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サウンドミートイン東日本へ行ってきました

先週末は、仙台郊外のみちのく杜の湖畔公園で行われたサウンドミートイン東日本せんだいステージに参加してきました。僕が担当したクリニック・コースに参加してくれたのは13台。1台15分でじっくりとユーザーさんと話をできる楽しいイベントでした。

クリニック・コースというから、なにか悩んでいることがあって、その解決策を聞きにきているのかなぁと思いきや、そんなことはありません。みなさん、すごく良い音。個人的な好みでいうと、全体的にサブウーファー帯域が薄いクルマがほとんどだったし、中にはミッドバスとサブウーファーが鳴らす帯域に隙間があって、つながりが良くないクルマもあったりもしましたが、個人の好みはさておいて、おおむね良い音で音楽が楽しめるクルマばかりでした。

だから、クリニックといいつつそんなにクリニックにもなっていないのですが(笑)、参加者は「僕の、私のクルマの音を誰かに認めてほしい」という意識が強いんでしょうね。僕はそれぞれの人が、その人なりの感性で良い音を楽しんで欲しいと思っているので、明らかに調整ミスをしている部分がある時はそこを指摘するし、ここをこうしたらもっと良くなりそうと思ったところはアドバイスするようにしているんですが、基本的には褒めるようにしています。だから、今回は褒めっぱなし(笑)。自分の好きな音を押し付けたってユーザーが嫌いだったらアドバイスにならないし、本人が楽しんで聴くのが一番ですからね。

中でも印象に残ったのが、自作で参加したお二人。一人はムーヴ、もう一人はイストでの参加でした。ムーヴのかたは10年ほどまえに一度お会いしているようで(覚えていなくてごめんなさい)その頃からソニックデザインのデジコアとスピーカーを使用しているとのこと。スピーカーは取り付けに工夫しているようで、既存のエンクロージャーでは出ないだろうな、という音がしていました。

個人的には、これにローエンドが加われば、さらに良いのになぁとは思いますが、新製品が出たらすぐに買い換える人が多い中、気に入ったものを長く使い続ける姿勢が素晴らしいと思います。今後、コンテンツの中心がハイレゾになった時、どうしても買い換えなければいけない時が来るとは思いますが、その時までは大事に気に入ったものを使って欲しいものです。

もう一人のイストは、塩ビ管を使ってツィーターとミッドレンジをピラーに取り付けていて、いかにも自作感満載です。そのわりには音がまとも。ただドアのミッドバスの鳴りが少し弱く、抜けている帯域がありそうな感じだったのでそれを指摘すると、本人もそこは認識済み。何をやっても直らないので、きっと定在波が悪さをしているんでしょう。測定すると400Hzあたりが抜けているそうです。

このように、自作の人の多くは真面目に取り組んでいていろんな実験も行っているので、自分のクルマに関しては誰よりもわかっているんですよね。だから、アドバイスは無くても解決できるところは自分で解決できるのかな、と。ネガティブなところを消すセッティングではなく、良いところをより伸ばしていくセッティングを進めていって欲しいものです。

ETANI ONEを装着したクルマが3台もいたのにも驚きです。やはりETANI ONEは素晴らしい音がしますね。すべて、ソニックデザインのスピーカーを組み合わせていましたが、ETANI側がエンクロージャーでのスピーカーの装着を推奨しているので、理にかなったチョイスだと思います。ただしユニットが小さいので音圧は出ないし、ローエンドも物足りませんが。

それでも位相がピッタリ合った音はとても気持ちが良いもの。なかなか、クルマの中では楽しめるものではないしそれが自動調整でできるのだから、お店にとっても楽ですよね。けっこうな値段だし、ボディがでかいのは気になりますが、それを気にしない人にはおすすめです。

そういえば、中に1台、自動調整の後に、マニュアルで少しいじったという人がいました。そのクルマは、情報量もスピード感も素晴らしかったのですが、なんか音場に違和感を感じました。おそらく、最後にいじったところで位相のズレを生じて、違和感に繋がったのでしょう。それほど、この自動調整機能はよく出来ています。プレーヤー部分はラズベリーパイがベースという噂で、それほど高コストのものではなさそうですが、それでもこの良い音が得られるのは、優れた調整機能のおかげでしょう。

ほかに、はるばる新潟からやってきた人たちも気合が入っていました。みなさん、サウンド・ワクイのお客さんのようですが、クルマもシステムも違う中で、どのクルマも整った音で、お店の技術レベルの高さを感じました。胎内スキー場で行われるカー・エンジョイ・フェスティバルにもよく出ているお店で、このところメキメキと力をつけているようです。信頼できるお店が増えるのは嬉しい限りです。

点数を付けて順位を競うだけのコンテストは興味はありませんが、今回のようにお客さんとの会話を通じて、これからどうしたいのか、どうすればもっとよくなるのかを探っていくクリニックは楽しいものです。このようなイベントがもっと増えるといいなと思うと同時に、ユーザーさんももっともっと音楽を愛して、自分はこんな音が好きと言えるくらいに、聴き込んで欲しいものです。

オウルテックからドライブレコーダー2機種

もうひとつ、ドライブレコーダーのネタを。オウルテックがドライブレコーダーを2機種、11月1日に発売します。ひとつはモニターレスで小型ボディのOWL-DR901W(13,800円/税別)。もうひとつはHDR機能搭載のOWL-DR501(12,000円/税別)です。

モニターレスのOWL-DR901Wですが、モニターがないぶん、スリムなボディが魅力です。幅は95.8mmありますが、高さ31.4mm、奥行き41.3mmだから、ルームミラーの陰に隠して設置することも可能です。だから取り付け後も車内がすっきりしますね。

Wi-Fiを内蔵しているので、操作や画像確認はスマートフォンで可能。逆に、スマホを持っていない人にはオススメできませんが、スマホがあればモニター付きと変わらなない使い方ができます。フロントウインドウで、常に映像が動いているのが気になる人であれば、逆に見たい時だけスマホで確認できるほうが良いかもしれません。

逆光補正のWDRに対応しているし、対角143度の広角レンズを採用しているので、人の視界に近い範囲を記録可能。スーパーキャパシタを搭載しているので、万が一の事故の衝撃で電源供給がストップしても、事故直前までの映像を保存できるのも安心です。

モニターレスだから、リアカメラとしても利用可能。これをリアウインドウに貼っても、視界の邪魔になることはないでしょう。スマホで操作できるから、リア用に使っても使いやすいと思います。もちろん地デジの電波干渉の対策済みです。

GPSを内蔵していない点が少し残念ですが、そこを気にしなければ安いしスリムだし、良いんじゃないですかね。

OWL-DR501は対角156度の広範囲を記録するドライブレコーダーです。こちらは2.4インチの液晶を搭載していて、こちらで調整や操作、映像の確認ができるので、スマホを持っていなくても使えます。サイズは幅198.5×高さ162×奥行63.5mmです。

HDRを搭載しているので、逆光やトンネルの出入り口など、明暗差が大きいところでも白とびや黒つぶれを抑えて、見やすい映像に補正。プライバシーオート録音という新機能は、録音オフに設定していても衝撃を感知した時に自動で録音状態になるので、万が一の事故の時に音を録り逃さずにすみます。

こちらもGPSは無し。12,000円(税別)なのでしようがないですが、安いドラレコを探している人なら十分でしょう。

このオウルテックという会社、本社は神奈川県海老名市にあり、2019年は同社のドライブレコーダーが、海老名市のふるさと納税返礼品となっているそう。なんと海老名市への寄付総額の30%を占めるほどの人気だとか。先の台風15号でも被害があった市なので、復興の思いを込めて海老名市にふるさと納税して、ドライブレコーダーを返礼品にもらうという手もありですね。

N-BOX/N-BOXカスタムに9型ナビが装着できます!

クラリオンのクアッドビューナビやカロッツェリアの新サイバーナビ&楽ナビ、ケンウッド、アルパインなど、9型モニターを搭載したカーナビが続々と出ています。クルマも、トヨタのアルファードヴェルファイア、ハリアー、日産セレナなど、9型モニターを搭載したクルマが増えていますが、取付キットが必要なので、対応車種はまだまだそれほど多いわけではありません。

そんななか、カナテクスからホンダN-BOX/N-BOXカスタム用の9インチナビ取付キット、TBX-H007が発売されました!

このキットは、平成29年9月から現在までの現行N-BOX/N-BOXカスタムのオーディオレス車(ナビ装着用スペシャルパッケージ付車)に、市販9インチカーナビを取り付けるためのもの。パネルとリアカバー、ブラケット、サブブラケット、コネクター、変換コード、アンテナ変換コード、アンテナ電源用変換コード等がセットになっています。

これを使えば、アルパイン、クラリオン、ケンウッド、カロッツェリアの9インチナビの取り付けが可能。ただし、カロッツェリアとアルパインのカーナビの場合、別途、別売の電源コードが必要なのでご注意を。また、取り付け窓口右上角の内側を切り取り加工するため、復元はできないとのことです。なので、取り付ける際は、覚悟が必要ですね(笑)

さらに、ディーラーオプションの8インチナビが付いているクルマは未調査なので、調査が終わるまでは装着を控えた方が良さそうです。まあ、ディーラーオプションのインターナビ付き車は、インターナビの機能が使えなくなるので、それを止めてまで市販ナビに替える人は、そうそう多くはないとは思いますが。

いずれにしても、大きな画面はそれだけでも魅力。とくに車内を容量・速度制限なしのWi-Fiスポットにして動画のストリーミングも楽しめるなど、エンターテインメント性を高めた新サイバーナビや、クラリオンのクァッドビュー・ナビなどは、画面が大きいほど価値が上がると思うので、できるだけ大画面のナビを付けたいものです。

ちょっとした加工が必要だったり、多少の問題はありますが、N-BOX/N-BOXカスタムにお乗りの人なら、一考の価値あり。Kカーの車内に9型の大画面は、大迫力間違いなしです。画面も、かなり高い位置にあって見やすさ抜群。逆に、前の視界を遮らないか、心配になるくらいです(笑)。価格は25,000円(税別)。10月29日から出荷を開始しています。

ケンウッドから明るく広く映るドラレコが3機種登場

モーターショー期間中に登場した新製品をもう一つ。ケンウッドが新しいドライブレコーダーを3機種、発表しました。発売は11月中旬から下旬にかけての予定です。

まずは、前後の撮影が可能な2カメラタイプのDRV-MR745。最近は落ち着いてきたとはいえ、あおり運転対策には有効なモデルで、11月中旬の発売です。

このモデルは、リアウィンドウがスモークガラスでも、明るい映像で記録できるようにスモーク・シースルー機能を搭載。リアガラスに合わせて剪定を3段階に調整できて、スモークガラス越しでもノーマルガラス同様の明るく鮮明な映像で記録できます。だから、後ろから煽られても、ばっちり鮮明に記録できますね。

またフロントカメラには、水平122度、垂直63度、対角150度の広視野角レンズを採用し、従来よりも広い範囲の録画に対応しています。レンズの明るさも、フロント&リアともにF1.8。明るいレンズなので、夜間やトンネル内など、暗い場所でもしっかりと映ります。

また前方カメラにはHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)機能を搭載。トンネルの出入り口や逆光時、夜間走行時の照明など、明暗差が大きい場所でも白とびや黒つぶれを抑えて、安定した映像を録画します。

フロント&リアカメラともに、フルハイビジョン録画に対応。高精細に撮れるので、ナンバープレートなどもクリアに映します。当然、それだけデータ量も増えるし、2カメラでするから単純にデータ量は倍に増えます。そのため同梱するmicro SDHCカードは、大容量の32GB。これで、1080pでも1時間30分、720pなら2時間30分の常時録画ができるので、まずまず安心です。

別売の車載電源ケーブルを使えば、最長24時間の駐車監視録画にも対応。前方のクルマと寺社との距離を検出し、安全な距離が保たれていないと警告する前方衝突警告や、約60km/h以上で走行中に車線をはみ出した時に警告音を発する車線逸脱警告、停車中、前方のクルマが発信しても自車が動き出さない時に知らせる発進遅れ警告など、運転支援昨日も充実しています。

またGセンサーによりクルマの動きを検出して、運転の仕方を自動検診するエコドライブ表示機能も搭載。さらに連続運転を続けると警告音で知らせるリフレッシュ通知機能もあります。まあ、カーナビにこれらの機能が付いている場合も多いので、ダブルで警告されると逆にイライラするかもしれませんが(笑)。

イベント記録や駐車監視録画の衝撃検知は前後・左右・上下の3軸Gセンサーで検知。もちろんGPSのほかグロナスも受信可能で、PC連携ソフトで走行記録の確認も可能です。フレームレートは27.5fpsだから、全国どこでもLED信号の色が映らないということは無し。地デジ干渉対策を施しているので、TV番組が映らなくなることもありません。一律4万円の補償金が支払われる、交通事故時ドライブレコーダー買替補償金制度に対応しているのもありがたいですね。

価格はオープン価格ですが、約3万円前後(税別)で購入できるでしょう。

前方のみの1カメラタイプは、DRV-650とDRV-W650の2モデル。本体は同じ筐体を使っていますが、DRV-W650は無線LAN機能を内蔵し、スマートフォンとの連携が可能。DRV-650は無線LANには非対応で、単独で使うタイプです。価格はオープンですが、DRV-650が2万円(税別)前後、DVR-W650が2万5000円(税別)前後の予定です。

これら2機種は、暗さに強いソニー製のCMOSセンサー「STARVIS」を採用したナイトモードを搭載。ケンウッドがこれまで培ってきた映像・光学技術と合わせて、暗いトンネルでも夜間でも、くっきり鮮明な映像を録画できます。

レンズはF1.8の明るさ。HDR機能も搭載しているので、明暗差が大きな場所でも、白とびや黒つぶれのない安定した映像を記録できます。画角は水平117度、垂直60度、対角142度の広視野角なので、従来よりも広い範囲を録画します。

別売の車載電源ケーブルを使用すれば、最長24時間の駐車監視録画が可能。検知前の5秒間と検知後の15秒間、合わせて20秒の映像を記録します。ほかに前方衝突警告とか車線逸脱警告、発進遅れ警告なども、DRV-MR745同様に搭載。GPS/グロナスを測位できる受信機も内蔵しているので、エコドライブ表示も可能です。

あおり運転が問題になってから、ドライブレコーダーの搭載は必須になった感があります。先日、助手席に乗って東北方面へ出かけた時も、後ろからクルマが近づいているのに追越車線をダラダラ走っているクルマが何台もいて、あおられる側にも運転になんらかの問題があるんじゃないかとは個人的に思いますが、意味もなくあおってくる輩がいないとも限らないので用心は大事。タイプは色々ありますが、2カメラタイプをつけておけば安心なんじゃないでしょうか。

単体でも使えるレーザー式オービス受信機

東京モーターショーの話題から離れて、新製品を紹介します。レーザー式オービスが増えて以降、各社からそれに対応した受信機が発売されていますが、セルスターがレーザー式オービスに対応したレーザー受信機、AL-01を発売します。10月下旬発売だから、もう入手できると思います。アマゾンだと11月1日発売予定で、7,678円ですね。

このレーザー受信機は、単体でも使用できますが、同社のドライブレコーダーと相互通信可能なセーフティレーダーなら、接続可能です。ただし、ドラレコとの併用はできませんが。これは、ドラレコにするかレーザー受信機を接続するか、悩むところですね。付属のケーブルで接続すれば、シガーライターから電源をとるような配線が入りません。

セーフティレーダーと接続しても、そちらのディスプレイに警告を出すようなことはしないようで、警告はAL-01にあるLEDと音声で行うみたいなんですが、AL-01はレーザーを受信しやすい場所へ自由に設置できるので便利です。

またレーザー式オービスからのレーザー光の受信レベルを2段階(強弱)で受信。光学フィルターと独自判定システムにより、離れた場所にレーザー式オービスがあっても、広角でレーザー光を受信できるので、同社の調べでは最速で受信できるそうです。

マウントベースや本体取付用両面テーブなどの取付キットも付属。ボールジョイントも付属していて、高さの調整もできます。製造は国内で行なっているので、安心感あり。3年保証が付いているので、万が一故障しても安心ですね。

レーザー式オービスの被害者が周りにも次々と出てきているので、これへの対応は早めにしておきたいもの。これなら1万円以下と比較的に安いし、単独でも使えてコンパクトなので、とりあえずの対応には最適かもしれません。

運転手と助手席の両方で自然な音場がキーワード

東京モーターショーの一般公開が今日からスタート。初日のプレスデイと2日目の特別公開日に行ってきたので、さすがに今日は行っていませんが、カーAV関連の気になる製品を細かく紹介していきましょう。

まずは、初回のサワリでも紹介したデンソーテンのプレミアムダブルツィーター・システム。ダブルツィーターのほか、フロントドア用の車種専用ウーファー、8chアンプがセットのシステムです。

これはフロントシートの左右の席で、同時に最適な定位が得られるのが特徴。片側のチャンネルにダブルで付いているダブルツィーターのうち、ひとつのツィーターだけを運転席に聴かせて、もうひとつのツィーターの音は助手席側の乗員だけに聴こえるようにしているんですね。それで、個別にタイムディレイをかけて調整している。それで、左右両方の席で、どちらも良好な定位が得られるというわけです。

となると、ウーファーのタイムディレイ調整はどうなってるの? という疑問はさておき、主に定位を作り出すのは、より直進性が強い中高域なので、シビアに考えなければ大丈夫という判断なのでしょう。これは、わざわざ4名乗車の試聴ブースを用意していて、試聴することができました。

僕が聴いた時には助手席側に知らない人が座り、後席は空いた状態だったんですが、目の前に現れる自然な定位感で音楽が楽しめました。助手席側では聴いていないのですが、となりの人を眺めてみると、真正面を見て納得しているような表情だったので、たぶん助手席でも自然な定位感で音楽を聴けたのでしょう。

細かく聴いていくと、口元を手のひらで覆った時のような、ちょっと音のヌケが悪い感がありました。これが、近い人に音が聴こえないようにするための長いホーンの影響じゃないといいのですが、聞いたところナレーションの声が少し気に入らなかったのでイコライザーをかけているとのこと。その影響のほうが強いかもしれません。まあ、純正オプションのシステムに、そこまでシビアにクオリティを追求する人もいないと思うのでこれでいいんじゃないかと思います。

走りながら聴くものだから、じっくり聴きこまないとわからないような微々たる違いをあれこれ言うより、左右の両方の席で自然に定位する楽しい音を聴けるほうが、カーオーディオを追求するマニアは別として、喜ぶ人は多いと思います。従来のハイエンド・カーオーディオは、タイムアライメントを駆使してお一人様用に仕上げているのがほとんどですが、たぶん多くの人は助手席にも誰かを乗せてドライブしていると思います。そんな意味でも、左右両側の席で同様の自然な音場が得られるのは重要。本来、カーオーディオの楽しさとは、こういうものであると思うし、以前からメーカーに要望してきたものが、ようやく形になってきた感があります。

そういう意味では、アルプスアルパインが参考出品していたヘッドレストスピーカーも、似たようなコンセプトの元で作られたスピーカーと言えるでしょう。これはヘッドレストの中に埋め込むタイプのスピーカーで運転席、助手席のヘッドレストに埋め込むことで、それぞれが最適な音場を得ることができます。

ヘッドレストに埋め込むものだから純正オプションになるんでしょうが、アルパインでは以前からアルパイン・スタイルというブランドを展開しており、インテリアやエクステリアのカスタマイズ商品やコンプリートカーを展開しているので、スピーカー入りのヘッドレストを出す可能性も無きにしもあらずです。

このスピーカーを鳴らすための、高性能&コンパクトなアンプも用意していて、音を聴くことはできませんでしたが、運転席と助手席の両方で最良の音場再生が楽しめるという意味で、楽しみなスピーカーがひとつ増えました。この展示の反対側では、リフトアップ3ウェイスピーカーのデモを行なっていました。ヘッドユニットは、ハイレゾ再生に対応した純正オプションのナビ。もちろん、スピーカーもハイレゾ対応です。どうやら、今すぐにとはいかないまでも、市販計画も着々と進んでいるようで、遅くとも1年後にはハイレゾ対応の市販モデルも世に出回っていることでしょう。こちらも期待したいところです。

クラリオンのブースのデモカーが、カメラを配置して乗員を認識し、自動的に乗員の人数に応じて最適な音場を自動的に再生すると言うのは以前お伝えした通りですが、付いていたフルデジタルスピーカーが、なんか変わっていました。振動板がホワイト系になっていたんです。材質は、ベースの部分は変わっていませんが、少し違っているとのこと。ツィーターもグリルがホワイトになり、ちょっと大きくなったような気がします。これは確認していないので、なんともいえませんが。

最初にスマホに登録したデータに基づいて顔を認識し、好みのプレイリストを再生するという具合に、とても便利なのですが、音源が圧縮なのでクオリティはそれなり。というか、音量も小さいままだしクオリティはじっくり聴けなかったというのが正しい感想でしょうか。それでも、この便利さには関心。複数の顔や好みの曲を登録しておくと、乗っている何人かの好みの曲をミックスしてプレイリストを作ってくれるそうで、スマホやアプリとリンクすることで、より楽に快適に音楽が楽しめそうです。

熱心なカーオーディオ・ファンが喜びそうなマニアな機器はありませんが、純正オプションで、左右両方の席で同時に自然な音場が得られるのは新しい切り口。本来、ドライブはパートナーや家族、または恋人などと出かけて楽しいものだし、お一人様用にチューニングしたクルマは、それはそれで良いのですが、幅広い音楽好きにカーオーディオの良さを訴えるのには弱いと感じていました。

今後、カーエンターテインメントは大きく変貌を遂げるのが確実な今、それを先取りして自分ひとりだけじゃなく助手席に座るパートナーにも心地よく音楽を楽しんでもらうようなカーオーディオ作りを心がけるのも、ひとつのアイディアと言えるでしょう。

ソニックデザインの新世代コンセプトモデルが面白い

今日、24日も東京モーターショーへ出かけてきました。昨日、見落としたソニックデザインのブースにお邪魔するためです。

ソニックデザインのブースはちょっと変わっていて、中に入れるのは商談をする人だけ。中にはメルセデス・ベンツが置いてあり、たぶんショップがお客さんを連れてきて、購入予定のクルマの新システムはどうするか、相談したりするんでしょうね。もしくはクルマ・メーカーの担当者と、ディーラー・オプション品のスピーカーの相談をするとか。いずれにしても、中に入るには事前のアポが必要なようです。

その入り口近辺の壁際に新製品やら、コンセプトモデルやらが展示していました。その中にあったのが、次世代スピーカーのコンセプトモデル。これは注目です。なにしろ小さい! これまでも小口径がソニックデザインのスピーカーの持ち味でしたが、このコンセプトモデルは、従来の77mmよりも小さい52mm口径。しかもスピーカーとエンクロージャーを一体化したフレームレス構造で、より低歪化を実現しています。

しかも音域は従来の77mm口径のものと同じか、それ以上とのこと。低域から高域まで、これ一つでOKのフルレンジ・ドライバーなんです。この一体型エンクロージャーのサイズは公表されていませんが、メルセデス・ベンツの純正スピーカーの上にバッフルごと載せられるサイズです。メルセデス・ベンツの純正スピーカーはリベットがなく、外したり交換したりが非常に面倒で難しいのですが、このようなクルマにも簡単に付けられます。

これ、うまく使えば、3ウェイスピーカーのミッドレンジを高い位置に配置することができそうですよね。たとえば、マツダ3の3ウェイシステムのミッドレンジなんかです。サイズがサイズなので、どこにでも付けられそうなイメージです。窓への反射が気になる可能性がなきにしもあらずですが、トヨタ車のダッシュボード上のスピーカーと交換するのもアリかもしれません。

価格はまだ決まっていませんが、プレミアム・ラインほどにはならず、カジュアル・ラインのトップグレードやハイグレードあたりの値段で収めたいとのこと。できる限り求めやすい価格で、ユーザーを増やしたいとのことです。まだ、どのお店で手に入れられるのかも決まっていませんが、できればソニックプラスセンターだけではなく、カスタムインストールを得意とするお店でも手に入れられるようになってほしいものです。

自動運転が近づくに連れて、車内でのエンターテインメントも変化しようとしています。まさに、今が過渡期と言えそうですが、自動運転が現実化した時に、カーオーディオ&AVはガラリと変化して、今よりももっともっと楽しくなりそうです。その時に備えて、新世代のカーAV製品は注目していきたいところです。

10月25日から東京モーターショーが一般公開です

今日は東京モーターショーのプレスデイ。さっそく行ってきたので、まずはサワリだけお伝えします。

今回のモーターショーは例年に比べてTVコマーシャルが多いように感じるし、さっきもトヨタの豊田章男社長がニュース番組に出てきて、今年のモーターショーの見どころを語るなど、かなり露出に力を入れているように感じます。

というのも、前回のモーターショーの入場者数は77万人。一見、多いように感じますが、バブルの頃の最も多い時には200万人を超えていたというから、半減以下。若者のクルマ離れが言われていますが、現実味を帯びているような数字です。

そこで今回は、目標を100万人と定めさまざまな工夫を盛り込んでいます。まず驚いたのはキッザニアを用意したこと。高校生以下は無料なので、子供を連れてモーターショーへ出かけて、クルマの整備とか粘土でクルマ作りとか、様々な体験をさせることができます。ホンダのキッザニア・ブースでは運転のシミュレーターがあって、子供がゲーム感覚で楽しんでました。

ほかにもMEGA WEBにはFUTURE EXPOを用意していました。ここにはパナソニックが作った、自動運転が始まったあとの車内をイメージしたコンセプト展示があったり、さまざまなドローンがあったりと、自動車メーカーではない展示も多く見られます。やはり、自動車メーカーや関連メーカーだけでもの作りを行うのには限度があり、様々な分野のメーカーと協業して新しいものを作り出すのが必須となってきているのでしょう。時間が無くてざっくり見ただけですが、じっくり見れば面白そうなものがいっぱいありました。

また、東京オートサロン2020の展示があったり、日本スーパーカー協会の展示があったり。なりふりかまわず、なんでもありの感が満載です。そのわりに、プレスデイとはいえ、いつもより人が少なかったのは少し気がかりです。まあ、BMWは無い(アルピナはありました)し、VWグループは無いし、ポルシェもいない。海外メーカーであったのは、メルセデス・ベンツとルノーくらいですかね。海外メーカーは皆無と言ってもいい状況です。これで入場者100万人は、けっこう厳しいかもしれませんが、最後のほうにはトヨタをはじめ関連会社の社員総出で、人数を増やすんでしょう、きっと(笑)。

オーディオ関連のメーカーはあとで詳しく説明するとして、クラリオン、デンソーテン、アルプス/アルパイン、三菱電機が出展しています。あと、見逃してしまいましたが、ソニックデザインも出ているようなので、明日(もう今日ですね)もう一度行ってみようと思います。パイオニアは残念ながら出ていないのですが、docomoのブースに新サイバーナビを展示しdocomo in Car Connectのデモを行っていました。

クラリオンはクアッドビューのカーナビを搭載したデモカーを用意していましたが、車内に設置したカメラを使って乗員を認識し、自動的に乗員の人数に応じて最適な音場を作り出すデモをしていました。また顔認識でスマホに登録することで、Spotifyから好みに合わせたプレイリストを受け取る機能もありました。

またカーナビで自宅のエアコンを操作できる機能ですが、これが電灯のオン/オフやお掃除ロボット「ルンバ」の操作もできるようになっていました(笑)。おそらく、今後も操作できる家電は増えるのでしょう。

デンソーテンではプレミアムダブルツィーターの試聴デモを行っていました。これ、もうすでにディーラーオプションで入手できるんですね。最近、運転席だけに合わせた音場創りが、とくにハイエンド・カーオーディオ好きの間では当たり前ですが、仕事で出かける時以外は、ほとんど他の人も乗っているわけで、運転席だけがよければいいの?という疑問を持ってしまいます。そんな状況に風穴を開ける一つの手として注目したいところです。

アルパインはCEATECと同じ、リフトアップツィーターのデモを行っていました。ほかに、データシステムが4Kのドラレコを展示していました。これ、画像がメチャメチャ鮮明です。ほかにもナイトビューカメラとか、1カメラ・スカイトップビューといった、開発中の技術を展示していました。

東京オリンピックの関係か、東展示棟が閉鎖中で、新しく南展示棟ができたり、東京テレポート駅近くの青海展示棟まで無料シャトルバスが出ていたり、会場が1箇所にまとまっていないので、移動がちょっと面倒になった感はありますが、入場者100万人を達成するため、こぞって出かけましょう(笑)。24日は特別招待日で、障がい者手帳を持っている人の特別見学日でもあります。そして一般公開は25日の14時から。26日以降は10時からのオープンです。

新サイバーナビにマップファンアシストが対応

車内をWi-Fiスポットにして、音楽や動画のストリーミング・サービスが楽しめるのが話題の新しいサイバーナビ。ここに注目が集まって、あまりカーナビそのものの機能が紹介されていないようなので、今回は少しナビよりの機能を(笑)。インクリメントPが運営する、カーナビと連携できるお出かけプラン作成サービス「MapFanAssist」が、新サイバーナビにも対応します!

このMapFanAssistとは、スマートフォンのアプリやWebサイトにブックマークしたスポットを、ワンクリックで連携対象カーナビに転送できるというもの。MapFanの会員登録をすれば、すべての機能を無料で使えるので、わりと便利です。ルート探索もできるし、おでかけプランの作成も簡単。連携カーナビなら、その作成したおでかけプランをワンクリックで転送できるから、クルマに乗り込んでから目的地を検索してルート探索という作業をしなくても、事前にスマホや家のパソコンでじっくり旅のプランを練られるんです。

またおでかけプランでは、行きたいスポットだけではなく、そのスポットでの滞在時間を設定可能。それに合わせて、所要時間を事前に把握できるので、現地に着いたのに滞在時間がないとか、行こうと思っていたけど時間がなくて行けないということがありません。余裕をもってドライブのスケジュールを立てられます。

このように、さまざまなメリットがあるわけですが、やはり事前に家で旅のスケジュールを組み立てられるというのは良いですね。旅のパートナーとあれこれ考えながらプランを決めたり、みんなで行きたい場所を出し合ってそこから選んだり。それをカーナビに転送してワンクリックで出発できるのはうれしいですね。ルートも、サーバー側の高性能なコンピュータで探索するので、カーナビで探索するよりも精度が高いはずです。

対応するサイバーナビは、今後発売される予定の2019年モデルのほか、2016年モデルから2018年モデルにも使えます。細かい対応機種は、MapFanAssistのサイトでご覧ください。新サイバーナビはエンターテインメント性も最先端ですが、スマホやWeb連携でも一歩先を行ってますよ。

レーザー式オービスをいち早く探知

最近、固定式のレーダーが撤去される代わりに移動式オービスで交通取り締まりを行うケースが増えているようですね。僕が高校を卒業するまで住んでいた秋田でも、つい最近、移動式オービスで捕まった友人がいました。レーダー探知機を積んでいたのにも関わらず、鳴らなくて油断していたそうです。

まあ、常に法定速度を遵守していれば問題ないんでしょうが、地方の空いている道路だとついつい速度が上がってしまいます。そんな人には間違いなく必要なのが、最新のレーダー探知機ですよね。それもレーザー式の新型光オービスに対応したやつ。その最新モデルがユピテルのLS700です。

この探知機、なにがいいかというと、新型のレーザー光を用いたオービスに対応していること。最近は簡単に持ち運びできる移動オービスにもレーザー式が増えているので、なかなか厄介です。この手のオービスに反応する探知機はユピテルやコムテック、それにセルスターあたりから出ているんですが、ユピテルの最新モデルはレーザー光の受信性能が格段に向上。いち早くオービスの存在を把握できるようになっています。

その要が、レーザー受光部に採用した特許出願中のエスフェリックレンズです。この独自設計したレンズは、超広範囲の探知を可能にした上に、レンズで集光するので遠方から発せられた微弱な電波もキャッチ。だから従来のレーザー式オービス対応探知機よりも早く探知できるんです。その性能は最大で約3倍というから、早めに危険を察知できて安全に速度を落とせます。

またレーダー波の誤警報低減機能も搭載。レーダー探知機はレーザー波以外にレーダー波にも反応しなければならないわけで、同じ周波数や偏重方式を使っている自動ドアのセンサーなのにも反応してしまうんですね。これは、探知機がマイクロ波を高感度に捉えることを目的としている以上、理論的に避けられません。だから誤警報低減機能は必須。手動操作しなくても、自動的にキャンセル登録してくれるので、最初に通過したときには誤って警報しても、2度目の通過時には警報なしで通過できます。

本体は3.6インチ液晶を搭載した表示部と、アンテナ&レンズ等を搭載した受信部の2ピース構成。ディスプレイには地図が表示され、取り締まり路線が公開されていれば、その路線を点滅させて知らせてくれるので安心です。速度取り締まり指針の情報等も、日付・時間・場所に合わせてリアルタイムに警報。このデータ更新は無料でできるので、時間があったら常に更新しておくと安心ですね。

受信に対応する衛星数はGPSの31基を始め、ガリレオ、グロナス、みちびき、SBASと全84基。またGPSデータは16万件以上、取り締まりデータは5万7000件以上、実写警報は4500件以上と、業界屈指のデータ数を誇っています。さらに別売のOBD IIの接続にも対応しているし、無線LAN機能付きSDカードも使えるので、これを用意すればスマホのテザリング経由で収録データを常に最新に保てます。

ほかにも衝突警報システムや、わき見・居眠り運転警報機とも連動。心配性な人は、これらのオプションをフル装備するといいでしょう。

アンテナが別のセパレートタイプだから、ディスプレイは好きな場所にセットできるのも便利。ダッシュボード取り付けブラケットや宙吊り取り付けステー等を付属しているので、好みの位置にセット可能です。しかも、レーザー式の移動オービスも素早くお知らせ。やはり、取り締まる側もどんどん変わってきているので、それに対応する探知機を用意すると安心できますね。

USBに差し込んで音質アップするアダプター

USB端子に差し込むだけで音質が向上するというパイオニアのUSBサウンドクオリティアップグレーダー「DRESSING」シリーズに、APS-DR012(55,000円/税別)が追加されました。

このDRESSINGは、3年ほど前に雑誌の付録として付いていたものがシリーズ化。現在は6,000円(税別)のAPS-DR001から10万円(税別)のAPS-DR003まで5種類のラインナップで、6機種目として追加されたのがAPS-DR012というわけです。もしかしたら2万円のAPS-DR002が在庫僅少となっているので、そのモデルチェンジなのかもしれません。発売は12月です。

この効果については、賛否両論あります。効果が大きいという人もいれば、まったく違いがわからないという人もいます。僕も雑誌の付録のものをMacBookで抜き差ししてみて、違いを確認してみたことがあります。結果は、音が少し締まって音像の輪郭がはっきりするかな? という程度。たぶん、システムによって違いがはっきりでるものもあるんでしょうけど、僕のシステムではその程度でした。

このDRESSINGは機器の電源ノイズや信号ノイズを減らすんだそうです。それによって音のディテールの再現力を向上。カーナビなど、カーオーディオもノイズに悩まされる機器なので、効果はあるかもしれませんね。クルマでは試していませんが。

USB Type-Aのインとアウトがあるので、クルマで使う場合はUSBメモリーを差し込む直前に、このDRESSINGを割り込ませるといいでしょう。サイズは幅20×奥行60×高さ12mmなので、割り込んでもそれほど邪魔になるものではありません。ただし、55,000円(税別)とけっこうな値段なので、まずは安いもので試して、効果を確認できたら購入するという手はありでしょう。出力端子を装備していてもっとも安いのはAPS-DR005(15,000円/税別)です。

オーディオテクニカから10種の制振・吸音材

オーディオテクニカがAquieTシリーズの制振・吸音材を発売します。全部で計10種類を今日10月18日から発売開始。さらに7製品はバルク品を10月25日から発売します。

その内容ですが、まずはサウンドチューニングキットのAT-AQ473(4,000円/税別)。これは不要音を吸収して音漏れやビビリを抑える吸音材のキットで、表面を凸凹に加工して吸音面積を増やし、小さな形状でも効率的に吸音するアブソーブウェーブと、スピーカーの外周にフィットする波型スポンジのサウンドプルーフィングウェーブ(スピーカー用)およびインナーパネル用のサウンドプルーフィングウェーブ、ドアトリムクリップの隙間から漏れる音やビビリ音を防ぐクリップダンパーのセットです。
   AT-AQ473

サウンドプロテクトキットのAT-AQ475(3,000円/税別)はドア内に設置したスピーカーを雨などの水滴から防ぐもの。同時にバッフルのビビリ音も抑えてくれます。ダンピングアブソーバーのAT-AQ410(4,000円/税別)はバージン・ブチルゴムとアルミシートと吸音スポンジを積層したもの。高い制振・吸音効果を発揮します。
   AT-AQ475

AT-AQ450(3,000円/税別)は、小さい面積でも高い効果を発揮するドアチューニング用制振材で、ドアの開口部を塞いだり、小さくカットしてポイントを制振したりできます。500×250mm(厚さ2.3mm)のシートが2枚入っています。高比重・高耐熱のバージン・ブチルゴムと0.1mm厚のアルミニウムシートで作られていて、高温・低温下でも性能を発揮してくれるので、季節による制振特性のばらつきを最小限に抑えます。
   AT-AQ450

AT-AQ456(1,800円/税別)は、AT-AQ450を円形にカットしたバイブレーションコントローラーで、アウターパネルやルーフパネルに貼るのに最適です。こちらは直径120mmのものが8枚入り。ドア1枚に対して4〜6個使用することを推奨しているので、軽自動車なら1セットでOK、ドアが大きいミニバン等なら2セット必要ということでしょうか。ルーフパネルはクルマ1台分で12〜16個だそうです。
   AT-AQ456

AT-AQ470(2,400円/税別)は、ドアスピーカーの背面のアウターパネルに貼るアブソーブウェーブ。500×150mmのものが3枚入っています。表面を凸凹にプロファイル加工して吸音面積を増やしているので、小さな形状でも効果的に吸音。雑音を吸音して、車内の静粛性も向上してくれます。
   AT-AQ470

アブソーブコットンのAT-AQ420(2,600円/税別)は、ドアトリムやフロアパネル、ルーフパネルなど幅広い場所に使用できる吸音材。厚さ20mmのPP・PET材で作られていて、軽量なので負担が少なく、効率よく吸音できます。もう一つのインナーアブソーバー、AT-AQ440(2,300円/税別)は7mm厚のスポンジで、吸音とともに断熱も行います。これらは共に700×500mmのサイズです。
   AT-AQ420
   AT-AQ440

他には、ドアトリム内のくぼみに貼り付けて不要な音を吸音するサウンドプルーフィングテープのAT-AQ448(1,300円/税別)と、ドアトリムクリップの隙間から漏れる音やビビリ音を防ぐクリップダンパーのAT-AQ446(1,300円/税別)があります。クリップダンパーは、サウンドチューニングキットの中にも同梱されているので、キットでは足りない場合にお使いください。AT-AQ446は1シート9個入りが3シート入っています。

バルク品が用意されているのは、ダンピングアプソーバー10個入りのものがAT-AQ410P10で40,000円(税別)。バイブレーションコントローラーのAT-AQ451P8が8個入りで36,000円(税別)。円形のバイブレーションコントローラーは80個入りがAT-AQ456P80で18,000円(税別)。アプソーブウェーブが10個入りでAT-AQ471P10(40,000円/税別)。アブソーブコットンの10個入りがAT-AQ420P10で26,000円(税別)。インナーアブソーバーの10個入りがAT-AQ440P10で23,000円(税別)。クリップダンパーのAT-AQ446P30が30シート入りで13,000円(税別)です。お店なら、まとめて入手できるので、こちらが便利かと思います。

カーオーディオの音を良くするには、ドアの制振や吸音が重要。DIYでカーオーディオのインストールを行うなら、これらを利用すると良いと思います。

20周年目となるCEATECへ行ってきました

昨日の10月17日、2年ぶりにCEATECへ行ってきました。今年で20周年となるエレクトロニスからAI、IoT、自動運転など、さまざまな分野の総合展です。

しかし、昨年は退院まも無い時期だったので歩き回れるかどうか心配で休んだわけですが、1年休むと様相は様変わりしていましたね。以前はエレクトロニクスが中心で、パナソニックを始め大手企業のブースが並んでいたのに、今回はなんと! パナソニックのブースがありません。三菱電機はありましたが、以前はひっそりと展示していたダイヤトーンサウンドナビはありません。なんか、オーディオ的なものを探すのが大変です。

代わりにあったのはAIとかIoTとか自動運転とか、さまざまな技術。これらも話を聞いているととても興味深いのですが、今回は数少ないオーディオ関連を展示していたブースをピックアップしようと思います。

まずアルプス/アルパインのブース。ブースの隅に、車種専用リフトアップ3ウェイ・スピーカーを試聴できるコーナーがありました。このスピーカー、リフトアップ・ツィーターの横にホーン型のスーパーツィーターがセットされていて、ハイレゾ帯域まで再生できるそうです。しかも車種専用だから、純正スピーカーとの入れ替えも手軽。アルファード/ヴェルファイア、ハリアー、C-HR、ランドクルーザー・プラド用が用意されています。

価格は11万円(税別)と、けっして安くはないのですが、アルパインらしい元気で力強く、迫力のある音がしてました。しかも嬉しいことに、いよいよカーナビもハイレゾ再生に対応するようなんです。けっして大きな声では言えないそうなんですが、今回のデモに用意したディーラー・オプションのカーナビはハイレゾ再生に対応しているそうで、いずれ市販品にもそれが投入されそうな予感。これはカーオーディオ好きには楽しみです。

従来モデルも、設計は古いながらさまざまな工夫で良い音を実現していました。とくに低音の厚みと迫力、安定感はダイヤトーン・サウンド・ナビを凌ぐ良さがあり、こちらのほうが好みの人もいるかと思います。そんなアルパインのカーナビが、ハイレゾ再生可能になったらどうなるか、期待したいところです。

TDKのブースにはピエゾスピーカーがありました。これは圧電タイプの薄型スピーカーで、厚みは約0.49mmしかないそうです。これをウインドウなどに貼り付けて、音を再生するわけですね。従来のスピーカーと比べると非常に薄くフレキシブルなので、車内に設置するには便利そうです。

デモではツィーターとして使用しており、実際にも高域用と考えるべきものだと思います。そのデモでは低音用のウーファーを低い位置にセットし、高い位置にセットしたピエゾ・ツィーターをオン/オフできるようにして、音の違いを聴き比べられるようにしていました。

とはいえ、ウーファーの音が「フィルターかかってるんじゃないの?」と思えるくらいにモコモコの音で、そりゃ高音を加えたらよく聴こえるのは当然なので、デモでは質を確認するのは不十分。それでも、ツィーターだけの音を聴いてみると、わりと帯域は広いようで、普通のツィーターよりは低い音が出ているのが確認できました。

ハイレゾ対応なのかも確認したかったので尋ねてみたところ、この素子自体にはハイレゾ帯域を再生可能なポテンシャルはあるのだけど、貼るものによって実際に出てくる音の帯域が変わってくるので、20kHzあたりまでがメーカーとしての推奨値です、とのこと。考えようによっては貼り方の工夫でハイレゾ対応も可能ということか。

いずれにしても、カー用では薄いし場所をとらないし、可能性が高いツィーターだけに、今後の進化に期待したいところではあります。

最後にコータサウンドというプロセッサー。こんなものをたまに見かけるのも、CEATECなんですよね。このプロセッサーは、生の音とスピーカーから再生される音が異なることに疑問を感じ、音声信号自体の研究に長く取り組んできた高橋宏太氏が開発したもの。結論として、音声信号には、質量のあるコーン紙を信号通りに制動する力がないため、正確な再生音が得られないということに気づいたと言います。
   まんなかがコータサウンド・プロセッサーです

そのため、ニュートンの運動の第2法則を演算して、音楽信号通りにコーン紙を制動するための力を信号に持たせ、コーン紙の動作に置ける係数を用いて音声信号のイメージ通りに制動することに成功したのがこのプロセッサー。これにより、生の音に大きく近づくことができたと言います。

実際のデモでは、周りの音がうるさかった上に使用スピーカーが10cm程度と小さかったので、正直、オン/オフを繰り返してもあまり違いがわからなかったし、オンしたときに担当者がボリュームをいじるものだからなおさらわかりづらかったのですが(笑)、実際に説明通りの効果があるのだとしたらとても良いものだと思います。

説明をしてくれた日本舞台音響家協会の人は、オーディオ用というよりもステージのPA用をメインに考えているようですが、スピーカーを正確に駆動するという意味ではPA用もオーディオ用も共通。どうやら価格は30万円前後を想定しているようで、そんな安いものではありませんが、ホーム用やらカー用ならPA用ほどの強度はいらないし、数が見込めたらもっと安くなる可能性は十分にあり。今後の動きを見守りたいものです。

今週末、ソニックプラスセンターでトヨタ車試聴会

台風19号の被害が思いの外大きく、各地で被災した人、復旧作業で大忙しの人もたくさんいると思います。早期の復旧をお祈りしています。そんな中、今週末の10月19日と20日の2日間限定で、全国各地のソニックプラスセンターで、SonicPLUSを装着したトヨタ車デモカーを試聴できる「SonicPLUS×トヨタ試聴体験会」を開催します。

各地のソニックプラスセンターが用意するのはRAV4、カローラスポーツ、CH-R、プリウスという4種類のデモカー。お店によって用意するデモカーが違うので、もう少し細かくいうと、RAV4があるのは、金沢、名古屋、豊田の各ソニックプラスセンター。これらは全て、SonicPLUS R50ハイグレードモデルを装着したデモカーを用意します。

カローラスポーツのデモカーがあるのは、いわき、京都、神戸のソニックプラスセンター。うち、いわきではスタンダードモデルのSP-C21Eを装着したデモカーを用意。のこり2店舗はSP-C21Mというハイグレードモデルを装着したデモカーを試聴できます。

C-HRがあるのは、札幌と神奈川の2店舗。プリウスは大宮、柏、山梨、大阪の4店舗が用意します。これらはすべて、ハイグレードモデルをフロントとリアに装着したデモカーです。

まだまだ台風の影響がある地域もあるようで、たとえばソニックプラスセンターいわきがあるエリアでは断水がつづいているとか。山梨も、中央道が通行止めのため東京方面から行くのがたいへんそうですね。今週末までに復旧すれば良いのですが。

そんなところには、応援の意味も込めて、出かけてみるのもよいかと思います。そういえば、ソニックプラス製品がカー用品チェーン店のジェームスでも入手可能になったというニュースが先週入ってきました。が、ジェームスでは試聴会は行わないようです。ソニックセンターで試聴したあと、購入はジェームスでというような、人として「どうなの?」という行為はないよう、お願いします(笑)。

フェーズのアンプが126,000円で買えます!

みなさん、第一フェーズというメーカー、ご存知ですか? 古くからのカーオーディオ・ファンなら、覚えているかたもいると思います。僕も以前、MG-Fに乗っていた時に、青いモデルを積んで使っていました。とても真面目な、よい音がするアンプです。

MG-Fに乗っていた頃だから、2000年前後のモデルですかね? 何度かオーディオを入れ替えているので、もう少しあとかもしれません。とにかく、新しいものではありませんが、このモデルをバージョンアップしたモガミモデル722tiiがまだ買えるんですね!

モガミモデルとは、このアンプを設計した最上さん自身がチューニングを施したということ。最上さんはトリオ(現ケンウッド)で設計者として活躍したあと、ボーズ製品などをOEM生産していた第一フェーズでカーオーディオ用アンプ等の設計を行っていたかたです。もともと第一フェーズとは、あのアキュフェーズの子会社なので、音創りもその流れを汲んでいて、青いアンプも緻密で真面目なサウンドでした。

青いアンプに関しては、特性的にややかまぼこ型な印象で、低域がやや弱い印象があったものの、音の静かさと透明感ある音はとても魅力的。いわゆる、モニター的な音といいますか。試聴用のリファレンスとして聴くには、とても良いアンプで、たしか一時期、オートサウンドのリファレンスアンプとしても使用していたと思います。僕は、クルマに積んだ時に低音がやや弱いのは我慢できなかったので(笑)、サブウーファーを追加した上にBAラボのキャパシタを入れて対応していました。

で、今回、知人が20万円くらいの予算で、2チャンネルアンプの質の良いものを探しているという相談があり、探していたらヒットしたのがモガミモデル722tiiというわけ。定価で21万円(税別)なので、わずかに予算はオーバーしますが、音の良さを考えたら十分に範囲内かと思います。

そこでクラスAに聞いてみたところ、なんと読者全員に126,000円(税別)で出してもいいとのこと。まあ、考えてみれば在庫処分といいますか(笑)。なんと40%オフだから、かなりお安くなります。購入にはクーポンコード「CAP2019」が必要で、これを販売元のクラスAに伝えることで、割引が有効になります。また、販売店も割引があるそうなので、興味のあるかたはクラスAのサイトお問い合わせからメールや電話で連絡してみてください。その際も、クーポンコードが必要です。

設計が20年ほど前とはいえ、良いものは中身を変えなくても長く残ります。ましてや技術革新が進むヘッドユニットとは違い、技術が確立しているAB級アンプだから、良いものはいつまで経っても良いといえます。おそらく、今、このアンプを作ったとしたら、20万円では出せるわけもなく、2倍以上の価格になるでしょう。というか、そもそもパーツ自体、コストがかかって製造をやめてしまっているものがいくつかあるので、同じものを作ることは不可能。ある意味、貴重なアンプです。

とはいえ、もう一度聴いてみないとわからないので、製品を借りてきました。来月にはじっくり試聴してレポートをする予定なのでお待ちください。台数限定なので、欲しいかたはお早目にと言いたいところですが、50台ほどあるそうなので、それほど急がなくていいかも(笑)。

新セキュリティ規格に対応したETCユニット

今回のカロッツェリアの新製品は、ひとまずこれでお終いにします。といってもオーディオでもカーナビでもありません。カーナビ連動型のETCユニットの紹介です。

このND-ETC9の特徴は、国土交通省が変更を予定している新セキュリティ規格に準拠していること。だから規格が変更された後でも使用できるし、ETCの決済&利用情報を安全にほぼします。しかもETCの利用情報はカーナビの画面上でも確認可能。利用料金や利用履歴、EFCカード有効期限などの情報を、音声でわかりやすく案内する機能も備えています。

別売のETCユニット取り付けキットを使えば、純正ETCと入れ替えてスッキリ取り付けることも可能。対応するカーナビはサイバーナビだと最新モデルからCZ900/700あたりまで対応するし、楽ナビも最新モデルからRZ300の世代まだ連動可能なので、ちょっと古いカーナビをお持ちでも、ETCユニットだけ最新のものをつけるという手はアリです。

まあ、すでにETCユニットをお持ちの方は多いと思いますが、2022年以降は旧セキュリティ対応のものは一部機能が使えなくなる可能性があるとのこと。また2030年以降は多くの機能が使えなくなる可能性がありそうなので、ここいらで新セキュリティ規格に対応したものに変えておくのも手かもしれません。

発売は10月。価格はオープンですが、先ほどノジマオンラインで24,800円の価格が出ていたので、25,000円前後で買えると思います。

ワイヤレス充電ができるチャージングパッド

いよいよカロッツェリアの新製品も終わりに近づいてまいりました。今回は、ワイヤレス充電の「Qi(チー)」に対応したスマートフォンをお持ちの人にはありがたい、ワイヤレスチャージングパッドです。

このSDA-CP300というモデルは対応スマホを置くだけで、手軽に急速充電ができるパッド。iPhone Xなど、Qi対応のスマホを持っていれば、ケーブルを接続しなくても上に置くだけで充電が可能。出力コイルを3つ持っているので、パッド上のどこにおいても充電ができます。

iPhoneは7.5Wで充電。Androidのスマホは最大15Wで急速充電が可能。これはスマホ側が急速充電に対応している場合に限りますが、対応機ならすばやく充電できます。パッド上には、シリコン素材で滑り止めを施しているので、走行中の揺れでもスマホを傷つける心配はありません。

過酷な車内環境に対応した耐熱仕様なので、寒い冬でも暑い夏でも安定した充電が可能。スマホケースに装着した状態でも充電できるそうです。ただし厚みがあるケースや金属製のケース、金属プレートが入っているケースは使えないし、時期を帯びたクレジットカードなどは使えなくなる可能性があるので、これを使うならケースを見直さなくてはいけませんね。

サイズは幅103×高さ194×奥行14mm。7型ディスプレイを搭載したタブレット、Nexus7のほうが少し大きいので、スマートフォン専用と考えたほうが良いでしょう。コンソールボックスのふたなどに埋め込んで装着すると、スマートかもしれませんね。パッドに腕が触れても感電したりしないので安心です。

オープン価格ですが、先ほどインターネットを見ていたら、ノジマのオンラインショップで4,900円という価格が出ていましたので、およそ5,000円前後と予想されます。発売は12月の予定です。

アメリカンな音。グローバルシリーズのサブウーファー

カロッツェリアの新製品も、そろそろ終わりに近づいてきました。今回は、グローバルシリーズの、パワードサブウーファーの紹介です。

このTS-WX1220AH(60,000円/税別)というモデルは、30cmウーファーを2個搭載した大型モデル。最大1200Wで、出力音圧が118dBを誇るクラスDアンプを搭載しています。ボディサイズは幅745×奥行443×高さ400mmと大型。存在感たっぷりのモデルです。

床面からの反射を利用するバスレフスロットポート設計で、出力音圧レベルを最大化。エンクロージャーも補強材の配置を最適化してボックスの共振を使用帯域外に設定することで、ユニット本来の低音を再生する堅牢は設計です。これは新設計のものだそうです。

ゲインやローパスフィルターのほか、バスブーストレベルやバスブーストの周波数、インプットレベル、フェイズなど、調整機能も多彩。運転席に座ったままで低音の音量調整ができるリモコンも付属しています。

これはデモカーのハイエース(?)の中で試聴できました。他のグローバルシリーズ・サブウーファーも所狭しと並べられています。まずはサブウーファー無し、次にシングルのサブウーファーを加えて、最後にダブルウーファーのTS-WX1220AHに変えて、という具合に聴き比べたのですが、ダブルウーファーだと、音圧が違います。ドンドンいいます(笑)。最近、サブウーファーでも階調だとか音程だとかを重視したものに慣れていたので、なんか懐かしい感じがしますが、音圧たっぷりの低音はダンス系とかヒップホップなどにぴったりかと思います。

久々に、かつてCESなどに行ったときに、アメリカンなデモカーを聴いた時の音を思い出しましたが、こんな低音も好きな人にはたまらないのだろうと感じます。

リーズナブルなディスプレイオーディオも登場

カロッツェリアの新製品はまだまだ続きます。ディスプレイオーディオ(DA)の新製品も登場しました。6.8V型モニターを搭載した2DINサイズのFH-6500DVDです。

カロッツェリアのDAといえば、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応したFH-9400DVSやFH-8500DVSがありますが、このモデルはスマートフォンリンクはありません。ただしBluetootnを搭載しているので、スマホないの音楽をワイヤレスで再生できるし、USBに別売のケーブルで接続して音楽を楽しむこともできます。カーナビやメッセージなどはヘッドユニットから操作することはできませんが、曲送りなどの操作はDA側でもスマホ側でもできるし、楽曲情報をDAに表示することも可能。またBluetooth接続時は電話の発着信履歴が見られるし、ハンズフリー通話もできます。音楽が聴ければいいという人には問題ないと思います。

オーディオ部はハイレゾ音源のFLACファイルの再生に対応しています。ただし、ダウンサンプリングではありますが。192kHz/24bitの音源までは再生できるので、32bit音源とかDSDとかを聴かない限り、再生可能です。まあ、これらは数は少ないし、よほどのマニアじゃない限り音源を持っていることは無いと思いますので、普通の音楽ファンなら心配ないかと思います。

またDSPを内蔵し、タイムアライメントや13バンドイコライザーが使えるほかネットワークモードも搭載。3ウェイのネットワークで、フロント2ウェイ+サブウーファー・システムの音のつながりを調整できるし、内蔵4チャンネルアンプをフロントのウーファーとツィーターにそれぞれ割り当てて、個々にタイムアライメント調整することもできます。アドバンスド・サウンドレトリバーは、圧縮音源を圧縮音源をCDの音質に迫る音質で再生できる機能。MP3など、圧縮音源が中心の人には重宝します。

モニターはVGAですがフルHDの動画も再生可能。MPEG4やMPEG2、DivX、Xvid、H.264、H.263、WMVと、多彩なフォーマットに対応しています。ポータブルHDDにも対応しているので、大量の動画やハイレゾ音源をクルマに持ち込んで楽しめますね。

ユーザーインターフェイスはドライバーの好みに合わせてカスタマイズできます。といってもホームキーのアイコンの並び順を変えたり、大きさを変えたりといった程度ですが、使いやすく変えられます。ホームキーやボリュームキー、発話キーなどは画面横のハードキーなので操作がわかりやすいのも良いところです。ただし画面の左側にあるので、右ハンドル車では各キーが遠いかも。海外向けモデルをそのまま持ってきた感じですね。

DVD/CDも再生できます。スロットは画面の上にあるので、モニターは6.8型と少し小さくなっていますが、モニターを開いてディスクを挿入しなくていいので、操作性は良いです。バックカメラやリアモニター、ドライブレコーダーの接続にも対応。多彩なオプション品を加えることも可能です。

遠出はしなくて、近所に買い物へいくだけの奥さん用のクルマとか、セカンドカーなどにはよいかもしれませんね。オープン価格ですが予想価格は3万円前後だそうです。安いですね。

スマホとリンクするオーディオがリニューアル

引き続きカロッツェリアの新製品です。オーディオの新製品が7モデル登場しました。このうち2DIN機がRH-4600の1機種。ほかは1DINサイズのモデルで、DEH-6600、DEH-5600、DEH-4600、MVH-6600、MVH-5600、MVH-3600と続きます。全7モデルで、すべてオープン価格です。

FHとDEHはCDプレーヤーを搭載したモデル。ほかにBluetoothとUSB、ラジオ・チューナーを搭載し、DSPも内蔵しています。MVHはCDプレーヤーが無いモデル。Bluetoothを使った音楽再生やUSBに貯めた音楽の再生、ラジオが楽しめます。ただしもっともリーズナブルなDEH-4600とMVH-3600は、Bluetoothがありません。まあ、このあたりはオーディオ好きの範疇外でしょうから、気にしないでください(笑)。

FH-4600と各シリーズの6600および5600のモデルは、スマートフォンリンクに対応しています。これは、専用のスマホアプリを使って、メインユニットの操作ボタンからスマホ内のカーナビや音楽、メッセージなどのアプリケーションを使えるもの。電話の受信&発信や音声認識などの機能にもアクセスできます。また、スマホのカメラやセンサーを利用して、前方車両の接近やレーンのはみ出しを検知&警告するドライビングサポートアイにも対応。ただし、これは有料で360円(税込)かかります。

また96kHz/24bitまでのFLACファイルの再生にも対応しているので、ハイレゾ音源を聴くことも可能です。ただしダウンサンプリングするので、本来のハイレゾ・クオリティではありませんが。ダウンサンプリングしても、再生できるというのはとても大事です。

DSPは、タイムアライメントや13バンドイコライザーが使えます。またFH-4600とDEH-6600、MVH-6600の3モデルはネットワークモードに対応しているので、内蔵の4チャンネルアンプをフロント2ウェイスピーカーに振り当て、ツィーターとウーファーを個別にタイムアライメント調整することも可能です。これは少しでも良い音を狙うには欠かせない機能だと思います。

いずれにしてもカロッツェリアの1DINオーディオにはDEH-P01やDEH-970、DEH-7100というモデルがあり、音を良くしたいという人なら予算に応じて、そちらを選びそうですが、新モデルはスマホとつながって、本体で操作できるのが魅力。DEH-P01をはじめとした旧機種は、そのへんに対応していないので、少し古さを感じます。なんでも新しいものがいいとはいいませんが、スマートフォンとリンクするのは快適で便利なので、簡単に少しでも音を良くしたい人にはいい選択かと思います。