先進運転支援システムで事故のリスクを低減

みなさん「MaaS(マース)」ってご存知ですか? Mobility as a Serviceの略で、直訳すると「サービスとしての移動」。これじゃ、なんだかわかりませんが(笑)、ウィキペディアによると「運営主体を問わず、情報通信技術を活用することにより自家用車以外の全ての交通手段による移動を一つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな移動の概念」だそうです。これでも、わかりづらいですが(笑)。

要するに、トラックだの電車だのタクシーだの、様々な自家用車以外の交通手段をすべてクラウド化して、安全かつ効率的な移動手段を提供するのが、最近の情報通信技術の発達によって現実味を帯びてきたため、急にクローズアップされてきたということでしょうか。ま、概念なので、細かい決まりはないし今後どんなサービスが出てくるのかも想像できませんが、MaaSが進めば、クルマが減ることは確実なようです。寂しいですが。


そんなMaaS市場の開拓に向けてパイオニアとエコモットが協業します。エコモットは、社会から交通事故を無くすことも目標に、商用車と対象とした交通事故削減ソリューション「Pdrive」を提供してきた会社。これまでは、各種センサーデータを用いてヒヤリ・ハットを可視化することで、ドライバーの安全運転意識を高めてきましたが、今回はパイオニアが提供する先進運転支援システム「Inteligent Pilot」を採用。具体的には、パイオニアが通信型2カメラドライブレコーダー・TMX-DM03を供給し、クラウドアプリケーションの開発とサービス運用&保守をエコモットが行います。それで、車両の種類を問わずに移動の安全性を底上げしようというわけです。

TMX-DM03は、ドライバーをモニタリングする2カメラ体制なので、これだけでもまばたきの回数や顔の傾きを検知してドライバーの眠気をを警告したり、脇見運転を警告したり、危険運転を検知して注意喚起したりしますが、エコモットのクラウドアプリケーションが加わることで、ここのドライバーの運転傾向などからパーソナライズされた運転アドバイスや警告を受けることができます。リスクが現れる前の段階で警告を受け取ることができるので、事故のリスクは大幅に減りそうです。

当初は、これまでと同様に事業者向けとして提供されそうですが、今後はモビリティ・サービス事業者や家庭用の自動車市場にも提供していく予定とのこと。今後、ますます高齢者ドライバーが増えて事故の危険性が増すことは予想できるので、早く家庭用自動車市場への導入を果たしてもらいたいものです。