2019年もあと残り1日とちょっと。1年の終わりに2019年のカーオーディオ&AV関連の総括と2020年以降の展望を考えてみたいと思います。と言っても、個々の製品の総括はオートサウンドWebグランプリで行なっているので、もっと広い意味での総括を。
2019年に起こった出来事として、個人的にインパクトが大きかったのは「カローラがディスプレイオーディオを標準採用した」ことでしょうか。以前から、画面を大型化したクルマや1DINや2DINでは収まらない異形デザインを採用したクルマが増えていて、輸入車を中心にヘッドユニットを交換しづらい状況だったのはご存知の通りですが、かつては販売台数NO.1を誇ったカローラがディスプレイオーディオを採用したことで、今後、純正ヘッドユニット事情が様変わりしそうな気配を感じます。
これまで、純正のヘッドユニットは2DINサイズのAVナビ(ナビヘッド)が主流でした。しかしディスプレイオーディオの場合は、ナビをスマートフォンのアプリにゆだねますからヘッドユニットにナビ機能は要りません。またCDドライブも本体にはないケースも多く、本体の奥行きも2DINより薄い可能性も出てきます。カローラの場合はオプションで従来型のカーナビが用意されているので2DIN分の奥行きはあるんでしょうが、最近のクルマはデッキの裏のスペースが少なく配線でギチギチになってしまうケースも多いので、いずれにしても2DINサイズのカーナビには厳しい環境ですよね。
ということからもわかるように、カローラのディスプレイオーディオ化をきっかけに、今後のカーオーディオ事情はガラリと変わっていくでしょう。もっとも、輸入車は以前から変わってきていて、ようやく国産車も? というパターンですが、いよいよ国産車も2DINというサイズの縛りから解放されて自由になりそうです。
となるとカーオーディオのグレードアップにも影響してきます。これまでのように、まずはデッキを市販品に交換して、というパターンが難しくなりそうなんです。純正システムがスタイリッシュにデザインされたインパネを加工してまで、市販の1DINオーディオや2DINナビを入れようとは、なかなか勇気がいりますよね。実際。今までも輸入車に多く見られたんですが、この流れが国産車にもどんどん広がっていきそうなんです。
でも、グレードアップの方法はいくらでもあります。純正システムを残したままで、そのあとにDSPを加えてアンプやスピーカーを替えればいいんです。もっと簡単に済ませたいなら、アンプ内蔵のDSPというのも出ています。これなら純正システムの形にかかわらず、手軽にシステムアップできますね。
といいつつ、DSPはまだまだ発展途上のような気がしています。というのは、プレーヤーを備えたモデルが少ない点です。ようやくザプコからプレーヤー内蔵モデルが登場したし、エタニのETANI ONEもプレーヤーを内蔵しているのでこれだけで音楽が聴けます。ただし、両モデルとも高い(笑)。もっと手軽な価格で、この手のプレーヤー内蔵DSPが出てこないと、一般に広がっていかないような気がします。
今、DSPを使ったハイエンド・カーオーディオで主流なのは、DAPを使ってハイレゾ音源を楽しむシステムです。これでも良いのですが、プレーヤーを内蔵していると音楽再生がもっと楽。配線も少なく見た目も綺麗です。またカロッツェリア・サイバーナビが実現したように、今後はクルマの中もストリーミング化が進んでいくことでしょう。僕は電磁波の影響が明らかになる前に拙速に5Gを進めるべきではないと考えていますが、僕の思いとは関係なく5Gは進んでいくでしょう。そうなれば車内でのストリーミングはますます加速していきそうです。
となると、クルマにメディアを持ち込むのは古いという時代が、遅かれ早かれやってくるでしょう。カセットがCDに変わり、iPod等のDAPに移ったのちにUSB等のメディアに受け継がれ、メディアを必要としないストリーミングへ。この流れは止めようがないと思います。そうなった時にどうするかはこれから考えるとして、このへんは頭に入れておきたいところです。
という意味では、現状のDSPおよびアンプ内蔵DSPはまだまだ発展途上(というか音源が確立していない状況では決め手がない)な状況ではありますが、今後、カーオーディオのグレードアップを考えるなら、DSPやアンプ内蔵DSPが中心になっていくのは間違い無いでしょう。サイバーナビの開発担当者も「次のサイバーナビがどんな形になっているかはわからない」と言っていました。ブラックボックス・タイプのナビ本体にタブレット形式のディスプレイが付き、音源はストリーミングでという形になっている可能性だってあります。さらにナビの地図自体も本体に内蔵するのではなくオンラインでという時代になる可能性だって、無くはないのです。
また先日、あるショップでは車載用のLAN DACの試作品を見せてもらいました。これがそのまま製品化されるかは不明ですが、ポテンシャルが高いものだけに楽しみです。といいう具合に、プレーヤーやその周辺のアイテムでもさまざまな開発が進められていて、今後の進化がどうなっていくのかは正直言って予想できませんが、2020年がターニングポイントになるのは間違いなさそうです。
年々、縮小を続けているカーオーディオ市場ではありますが、音楽好きは減らないでしょう。そして音楽ライフをもっと快適に楽しむなら、良い音=グレードアップは必然です。それはクルマの中も同じで、少しでもシステムをグレードアップするだけで、車内はより快適に音楽が楽しめるようになります。そんな人たちが少しでも増えて欲しいと思い、来年も情報を提供していこうと思います。今年1年、ありがとうございました。2020年もよろしくお願いします。みなさん、よい年をお迎えください!
2019年に起こった出来事として、個人的にインパクトが大きかったのは「カローラがディスプレイオーディオを標準採用した」ことでしょうか。以前から、画面を大型化したクルマや1DINや2DINでは収まらない異形デザインを採用したクルマが増えていて、輸入車を中心にヘッドユニットを交換しづらい状況だったのはご存知の通りですが、かつては販売台数NO.1を誇ったカローラがディスプレイオーディオを採用したことで、今後、純正ヘッドユニット事情が様変わりしそうな気配を感じます。
これまで、純正のヘッドユニットは2DINサイズのAVナビ(ナビヘッド)が主流でした。しかしディスプレイオーディオの場合は、ナビをスマートフォンのアプリにゆだねますからヘッドユニットにナビ機能は要りません。またCDドライブも本体にはないケースも多く、本体の奥行きも2DINより薄い可能性も出てきます。カローラの場合はオプションで従来型のカーナビが用意されているので2DIN分の奥行きはあるんでしょうが、最近のクルマはデッキの裏のスペースが少なく配線でギチギチになってしまうケースも多いので、いずれにしても2DINサイズのカーナビには厳しい環境ですよね。
ということからもわかるように、カローラのディスプレイオーディオ化をきっかけに、今後のカーオーディオ事情はガラリと変わっていくでしょう。もっとも、輸入車は以前から変わってきていて、ようやく国産車も? というパターンですが、いよいよ国産車も2DINというサイズの縛りから解放されて自由になりそうです。
となるとカーオーディオのグレードアップにも影響してきます。これまでのように、まずはデッキを市販品に交換して、というパターンが難しくなりそうなんです。純正システムがスタイリッシュにデザインされたインパネを加工してまで、市販の1DINオーディオや2DINナビを入れようとは、なかなか勇気がいりますよね。実際。今までも輸入車に多く見られたんですが、この流れが国産車にもどんどん広がっていきそうなんです。
でも、グレードアップの方法はいくらでもあります。純正システムを残したままで、そのあとにDSPを加えてアンプやスピーカーを替えればいいんです。もっと簡単に済ませたいなら、アンプ内蔵のDSPというのも出ています。これなら純正システムの形にかかわらず、手軽にシステムアップできますね。
といいつつ、DSPはまだまだ発展途上のような気がしています。というのは、プレーヤーを備えたモデルが少ない点です。ようやくザプコからプレーヤー内蔵モデルが登場したし、エタニのETANI ONEもプレーヤーを内蔵しているのでこれだけで音楽が聴けます。ただし、両モデルとも高い(笑)。もっと手軽な価格で、この手のプレーヤー内蔵DSPが出てこないと、一般に広がっていかないような気がします。
今、DSPを使ったハイエンド・カーオーディオで主流なのは、DAPを使ってハイレゾ音源を楽しむシステムです。これでも良いのですが、プレーヤーを内蔵していると音楽再生がもっと楽。配線も少なく見た目も綺麗です。またカロッツェリア・サイバーナビが実現したように、今後はクルマの中もストリーミング化が進んでいくことでしょう。僕は電磁波の影響が明らかになる前に拙速に5Gを進めるべきではないと考えていますが、僕の思いとは関係なく5Gは進んでいくでしょう。そうなれば車内でのストリーミングはますます加速していきそうです。
となると、クルマにメディアを持ち込むのは古いという時代が、遅かれ早かれやってくるでしょう。カセットがCDに変わり、iPod等のDAPに移ったのちにUSB等のメディアに受け継がれ、メディアを必要としないストリーミングへ。この流れは止めようがないと思います。そうなった時にどうするかはこれから考えるとして、このへんは頭に入れておきたいところです。
という意味では、現状のDSPおよびアンプ内蔵DSPはまだまだ発展途上(というか音源が確立していない状況では決め手がない)な状況ではありますが、今後、カーオーディオのグレードアップを考えるなら、DSPやアンプ内蔵DSPが中心になっていくのは間違い無いでしょう。サイバーナビの開発担当者も「次のサイバーナビがどんな形になっているかはわからない」と言っていました。ブラックボックス・タイプのナビ本体にタブレット形式のディスプレイが付き、音源はストリーミングでという形になっている可能性だってあります。さらにナビの地図自体も本体に内蔵するのではなくオンラインでという時代になる可能性だって、無くはないのです。
また先日、あるショップでは車載用のLAN DACの試作品を見せてもらいました。これがそのまま製品化されるかは不明ですが、ポテンシャルが高いものだけに楽しみです。といいう具合に、プレーヤーやその周辺のアイテムでもさまざまな開発が進められていて、今後の進化がどうなっていくのかは正直言って予想できませんが、2020年がターニングポイントになるのは間違いなさそうです。
年々、縮小を続けているカーオーディオ市場ではありますが、音楽好きは減らないでしょう。そして音楽ライフをもっと快適に楽しむなら、良い音=グレードアップは必然です。それはクルマの中も同じで、少しでもシステムをグレードアップするだけで、車内はより快適に音楽が楽しめるようになります。そんな人たちが少しでも増えて欲しいと思い、来年も情報を提供していこうと思います。今年1年、ありがとうございました。2020年もよろしくお願いします。みなさん、よい年をお迎えください!