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引き続きオートサウンドWebグランプリ2021について

引き続きオートサウンドWebグランプリについてお伝えしましょう。今年のグランプリは12月初旬に発表され、アルパイン・ビッグXの最新モデルがゴールド・アワードに選出されました。ビッグXは昨年もゴールド・アワードに輝いたと思いますが、確か僕を含めて数人は最高点3点のうち2点止まりだったと思います。ところが今年は全員が最高点の3点を入れています。文句なしの満点での選出です。

その理由は、さらに磨き上げた内蔵アンプの素晴らしさでしょう。昨年モデルも確かに、ホーム用のB&Wスピーカーを軽々とドライブしていて、内蔵アンプの良さは実感できました。しかしAVナビとしてトータルで考えるとネットにつながり様々なエンターテインメントを提供してくれるサイバーナビのほうがインパクトが大きいと感じたし、3点を与えるほどでもないな、と思ったわけです。

ところが今年は違います。昨年のグランプリが終わったあと、アルパインではさらなる高音質化を進めるべく徹底的に解析を行ったそうで、低音の音程がわずかにずれていることを突き止めたんだそうです。まさにピアノの調律のようなもので、その音程を整えたことの効果たるや絶大。音に芯がピーンと通った感じといいますか、安定感がまったく違います。微妙な音程の違いを正確に整えるだけで、ここまで音の安定感が違うのか! と審査員の皆さんが驚いたのだと思います。少なくとも僕はそうでした。そこで最高点の3点を入れたわけです。

僕が最高点の3点を入れたモデルは、他に2機種あります。ひとつは前回お伝えしたダイヤトーンのDS-G400、もうひとつはマイクロプレシジョンの7シリーズ・モノアンプです。これは単純に今年のエントリー・モデルの中からどれを付けたいかを考えたときにスピーカーならDS-G400、パワーアンプならマイクロプレシジョンだろうなぁと思ったわけです。もっともマイクロプレシジョンのモノアンプはペアで70万円超と、おいそれと買えるものではないので、お金を湯水のように使えるならという前提はつきますが(笑)

DS-G400は前回お伝えしたのでそちらを参考にしてもらうとして、マイクロプレシジョンのパワーアンプの音は、リアルさが他のモデルとはまったく違っていました。今回は、11月に発売されたカーオーディオパーフェクトセオリーブック5「誰にでもできるカーオーディオ調整法」に付属したCD内に収録している楽曲を2曲、試聴用に用意したんですが、スタジオのモニタースピーカーで何度も聴いた音にもっとも近い音がしていたのが、このマイクロプレシジョンのパワーアンプです。

試聴用の曲のひとつはピアノ、アコースティックギター、ヴォーカルのトリオで録ったバラードなんですが、これがわりと再生が難しくて、ところどころに入ったギターの短いフレーズがピアノの音に埋れてはっきり分離しないんですね。ところがマイクロプレシジョンのパワーアンプは、普通のオーディオ機器で聴くとピアノに紛れてうやむやに聴こえるギターの短いフレーズも、はっきりと浮き立って聴こえるんです。これがはっきりと聴こえたのはこのアンプとダイヤトーンのスピーカー、そしてアルパインのビッグX、カロッツェリアのサイバーナビくらいでした。

もう1曲はツインドラム、ツインキーボード、ベース、ギターのインストルメンタルなんですが、左右に振り分けたツインドラムの細かいドラミングもはっきりと聴こえて、なんだか音数が増えたように感じます。またキーボードの一人は、ドイツ製のモーグのシンセサイザーを使っていたんですが、この音色がすごく良かったんですね。スタジオでも「あのキーボード、めちゃ音がいいね」と話題になっていました。そのリッチな音の感じがはっきりと表れていたのは、マイクロプレシジョンのアンプだけだったんです。それほどリアル。スタジオのモニタースピーカーで聴いた時のような音がします。だからアンプ部門では最高得点を入れたわけです。

今回は全員の合計点が10点を超えたものがグランプリに選出されましたが、惜しくも選外となったものの中にも、個人的には惜しいなぁと思ったモデルも含まれています。ひとつは、やはりマイクロプレシジョンのスピーカー、7.16iです。これ、ウーファーがものすごく良いんですね。紙のように自然でレスポンスが良く、軽快な音がします。ツィーターがちょっと合わない感じなんですが、ネットワークが邪魔をしているのかもしれません。試したわけではないのですが、マルチアンプ・システムできっちりと調整すれば、ものすごい音が出る可能性は大いにありです。

もうひとつ2点を与えながら選外となったモデルが、ブラムのパワーアンプ、LA4100です。たぶん、どおってことのない音のアンプなんですが、このブランドの首領、ギー・ボンネビル氏が好きそうな音がするんです。この音には、思わずにこにこ笑ってしまいました。もうひとつ、ブラムでは5万8000円のお安いDSPアンプがあったんですが、これもやはりギーさんの顔が思い浮かぶんですね。この音の傾向の統一性は見事です。

その他に僕が2点以上を入れた機器は、すべてが10点以上を獲得してグランプリに輝いています。今年はエントリー台数が少なかったわりに、けっこう音の良いモデルが多くて、すべてにグランプリを与えてもいいのでは? と思ったほど。とくにAVアンプの音の向上ぶりはすごくて、内蔵アンプでこれだけ良い音を出していたら、外部アンプは困るだろうなぁと思ったほどです。とはいえ、マイクロプレシジョンのような高額だけど音が良いアンプもあるわけで、上には上があるということでしょうか。

いずれにせよ、今季はコロナ禍による半導体不足で製品の供給体制は不安定だし、価格が上がるという情報もポツポツと入ってきています。だから、欲しいものを店頭で見つけたときには迷わずに購入する。そんな姿勢で製品を探す心構えが正しいかもしれません。

オートサウンドWebグランプリのご報告

夏にMacの調子がおかしくなり、どうにか復旧したかとおもったら芸文社のムック本「誰にでもできるカーオーディオ調整法!!」の企画が持ち上がり、構成&取材&執筆で忙しくなり、ようやく終わったと思ったら、すかさずオートサウンドWebグランプリの選定が始まって、気付いたら4ヶ月近くも更新が滞ってしましました。ごめんなさい。

再開の1回目はオートサウンドWebグランプリの試聴で気になった機器を紹介しようと思います。2021年のグランプリ対象機器はコロナ禍もあって数が少なかったのですが、わりと粒揃いの機器が並んでいたのは確かです。もちろん、価格帯は様々だし中には一般の人が手を出しづらい高価なモデルもあるんですが、それぞれがハイファイ的な音、エンジニアの個性が感じられる音を出していました。

中でも驚いたのは、各社のAVナビが昨年モデルよりも大幅にクオリティアップしていたことです。例年は、まずAVナビを聴いた後にスピーカーを試聴し、スピーカーをリファレンス機に戻したあとでパワーアンプ類を聴くという順番で試聴しています。というのも、ある程度価格順に試聴しないと、途中でがっかりするものが出てきて、試聴に気合が入らないということが起きかねないからです。価格的にはパワーアンプに高価なものが多いため、最後に回しているわけですね。


ところが今回、作業の効率を考えてスピーカーの試聴を最初に行い、パワーアンプ、AVナビの順番に聴いたわけです。交換作業が面倒なスピーカーは体力のある最初に済ませて、交換がもっとも簡単なAVナビは最後にしたわけです。

当然、100万円超のモデルもあるパワーアンプの後に、AVナビのしかも内蔵アンプの音を聴くわけですから、急に音がランクダウンしてまともに試聴なんかできるのかな? と心配していました。ところが、わりとすんなり聴けるんです。もちろん100万円超のアンプと比べると、そりゃ同等というわけにはいきませんが、普通のユーザーなら十分といえるくらいの楽しい音がしているんです。

個々の機器についての詳細は次回以降に回しますが、今回グランプリ試聴に参加したカロッツェリア、ケンウッド、パナソニック・ストラーダ、そしてアルパインのどれを買ってもがっかりすることはないし、気持ちよく音楽を楽しめるでしょう。

はたして、このような急激なクオリティ向上はなぜ? と不思議に思ったのですが、おそらく2年前にアルパインが開発したパワーICを、今年は各社が搭載しはじめたようなんですね。もちろん、パワーICひとつで大幅にクオリティ・アップすることはないでしょうが、このパワーICの音質向上への貢献度は大きいものと思われます。そしてアルパインはさらにデジタル(D級)アンプに進化して、さらにクオリティ向上を果たしています。

AVナビの話は、今回はこれくらいにしておき、今回の試聴でもっとも気になったモデルといえば、なんといってもダイヤトーンのスピーカー、DS-G400です。このモデル、実は春先に発表されたものの緊急事態のせいで試聴もできなかったんですよね。



まあ、型番からみても偶数始まりの400番だから、それほど注目はしていませんでした。というのもダイヤトーンのスピーカーというと、DS-SA1やSA3、SA1000、G50にG50、G300と奇数の数字で始まるのが定番。G20というのもあり、それはそれで良かったのですが、ちょっと低音の鳴りが弱いなど中途半端な感じが拭えなかったのです。だから400という型番を聞いたときに、なんか中途半端なイメージがあって試聴する機会がなくても「まぁ、いいか」程度にしか思っていなかったんです。

が、今回初めて試聴してみて「なんでもっと早く試聴する機会を作らなかったんだろう」と後悔しました。このスピーカー、良い! 何が良いかって、音がとっても素直なんですね。ウーファーとツィーターの振動板が同じNCV-Rということで、当然といえば当然なんですが、音色に一体感があります。で、NCV-R自体が内部損失が大きく固有の音を持たないものだから、音が本当に素直。今回は試聴用に先日、スタジオで録音したての楽曲を用意したんですが、スタジオモニターで聴いた音、そのものの音がします。



レスポンスも抜群。NCV-R振動板はこれまで最上級のSA1000のウーファーにしか使われていないものだから、G300などに使われているNCV振動板と比べても伝搬速度に優れています。G500の伝搬速度が5,600m/s、G300が5,900m/sなのに対して、G400は6,300m/s。これは2000m/s程度の紙に比べても断然速く、5000m/s以下のマグネシウムとか5000m/s程度のチタン&アルミニウムと比べても優れた数値です。これがウーファー&ツィーター共に使われているのだから、レスポンスが優れているのもうなづけます。



解像度も高く、今回の試聴曲のなかでトリオのバラードには随所にアコースティックギターのおかずが散りばめられているのですが、普通のスピーカーではピアノの音に埋れて聴き逃してしまう部分もありました。が、ダイヤトーンのスピーカーではすべてのパートで、はっきりと聴き取れます。これがすべて聴き取れたのは、スピーカーではダイヤトーンくらい。それほど、個々の楽器が分離してはっきりと聴こえます。



そんなだから音像の定位も良好。ミキシングで指定した位置にはっきりと音像が浮かび上がります。他のスピーカーだと、こんなジャンルの曲にはぴったりだけど、この曲には合わないなとか、すごく魅力的だけど低音がもう少し欲しいなとか、この個性は好きだけど、嫌いな人もいるだろうなとか、一長一短のところがありましたが、ダイヤトーンのスピーカーはまさに真水。ダイヤトーンの信条である「なにも足さない、なにも引かない」をしっかりと形にしたスピーカーと言えるでしょう。

そんなだから、どんなジャンルの音楽でもソツなくこなします。それでいて優等生すぎてつまらない感じではなく、熱気も伝えてくれます。試聴に使った曲がレコーディング現場にいた曲だからこそ、そのへんはしっかりと伝わってきます。スタジオモニター的な正確な鳴り方をすると同時に、現場の熱さも伝えてくれるんです。これが、この値段で買えるんだったら、コストパフォーマンスは抜群に高いといえるんじゃないでしょうか。歴代Gシリーズ・スピーカーの中でも出色の出来の良さと言っても過言ではないと思います。

DIATONE SOUND.NAVIも新しくなっています

またまたMacが固まってしまい、昨日必死で復旧しました。なんとか動いています。いよいよ買い替えを考えないといけないですね。その間も新製品は出ています。先日のダイヤトーンの続きです。スピーカーだけではなく、サウンドナビも新製品が出ています。

NR-MZ300PREMI-4(294,800円/税込)。8型モニターを搭載したモデルです。名前を見てすでにお気づきのかたもいると思いますが、従来モデルからの変更点は地図データを最新バージョンに変えたことと思っていいと思います。「えー、ハイレゾ対応じゃないの?」と不満の人もいるかと思いますが、ハイレゾ音源も再生はできます。ダウンコンバートしますけど。

なぜハイレゾに対応するべくフルモデルチェンジしないのかというと、今のDIATONE SOUND.NAVIはすでに完成品なんですね。それは音を聴けばわかると思います。開発時に奇跡的なタイミングで32bit DACと64bit DSPが入手できて、そこから開発が進んだわけで、ハイレゾに対応するためにチップを変えたりするとあの高音質を超えるのは至難の技なんです。現状でもハイレゾ対応ナビと比べて遜色のない音ですから、すべてを一新してハイレゾに対応するにはリスクが大きいんだと思います。当然、価格も上昇するでしょうしね。

また開発を担当した寺本さんは、定年ですでに三菱電機を退職しており、開発するとしたら他の若手が担当することになると思います。まあ、カロッツェリアなんかは若手が開発して良いものを出しているので、とくにデジタルものに関しては若さは関係ないと思いますが、先にあれだけの素晴らしいものがあると、新規開発のプレッシャーは相当大きいと思います。

さらに、これはあくまでも噂で確かめてもいないんですが、寺本さんが消息不明という情報もあります。となると、現在のDIATONE SOUND.NAVIを超えるハイレゾ対応機は、そうとう難しいのではないかと思います。

とはいえ、このNR-MZ300PREMI-4も音の良さはすでに実証済み。という意味では安心して使えるモデルかと思います。繰り返し言いますが、ダウンコンバートするもののハイレゾ音源の再生は可能です。個人的には、クオリティも大事ですが聴けることがより重要だと思うんですけどね。

なお、みなさまからのカンパは相変わらず募集中です。このサイトは、みなさまからのカンパにより成立していますので100円でも200円でも500円でも1000円でも1万円でも5万円でも100万円でも、可能な金額のカンパをお待ちしています。1人あたり1000円を100人がカンパしてくれれば、パソコンを新調できる計算です(笑)。よろしくお願いいたします。 振込先は、
みずほ銀行北沢支店 普通1483082 イシダイサオ
です。

お待たせしました!ダイヤトーンが新スピーカーを発表!!

しばらく新製品が出ていなかったので「もう開発をやめちゃったのかなぁ」と心配していたダイヤトーンですが、安心してください。久しぶりに新製品が出ました! DS-G400(110,000円/税込)。17cmセパレート2ウェイ・スピーカーの新製品です。

「G500とG300の中間のグレードかぁ」と思ったあなたは、正真正銘のダイヤトーン通(笑)。型番的にはその通りです。が、さすがに新しく開発しただけあって、DS-G500よりも進化している部分は多数あります。たとえば振動版は、これまでフラッグシップのDS-SA1000にしか使われていなかったNCV-Rを採用。ウーファーだけではなくツィーターにもNCV-Rを採用することで、低域から高域まで音色の統一を図っています。

またWサイド・ソリッドライン構造はDS-G300でも採用していますが、振動版にある5本のリブを表裏に貫通させて、最内周から外周ギリギリまで延長。こうすることで内周部と外周部の剛性の変化量を抑えています。これまでは外周部のたわみが少しあったんですが、DS-G400では外周部がほとんどたわまず、正確に効率的に空気を振動させるというわけです。

高性能ウレタンエッジの採用も、高音質に貢献しています。ウーファー・コーンの不要共振を抑制することで、DS-G300よりもDS-G500よりも特性がフラット化。人の耳が敏感になり始める1〜2.5kHzの帯域が滑らかになったことで、クリアさが増すしヴォーカルがより鮮明に聴こえます。

ツィーターは従来同様のドーム&コーン型ですが、ボイスコイルの接合部分は上位モデルで使っていたYコンタクト構造を採用。振動板の変形が少ないので不自然な硬さや耳にまとわりつくような不快な音がなく、自然で心地よい高域特性が得られます。ダイレクターも、複数の形状で試聴を重ねて選んだこだわりの設計。音の放射を効果的に制御して、音の浸透力を高めています。

もう一度ウーファーに戻ります。フレームは樹脂のアドバンスドHDフレームで、磁気回路にはフェライト・マグネットを搭載。ネオジウムじゃないので、グレード的にちょっと…と思う人もいるかもしれませんが、サブウーファーの名機、SW-G50の技術を生かした重量級マグネットだしダイヤトーンのノウハウを生かした磁気回路シミュレーションにより駆動力を最適化しているので、身体の芯まで響く重低音を生み出してくれるそうです。

このへんは聴いてみないとわかりませんが、今、新型コロナウイルスの影響で三田にも行けないし、残念ながらまだ聴いていないんですよね。ま、試聴できたらすぐに報告したいと思います。

新製品が出るまでにずいぶん期間が開きましたが、時間をかけて開発してきただけに、期待を裏切ることはないはず。これまでのダイヤトーン・スピーカーのように、レスポンスがよく臨場感のある素晴らしい音を出してくれるでしょう。早く聴いてみたいスピーカーのひとつですね。

【オートメッセ】ダイヤトーンのデモカーを聴いた!

ダイヤトーン(三菱電機)は毎年、大きなブースを出しています。今年は新製品を出していないこともあり、例年よりは規模を縮小していますが、2台のデモカーを展示し、試聴を行っていました。

用意されたデモカーはヘッドユニットにNR-MZ300PREMIを搭載し、フロントスピーカーはDS-G300を採用し、ラゲッジルームにSW-G50を積んだトヨタC-HR。パワーアンプはフロントスピーカーをMZ300PREMIの内蔵アンプで鳴らし、サブウーファーにはカロッツェリアのPRS-D700を使用しています。

もう1台はフロントスピーカーにフラッグシップモデルのDS-SA1000を使用したメルセデス・ベンツAクラス。やはりサブウーファーのSW-G50を搭載し、フロントスピーカーも含め2台のブラックスMatrix MX4で鳴らしています。

この2台のデモカーはC-HR→Aクラスの順番で聴くのが正解。逆に聴くと、C-HRを聴いた時に残念な気持ちになります(笑)。いや、けっしてC-HRの音が悪いわけではないんです。むしろシステム総額がカーナビを含めても50万円以内、スピーカー&アンプだけなら20万円以内でこの音が手に入るなら大満足の音です。ただ先にもっと良い音のクルマを聴いちゃうと霞んじゃうんですよね。そこは注意です。

という意味では、今回はブースを回る順番を間違えたと後悔しています。最初にインポーターやショップのデモカーを試聴し、その後でダイヤトーンのブースへ行ったわけです。この順番だと先にインポーターやショップが丹誠を込めて仕上げたハイエンドなシステムの音を聴いたあとにダイヤトーンのデモカーを聴くことになるわけです。けっして残念な気持ちになったわけではありませんが、印象が薄くなったことは否めません。

それはダイヤトーン・サウンド・ナビの開発者も「まるでホームオーディオのような音がするショップのクルマの音を聴くと、ダイヤトーンの音はカーオーディオの音ですね」と認めていました。ただ「今回は調整不足でしたね。きっちり調整すればダイヤトーンもあれ以上になります」とも。おそらく、会社に戻ったらすぐに調整を行い、次回の試聴会からは素晴らしい音になっていることでしょう。大いに期待したいところです。

それはさておき、デモカーです。C-HRはダイヤトーン・サウンド・ナビの、ヘッドユニットとしての素性の良さを感じさせるものでした。ハイレゾをネイティブで再生できないからちょっと古いという意見もあります。確かに再生時の音源は大事ですが、オーディオのクオリティはトータルで考えてのもの。その点、ダイヤトーン・サウンド・ナビはオーディオ部の良質ぶりを感じさせます。

S/N感はものすごくいいし、情報量も十分。キレが良く芯のある音を楽しむことができます。しかもハイレゾ音源を聴けないわけではありません。確かに44.1kHzにダウンサンプリングされますが、WAVでもFLACでも最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を再生できるんです。ここ重要。ハイレゾ音源を再生できないわけではなく、ネイティブじゃないだけで、再生は可能なんです。

しかも量子化ビット数は24bitのまま。音の良さはサンプリングレートよりも量子化ビット数の大きさに左右されやすいとはよく聞きますが、16bitにダウンコンバートせず24bitのままで処理しているあたりは、音を良くしようという努力が見られます。実際、試聴してみてもダウンサンプリングした弊害は感じられません。もちろん、ハイエンドなホームオーディオでじっくり聴き比べたら違いは明らかなんでしょうが、ドライブしながらそんな聴きかたはしないですよね。十分なクオリティです。といいつつ、最近マイナーチェンジでお茶を濁しているダイヤトーン・サウンド・ナビがフルモデルチェンジした時には、どのように変身しているかはわかりませんが(笑)

スピーカーも上級機の音を受け継いでいて、スピード感のあるはっきりとした音。味がないので面白さに欠けるという人もいますが、これがダイヤトーンの持ち味。音楽ソースの音をそのままストレートに再生してくれます。他のインポーターやショップのデモカーを聴いた後ではやや這い上がり気味のバランスに聴こえてしまいますが、原音再生という意味では、ダイヤトーンのスピーカーはやはりいいなと感じます。

Aクラスのほうは、やはりフラッグシップ・スピーカーの凄さを感じます。とにかく、細かい音まですべてを再生する感じ。そのきめ細かさは感動ものです。この音がフロント2ウェイ・システムで楽しめるのですから、ミッドレンジをつける場所がないとか、大掛かりな加工をしてまでミッドレンジを付けるのは趣味に合わないという人には、この上ないスピーカーと言えるでしょう。値は張りますが。

デモカーの音は、こちらもインポーターやショップのデモカーに比べると、ややハイ上がり気味に感じます。おそらく、短時間でのインパクトとツィーターの素晴らしさを強調したためでしょう。そのため、長く聴くとやや疲れる感じの音になっていましたが、デモンストレーションということを考えるといたしかたないでしょう。試聴した人には、その分解能の高さやスピード感など、DS-SA1000の良さを感じ取ってもらえたと思います。

いずれにしても、カーナビにしてもスピーカーにしても、しばらくフルモデルチェンジした新製品が出ていないので、早く出てくることを望みたいところです。おそらく、今必死に開発中のことと思います。

音展直前情報-カーAV関連の見どころ

明日と明後日(5月13・14日)の2日間、東京国際フォーラムで行われる「OTOTEN – Audio・Visual Festival 2017」。今年はカーAV関連の出展も増えたし、ホームオーディオやヘッドホンのほか、ハイレゾ、ストリーミング等の展示も充実。東京駅から歩いて5分ほどの行きやすい場所だし入場は無料だから、オーディオに興味を持っている人なら、ぜひ立ち寄ってみたい。

カーAV関連のブースは、ガラス棟B1のロビーギャラリーに集中。エレベーターで上階に上がるならここからだし、総合インフォメーションやコンシェルジュ・カウンターもある、イベントの入り口になる場所だ。また音楽配信サービスの体験ブースや各出版社の書籍販売コーナーもある。

ハイエンド・カーオーディオファンなら、ぜひ聴いておきたいのがダイヤトーンの新フラッグシップ・スピーカー、DS-SA1000を搭載したメルセデスベンツAクラスだ。2ウェイながらフルにピストンモーション領域での再生を可能にしたDS-SA1000は、昨年11月の発売後に欠品状態が続いた(現在は解消)こともあって、実際に音を聴ける機会は多くはなかった。今回は、その絶好のチャンス。ぜひ、DIATONE SOUND.NAVI、NR-MZ200で綿密にチューニングしたDS-SA1000の実力を、クルマの中で体験したい。
DS-SA1000のトゥイーターはボロン振動板

最新のNCV-R振動板を採用

DIATONE SOUND.NAVI MZ200PREMIで綿密に調整

なおダイヤトーン(三菱電機)のブースではスピーカーが純正のままでカーナビをNR-MZ200(スタンダードモデル)に入れ替えただけのスバル・インプレッサも試聴可能。カーナビをDIATONE SOUND.NAVIに替えできちんと調整すれば、純正スピーカーでもこんなに良い音で音楽が楽しめるんだということを実感してほしい。ただし試聴の順番としては、こちらのインプレッサが先、メルセデスベンツAクラスが後がいい。Aクラスを先に聴いてしまうと、せっかくのインプレッサの良さが薄れてしまうから(笑)。

ハイエンド・カーオーディオではエタニ電機も注目。2015年の米ラスベガスのCESでETANI SYSTEM ONEとして参考出品され注目を集めたハイエンドオーディオ・システムが、ETANI ONEと名前を変え、車載用として参考出品されるのだ。しかもデモカーでÅ実際に音を聴ける。プロ用の音響測定器や信号処理装置の開発・製造を行うエタニ電機としては初めてのコンシューマー用機器(スマホ・アプリはあるが)で、しかもカー用。ウェーブEQという波形補正技術によって位相周波数特性を整えた音は、ぜひ聴いておきたい。

ほかにアルパイン、カロッツェリア、ケンウッド、クラリオンのデモカーも展示。カロッツェリアでは、6月発売の最新カスタムフィットスピーカー、TS-V173Sを先行試聴できるようなので、こちらの音も確認しておきたい。

このB1フロアを一通り体験したら、エレベーターで一気に6階に上がり、G603をのぞいてみたい。ここにはダイヤトーンの家庭用新型スピーカーの試作機が参考出品されている。DS-SA1000のウーファーにも採用した最新型の振動板、NCV-Rを16cmウーファーと3cmドーム&コーン・トゥイーターの両方に使ったコンパクトなブックシェルフ型2ウェイスピーカー・システムは興味津々だ。
ブックシェルフ型2ウェイスピーカー試作機を参考出品

ほかにもハイレゾ・プレーヤーやUSB DACなど、カー用にも使えるアイテムがいっぱいあるし、クルマだけじゃなく家でも良い音で音楽を楽しむための機器がが豊富。昨年までのお台場だと行くのも大変だったが、今年は周囲に色々と観光スポットがあるから、観光のついでにでも気軽に行ける。音楽が好きで少しでもオーディオに興味があったら、ぜひ足を運んでもらいたい。






DIATONEの新フラッグシップスピーカー、DS-SA1000がスゴイ!

約2年前にカタログから姿を消していたダイヤトーンの車載フラッグシップ・スピーカー、DS-SA1に代わる新たなフラッグシップ・スピーカー、DS-SA1000がダイヤトーン誕生70周年&車載ダイヤトーン復活10周年となる2016年、満を持して登場する。発売は11月15日。そのサウンドをリポート。

ユーザーに訊いたDIATONE SOUND.NAVIの魅力

6月19日に、宇都宮の「道の駅うつのみやろまんちっく村」で行われた、2016アルファサウンドミーティング関東。このイベントに昨年からDIATONE SOUND.NAVIクラスが新設された。今年、そのイベントに参加したDIATONE SOUND.NAVIユーザーから、DIATONE SOUND.NAVIの魅力を聞いてみた。

試聴客に聞いたDIATONE SOUND.NAVIの評判


毎週、全国どこかのカー用品店やカーオーディオプロショップ、カーディーラーなどで行なわれているDIATONE SOUND.NAVIの試聴会。5月末はスーパーオートバックス横浜みなとみらいで行われたが、そこで実際に試聴したお客から、DIATONE SOUND.NAVIを試聴した感想を聞いてみた。

【コラム】久々のサウンドクリニックで富山へ

3月5〜6日の2日間、スーパーオートバックス富山南で「音BACSカーオーディオ・サウンドクリニック」を行ってきた。

藤本えみりさんが「DIATONE SOUND.NAVI」NR-MZ100を初体験

驚愕の「速・音・美」をキャッチフレーズに2015年10月にフルモデルチェンジを果たした「DIATONE SOUND.NAVI」NR-MZ100シリーズ。その実力を、FMヨコハマ「ザ・モーターウィークリー」で活躍中のDJ、藤本えみりさんに体験していただいた。

オートバックスとDIATONEのコラボで
30用プリウスをスペシャル・サウンドチューニング

2015年12月発売の新型プリウスが絶好調だ。発売から約1ヶ月後の2016年1月19日に、受注台数が約10万台となったという(データはこちら)。となると、中古市場に旧30プリウスが大量に出回るのは必至。新型プリウスをオーダーした人の中には、旧30プリウスからの乗り換えも、少なからずいるだろうからだ。

フルモデルチェンジしたDIATONE SOUND.NAVI、
MZ100シリーズのナビ機能をチェック Vol.2

クアッドコアCPUの搭載でスマートフォンのような操作感とスマホ並みの速く快適な操作レスポンスを身につけたDIATONE SOUND.NAVIの最新モデル、MZ100シリーズ。今回は、検索機能を見ていこうと思う。

フルモデルチェンジしたDIATONE SOUND.NAVI、
MZ100シリーズのナビ機能をチェック Vol.1

2012年にMZ60シリーズが登場して以来、初めてのフルモデルチェンジを受けたDIATONE SOUND.NAVI。そのMZ100シリーズの音が大幅にクオリティアップしたことは、すでにユーザーのブログやカーオーディオ専門店のサイト等でも多く語られているので、ここでは後回しにすることにして、まずは、こちらも一新したナビ部分をみていこうと思う。

DIATONE SOUND.NAVI、MZ100シリーズ、10月20日発売!

発売が明日、10月20日に迫り、早くも品薄が懸念されるほど話題が集まっている最新のDIATONE SOUND.NAVI、MZ100シリーズ。10月1日の発表以降、試乗や試聴を何度も重ねその凄さはおおかた理解したつもりだが、なにしろ今回はDIATONE SOUND.NAVIが誕生して以来、初めてのフルモデルチェンジゆえに以前のモデルとはまったくといっていいほど変わっており、一度にみなさんにお伝えするのは無理。今後、何回に分けて詳細をレポートするつもりだが、まずは要点をかいつまんで伝えておく。

【レビュー】DIATONE SOUND.NAVIに合う
2015最新パワーアンプを探せ!-その2


前回は10万円代までの2台のパワーアンプをDIATONE SOUND.NAVI+DS-G500との組み合わせで聞いてみたわけだが、今回はそれより高いアンプを組み合わせてみたいと思う。

【レビュー】DIATONE SOUND.NAVIに合う
2015最新パワーアンプを探せ!-その1

昨年実施したDIATONE SOUND.NAVIがベースのアンプ試聴。内蔵アンプのクオリティが高く、組み合わせるアンプによってはかえって解像度が落ちてしまうなど、アンプ選びが難しいDIATONE SOUND.NAVIだけに、試聴レビューは評判を呼んだ。

【レビュー】ケンウッド彩速ナビVSダイヤトーン、
どっちが音が良い?


音が良いカーナビといえば、DIATONE SOUND.NAVIの名前が真っ先に名前が挙がるが、今年に入ってきになる存在が現れた。ケンウッド彩速ナビの最上位モデル「タイプZ」である。

なにしろこのタイプZ、ハイレゾ音源の再生に対応。USBやSDカードに保存した最大192kHz/24bitまでのハイレゾ音源を再生できる。フォーマットはWAVとFLACに対応。またCDなど非ハイレゾの音源も、一旦192kHz/32bitにアップコンバートしたのち、音楽信号に変換するというから、CDの高音質再生も期待できる。

となると、DIATONE SOUND.NAVIとケンウッド彩速ナビ・タイプZ、どっちが音がいいの? というのは大いに気になるところ。さっそく、比較試聴してみた。

【レビュー】歴代DIATONE SOUND.NAVIで
DS-G500を鳴らしてみると?


これまでは従来のダイヤトーンのスピーカー、DS-G20やDS-G50をベースに、新しいDS-G500のトゥイーターやウーファーをそれぞれ入れ替えてみるとどう音は変わるのかを確かめてきた。

【レビュー】ダイヤトーンDS-G20&-G50のグレードアップ
DS-G500のユニットを加えマルチアンプ駆動してみると?

前々回、前回と続いて、ダイヤトーンのセパレート2ウェイ スピーカー、DS-G20やDS-G50をベースに、DS-G500のトゥイーターやウーファーをそれぞれ組み合わせて、音を確認した。