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【オートメッセ】ベンチャーオーディオを聴いた

インポーター・ブースも残り1社になりました。インポーターの最後を飾るのは佐藤商事。長い間、ディナウディオを扱ってきた会社ですが、今回のデモカーはベンチャーオーディオのスピーカーを装着していました。

ベンチャーオーディオはあまり馴染みがないと思いますが、1986年に設立されたベルギーのブランドです。当初、主にスピーカー設計を行っていたんですが、2001年からスピーカーユニットの自社開発を行い、ホーム用とカー用のスピーカーをリリースしたそうです。今はシンガポールにもサテライトオフィスを設け、アジアや世界各地に製品を供給しています。

ベンチャーオーディオの特徴はツィーターがワイドレンジなこと。デモカーに装着されていたDD-2SR(158,000円/税別)は再生周波数帯域が90Hzから30kHzまでとかなり広い再生帯域を持ちます。ということはフロント2ウェイで良いのねと思いがちですが、今回のデモカーは、さらにムンドルフのスーパーツィーター、AMT21CM2.1-C(130.000円/税別)を追加し、13cmミッドバスのDD-5(180,000円/税別)を組み合わせた変則的なフロント3ウェイ構成です。加えて約23cm(9インチ)というカーオーディオには特殊なサイズのサブウーファーもあり、計4ウェイのシステムです。

その音はひと言でいうと濃密。情報量がたっぷりあって太いサウンドがクルマの中に充満しています。今回の組み合わせだと、ツィーターの振動板がマニラ麻とグラファイトを練り合わせたAGC、ミッドバスとサブウーファーがカーボングラファイトのCFGCという具合に、素材が異なっているんですが、帯域による音色の違和感はなし。高域から低域まで自然な音色が楽しめます。

すべてのスピーカー・ユニットにグリルガードが固定されているのも特徴。だからインナーバッフルを使って純正風に仕上げるのは難しいと思います。そのかわり、グリルがしっかりと固定されているから、振動でグリルが音を発するようなことはありません。このあたりは、メーカー側の良心ともいえます。スピーカーは固定強度が重要なので、これは重要なポイントです。

フレームはアルミニウムとマグネシウムの合金。すべてのスピーカーは100時間のストレステストを行った後、厳密なペアマッチングをとって左右を組み合わせられます。同じスピーカーでも特性はひとつひとつ微妙に異なるもの。左右のスピーカーがまったく同じ特性を持っているのがステレオ再生において重要ですが、これがなかなか難しいのです。そこでペアマッチ。完成したユニットを一つ一つ測定して、特性が近いものを組み合わせていくと理想に近いステレオ再生ができると言うわけで、この作業に力を入れているわけです。

濃密で上々の情報量を持ちながらレスポンスも良いもの。この速くて重い音は、個人的にもけっこう好みです。まだまだマイナーなブランドではありますが、魅力的なスピーカーであることは間違いありません。

【オートメッセ】フェリソニのデモカーを聴いた

再びオートメッセのネタに戻ります。今回はフェリソニ(フェリース・ソニード)。もちろんフェリソニの制振材をふんだんに使っていると思われますが、同社が輸入を担当しているシンフォニ・クワトロリゴのアンプとDLSのスピーカーを搭載したデモカーがありました。

まず最初に謝っておきたいのですが、アンプもスピーカーも型番をメモしておくのをすっかり忘れていました。しかもWebで調べてみても、シンフォニ・クワトロリゴのページはまったく見つかりません。正式にシンフォニなのかシンフォニーなのか「ー(オンビキ)」が入るのか入らないのかも分からず…。よってざっくりとした印象のレポートになることをお許しください(笑)。

シンフォニ・クワトロリゴはイタリアのブランド。20年以上前に創業したメーカーです。当時はシンフォニでしたが、数年前にクワトロリゴがくっつきました。イタリアといえばオーディソンがあるしモスコニもそう。このような、魅力的なブランドに比べると知名度では一歩劣るシンフォニ・クワトロリゴですが音は負けてはいません。今回のイベントではシンフォニ・クワトロリゴのアンプを搭載したデモカーが数台ありましたが、どれも品のある素晴らしい音を聴かせてくれました。

このメルセデス・ベンツE53の音もそう。けっしてインパクトが強い音ではありませんが、上品で暖かみのある音色が魅力です。それはDLSのスピーカーとの組み合わせも関係しているのでしょう。柔らかすぎず硬すぎることもなく、自然でニュートラルな音色。それが無個性にもつながる危険性もありますが、シンフォニ・クワトロリゴのアンプが、音色を加えて音を魅力的に仕上げている感じです。ロング・ドライブで長時間音楽を聴いていても疲れないような安心感のある音。メーカーのデモカーなら、短時間の試聴でインパクトを与えられるように派手な音創りを行うことも多いのですが、このクルマは個人オーナーのクルマを借りてきたもの。個人オーナーのクルマだからこそ、派手さはないものの聴き心地の良い上品な仕上がりの音なんだと思います。

アンプもスピーカーも型番はわかりません(重ね重ねごめんなさい)が、アンプはA級とAB級があるようで、おそらくツィーターにはA級を使っていると思われます。というくらい高域は透明感があり温もりを感じる魅力的な音でした。中低域も暖かい音色。立ち上がりのインパクトが強烈とか、ハッとする感じの音ではありませんが、ほっとするような居心地の良さを感じます。こんな音を好きな人も多いんじゃないでしょうか。

人を驚かせるようなインパクトのある音も良いですが、聴いていてずっと長く浸りたくなるような居心地の良い音。ロング・ドライブ好きのかたにはしっくりくるようなオーディオです。

リレーアタックをシャットアウトするビートソニックの新製品

オートメッセのネタをひと休みして、ビートソニックの新製品の話題を。最近、リレーアタックによるクルマの盗難が増えていますよね。このビートソニックの新製品、シャットアウトRAG01、RAG02、RAG03(ともに18,000円/税別)は、リレーアタックを100%防御するアイテムです。

そもそもリレーアタックとは、クルマのスマートキーが発する微弱な電波を傍受し、リレーのように繋いで盗難したいクルマに「近くにキーがある」という誤情報を与える手口。これでエンジンの始動が可能になり、短時間で素早く盗難できます。スマートキーの機能を悪用する、ハイテク時代ならではの盗難テクニックですね。自宅駐車場での盗難が多かったのですが、最近ではコンビニやスーパーの駐車場、サービスエリアなどでも増えているそうです。

このリレーアタックはスマートキーの機能を使うため、既存のセキュリティが有効に働かない場合があるのが厄介なところ。たとえば社外セキュリティで人気のキーレス連動型だと、リレーアタックを防ぐことができないといいます。またリレーアタック防止用の専用ポーチもありますが、毎回の出し入れはめんどうだし、省エネモードを使う手もありますが、操作が必要。ついつい面倒になって対策を怠ってしまう人も多いんじゃないでしょうか。

そこでシャットアウトです。これは簡単に言うとスマートエントリーを無効化するもの。操作は通常のスマートロックの操作と同じでリモコンのボタンにワンタッチするだけです。開錠するときはリモコンのボタンを押すことが必要ですが、スマートエントリーが無効になっているのでドアのボタンに触っても開錠することはないし、ましてやエンジンも作動しません。純正リモコンキーの操作でシャットアウトをオンできるから、これは楽ですね。

動作モードはオートモードとマニュアルモードがあり、普段やオートモードで、車検などの時はマニュアルモードでという切り替えが可能。いずれにしても純正リモコンのロック動作で機能がオンになるので安心です。

対応車種はレクサス、およびトヨタのスマートエントリー装着車。動作確認中のモデルも含めて、30車種以上に登ります(うち確認中の車種は12車種/2月25日現在)。ランクル・プラドやレクサスRX/LXなど、盗難上位車種にお乗りの人は、すばやく対策が必要でしょう。なお、車種によってRAG01〜03が異なるので、詳しくは販売店で聞いてみてください。

【オートメッセ】ブラックスのデモカーを聴いた

オートメッセのネタはまだまだ続きます。今回はエムズラインのデモカー。ブラックスのDSPやアンプ、スピーカーを搭載したクルマです。

ブラックスDSPは昨年のオートサウンドWebグランプリの時に試聴して、その良さを実感しました。64bitプロセッサーを3基搭載し、内部処理のサンプリングレートは192kHz/32bit。それ以下のサンプリングレートなら圧縮せずに再生できます。しかもマトリックスMX4PROを接続すればデジタルボリュームを使わず、アンプでアナログに変換した後で音量を調整。このアナログを重視した設計思想が、これまでのDSPとはひと味もふた味も違う音を実現しているのだと思います。

ただし試聴時に聴いたのは2チャンネルだけの音。つまり調整機能を使っていない状態で、車載状態でマルチアンプ・システムをきちんと調整した状態で試聴するのは初めて。これは楽しみです。

まずはシステム紹介を。スピーカーはブラックスMatrixシリーズ。フロントが28mmツィーターのML-1(15万円/税別)+54mmミッドレンジのML-2(17万円/税別)+16cmミッドバスのML-6P(18万円/税別)を組み合わせた3ウェイ構成。ラゲッジルームには25cmサブウーファーのML-10(17万円/税別)が埋め込まれています。

パワーアンプは最上級のMatrixシリーズではなく、その下のGraphicシリーズ。4chモデルのGX-2400のロングバージョン(39万円/税別)を2台搭載し、キャパシタのIPC1,000,000(70,000円/税別)をそれぞれに接続しています。そして中心にブラックスDSP(82万円/税別)を搭載。ケーブル類はF2Musicを使用しています。たぶん、今回のオーディオ系デモカーのなかでは最高額のシステムでしょう。ケーブル類を含めずにシステム総額は241万円(キャパシタ含む/税別)。クルマが買える金額です(笑)。

音はさすがに素晴らしいです。ブラックスDSPならではの情報量の多さと音の透明感、鮮度の高さはさすがブラックスです。価格もダントツですが、音の良さも今あるDSPの中では抜きん出ていると言えるでしょう。とにかくデジタルを感じさせない滑らかさと静粛性。もしアンプがMatrixシリーズなら? とか、スピーカーが違うメーカーのものなら? と言ったことも思いましたが、ブラックスDSPを中心に置けばさまざまな可能性がある、夢のあるアイテムだと感じました。

確かにシステム総額は高いです。が、高いものにはそれなりに理由があるし、これじゃないと得られない音をあるということを時間できたクルマでした。

なお、ヘリックスの最新デジタルプロセッサー、DSP ULTRAやザプコのHDSP-Z16Vは展示のみで今回、インポーター・ブースでの試聴はなし(ショップ・デモカーでの試聴は可能でした)。ほかにF2Musicのケーブル類の展示をしていて、即売もあり。3月から値上げすることもあり、けっこう売れていたようです。こちらも値上げまでまだ1週間ありますので、欲しい方は早めに注文することをお勧めします。

【オートメッセ】モレルの試作スピーカーを聴いた

ジャンライン&パートナーズのブースには、モレルのスピーカー&アンプを搭載したデモカーを展示していました。なんと、このクルマに搭載しているモレルのスピーカーは、ヨーロッパで始まり今や世界中29カ国の61の雑誌等で作った団体「EISA」の2019〜2020アワードでイン・カー・スピーカー・システム部門を受賞したElate Carbon603の進化版、Elate Carbon PRO603というモデル。まだ試作の段階で最終品ではないそうですが、数ある試作の中から最終品に近いものを急遽送ってきたそうです。つまり、世界にたった1台のモデルというわけです。

このスピーカーは、28mmツィーターと10cmミッドレンジ、16.5cmウーファーを組み合わせたセパレート3ウェイシステム。詳細はインポーターでもまだわかっていないそうで(笑)EISAのサイト等にある情報を必死に集めてみると、ツィーターはシルクドームのソフトドーム型、10cmミッドレンジはDPCコーンを使い、ウーファーは一般的にはアルミを使うボイスコイルのフォーマーにチタンを採用したほか、ダブルマグネットを搭載。音の透明感とパワーを両立しているそうです。

インストールを担当したのは福井・敦賀のマリノサウンド。実は取り付けもバタバタで、当初送られてきていたミッドレンジのサイズに合わせてバッフル等を事前に作って用意していたものの、実物がきたら微妙に違っていて最初から作り直すなど「本当に完成するのか!?」という状況だったそう。どうにか作り上げたものの、調整する時間がなかった…。とのことでした。

それもあって、おそらくスピーカーのポテンシャルをフルに引き出している状態ではなかったのでしょう。それでも、このスピーカーの能力の高さは感じることができました。全体的にはシルクドームツィーターならではの自然で優しい音。そして中〜高域の楽器や声は密度感があり、厚みを感じます。十分にハイエンドは音を感じることができました。

パワーアンプはモレルのMPS4.400が2台。サブウーファーはモレルのULTIMO Ti 104で、サウンドコントロールにはアークオーディオのPS8PROを使用しています。音源再生はA&KとソニーのDAPです。

モレルにはこのアンプしかないのでしょうがないでしょうが、アンプが6万円台のものだったのも、ちょっと物足りない部分。このアンプ、6万円台としては音がしっかりしているし、悪くはないのですがスピーカーがスピーカーだけに、もっとハイエンドなパワーアンプを繋いで、ポテンシャルをフルに引き出してもらいたいものです。

とはいえ、ポテンシャルの高さは確認できたので、エージングが終わった頃に再び聴いてみたいと思います。それが期待できる音ではありました。できれば、もっとハイエンドなアンプに変えておいてもらえると嬉しいのですが(笑)。

室内にはなんだか怪しげな制音材をルームミラー裏などあちこちに貼ってありました。これについては、詳しく聞きそびれましたので後ほど詳しく聞いておきたいと思います。いずれにしてもモレルの新スピーカー、魅力的なのは間違いありません。ただし、価格も発売時期もいまのところ未定です。

【オートメッセ】トライムのデモカーを聴いた!

インポーターのブースに移ります。まずはトライムのブースから。ここにはBMWの試聴車が置いていました。製作はAVカンサイによるものです。個人的には、今回のオートメッセで試聴したデモカーのなかで、もっとも気に入ったクルマの1台です。

フロントスピーカーはブラムのSignature Maltixシリーズ3ウェイ。ドアミラー裏のパネルにツィーターが、その近くのAピラーにミッドレンジを搭載しています。ウーファーはドアの中。インナーバッフルで取り付けているので、外からは見えません。

ラゲッジルームにあるパワーアンプは、シンフォニ・クワトロリゴ。サブウーファーはオーディソンです。DSPもオーディソン? と思いきや、このクルマにはヘリックスを搭載していました。これとDAPの組み合わせです。インポーターのデモカーとして製作されたわけではなく、個人オーナーのクルマをデモカーとして使っているので、このへんはいたしかたないですね。

フロントスピーカーは、ちょっとユニークな取り付けをしています。写真だと、ツィーターとミッドレンジが同じ方向を向いているように感じるし、セオリーでもツィーターとミッドレンジの音軸を揃えるのが基本と言われていますが、このクルマはツィーターとミッドレンジの角度が少し違っているんです。ツィーターは近い側がリスナーのほぼ正面を向いているんですが、ミッドレンジは内側を向いているんですね。

見た時には一瞬「?」と思いましたが、音を聴いてみるとこれが良いんです。音像は明確に出ているし、広がりも素晴らしい。AVカンサイはこのイベントにほかにも計5台のデモカーを出していたんですが、フロント3ウェイ・システムを搭載したクルマはほぼ同様の取り付けでした。AVカンサイは、この取り付けに何かを得たんでしょうね。どれも、素晴らしい完成度でした。

ところで、このスピーカーは昨年のオートサウンドWebグランプリで試聴していたので、その実力の高さは知っていました。その時に聴いたのは2ウェイで「2ウェイで十分」と思っていたのですが、ミッドレンジが加わると音は格段に向上します。2ウェイでも十分に生々しいヴォーカルが楽しめるのですが、ミッドレンジを加えた時の生々しさといったら、2ウェイ時の2倍も3倍も上。もしミッドレンジを付けるスペースと予算があるなら、ぜひ付けたほうが良いと思います。

このミッドレンジはMS3 Multixで10万5000円(ペア/税別)。再生周波数帯域は120Hzから32kHzと広帯域なので、ミッドレンジというよりはむしろフルレンジですね。広い帯域をカバーするので、なにかと使いやすいと思います。なおツィーターはTSM25MG70HRで7万5000円(ペア/税別)、16.5cmウーファーはWS6Multixで15万円(ペア/税別)。フロントスピーカーはトータルで33万円(税別)のモデルです。

このクルマ、なにが良いかって、カーオーディオを感じさせないところです。まるで良質なホームオーディオを聴いているような感覚。どっしりと厚い低域が音楽の底を支えていて、その上にリアリティ抜群の中域〜高域が乗っかってきます。ひとつひとつの楽器の音や声も厚く、実在感たっぷり。クルマの中にいるという狭さを感じないのも美点の一つで、広い空間を思わせるし、スピーカーが近くにあることの圧迫感も感じさせません。ある意味、カーオーディオの理想的な音と言ってもいいでしょう。

トライムのブースには、このイベントで初お披露目となった新製品もありました。ひとつは光城精工の新しい電源フィルター&仮想アース。もうひとつはバージョンアップしたオーディソンのDSP、bit One HDです。

光城精工が開発した電源フィルター&仮想アースのNve-03は従来の大容量電解コンデンサーやチョークコイルで構成したものと違い、フィルムコンデンサーを要領別に配列しているのが特徴。これにより、デジタル化が進んだ車載機器の高周波ノイズを抑えることができます。

加えて、大人気のバーチャルアースの機能も搭載。従来のVE-01よりもどっしりと重く、機能も強化してボディアース(GND)ノイズも大きく低減してくれます。設置は簡単だし効果が大きいので、とくに外部アンプを使っているカーオーディオ・ファンには人気のアイテムになること間違いなしでしょう。価格はまだ未定ですが、4万円前後を予定しているとのこと。できれば3万8000円くらいで売りたいとの希望を持っているようですが、どうなることでしょう。発売は5月中旬を予定しています。

【オートメッセ】ダイヤトーンのデモカーを聴いた!

ダイヤトーン(三菱電機)は毎年、大きなブースを出しています。今年は新製品を出していないこともあり、例年よりは規模を縮小していますが、2台のデモカーを展示し、試聴を行っていました。

用意されたデモカーはヘッドユニットにNR-MZ300PREMIを搭載し、フロントスピーカーはDS-G300を採用し、ラゲッジルームにSW-G50を積んだトヨタC-HR。パワーアンプはフロントスピーカーをMZ300PREMIの内蔵アンプで鳴らし、サブウーファーにはカロッツェリアのPRS-D700を使用しています。

もう1台はフロントスピーカーにフラッグシップモデルのDS-SA1000を使用したメルセデス・ベンツAクラス。やはりサブウーファーのSW-G50を搭載し、フロントスピーカーも含め2台のブラックスMatrix MX4で鳴らしています。

この2台のデモカーはC-HR→Aクラスの順番で聴くのが正解。逆に聴くと、C-HRを聴いた時に残念な気持ちになります(笑)。いや、けっしてC-HRの音が悪いわけではないんです。むしろシステム総額がカーナビを含めても50万円以内、スピーカー&アンプだけなら20万円以内でこの音が手に入るなら大満足の音です。ただ先にもっと良い音のクルマを聴いちゃうと霞んじゃうんですよね。そこは注意です。

という意味では、今回はブースを回る順番を間違えたと後悔しています。最初にインポーターやショップのデモカーを試聴し、その後でダイヤトーンのブースへ行ったわけです。この順番だと先にインポーターやショップが丹誠を込めて仕上げたハイエンドなシステムの音を聴いたあとにダイヤトーンのデモカーを聴くことになるわけです。けっして残念な気持ちになったわけではありませんが、印象が薄くなったことは否めません。

それはダイヤトーン・サウンド・ナビの開発者も「まるでホームオーディオのような音がするショップのクルマの音を聴くと、ダイヤトーンの音はカーオーディオの音ですね」と認めていました。ただ「今回は調整不足でしたね。きっちり調整すればダイヤトーンもあれ以上になります」とも。おそらく、会社に戻ったらすぐに調整を行い、次回の試聴会からは素晴らしい音になっていることでしょう。大いに期待したいところです。

それはさておき、デモカーです。C-HRはダイヤトーン・サウンド・ナビの、ヘッドユニットとしての素性の良さを感じさせるものでした。ハイレゾをネイティブで再生できないからちょっと古いという意見もあります。確かに再生時の音源は大事ですが、オーディオのクオリティはトータルで考えてのもの。その点、ダイヤトーン・サウンド・ナビはオーディオ部の良質ぶりを感じさせます。

S/N感はものすごくいいし、情報量も十分。キレが良く芯のある音を楽しむことができます。しかもハイレゾ音源を聴けないわけではありません。確かに44.1kHzにダウンサンプリングされますが、WAVでもFLACでも最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を再生できるんです。ここ重要。ハイレゾ音源を再生できないわけではなく、ネイティブじゃないだけで、再生は可能なんです。

しかも量子化ビット数は24bitのまま。音の良さはサンプリングレートよりも量子化ビット数の大きさに左右されやすいとはよく聞きますが、16bitにダウンコンバートせず24bitのままで処理しているあたりは、音を良くしようという努力が見られます。実際、試聴してみてもダウンサンプリングした弊害は感じられません。もちろん、ハイエンドなホームオーディオでじっくり聴き比べたら違いは明らかなんでしょうが、ドライブしながらそんな聴きかたはしないですよね。十分なクオリティです。といいつつ、最近マイナーチェンジでお茶を濁しているダイヤトーン・サウンド・ナビがフルモデルチェンジした時には、どのように変身しているかはわかりませんが(笑)

スピーカーも上級機の音を受け継いでいて、スピード感のあるはっきりとした音。味がないので面白さに欠けるという人もいますが、これがダイヤトーンの持ち味。音楽ソースの音をそのままストレートに再生してくれます。他のインポーターやショップのデモカーを聴いた後ではやや這い上がり気味のバランスに聴こえてしまいますが、原音再生という意味では、ダイヤトーンのスピーカーはやはりいいなと感じます。

Aクラスのほうは、やはりフラッグシップ・スピーカーの凄さを感じます。とにかく、細かい音まですべてを再生する感じ。そのきめ細かさは感動ものです。この音がフロント2ウェイ・システムで楽しめるのですから、ミッドレンジをつける場所がないとか、大掛かりな加工をしてまでミッドレンジを付けるのは趣味に合わないという人には、この上ないスピーカーと言えるでしょう。値は張りますが。

デモカーの音は、こちらもインポーターやショップのデモカーに比べると、ややハイ上がり気味に感じます。おそらく、短時間でのインパクトとツィーターの素晴らしさを強調したためでしょう。そのため、長く聴くとやや疲れる感じの音になっていましたが、デモンストレーションということを考えるといたしかたないでしょう。試聴した人には、その分解能の高さやスピード感など、DS-SA1000の良さを感じ取ってもらえたと思います。

いずれにしても、カーナビにしてもスピーカーにしても、しばらくフルモデルチェンジした新製品が出ていないので、早く出てくることを望みたいところです。おそらく、今必死に開発中のことと思います。

【オートメッセ】ソニックデザインのコンセプトモデルを聴いた

大阪オートメッセの続きです。アルパインの2号館から一気に奥に進んで、カーオーディオ・ファンの聖地とも言える6B館に入ります。この一角にはカーオーディオ・メーカー、インポーター、ショップのデモカーが並び、試聴できるようになっています。そのなかからまずはソニックデザインから。

この場所は雑誌のオンリーメルセデスとのコラボ・ブース。中には、ドレスアップしたメルセデス・ベンツが数台並んでいます。このなかで注目はW177メルセデス・ベンツAクラス。これに、東京モーターショーで発表したコンセプトモデルが装着されているのです。

このクルマ、スピーカーの交換がとてもやりづらいそうで、もし交換するとしたら大掛かりな加工が必要です。それを嫌って「純正のままであきらめる」という人も多いと聞きます。そんな状況を打破するために作られたのが、ソニックデザインのコンセプトモデル。52mmサイズのフレームレス・フルレンジドライバーを採用した超小型スピーカーです。

このスピーカーにアルミのプレートをくっつけて、もともと付いている純正スピーカーの上にかぶせるだけ。純正スピーカーはそのまま残っているのでリセール時に取り外せば簡単に元どおりになるし、取り付けも簡単です。しかも、ショップの取り付け技術の違いによる音質差が出ないのもいいところ。どこで取り付けても簡単に良質なサウンドが得られるわけです。

さて、肝心のサウンド。「小っちゃいスピーカーだからそれなりのもんだろう」という先入観を持って聴くとド肝を抜かれます。もちろん大口径のサブウーファーを積んだクルマのような低い低音は出ていませんが、77mmユニットを搭載した同社のソニックプラスなどと比べても同等かそれ以上の低音感。しかもクリアでクリーン。ソニックデザインらしい、緻密でスピード感たっぷりのサウンドが車内を満たします。

しかも音場感が素晴らしい。スピーカーはドアの下のほうに付いているだけなんですが、フロントウインドウの高さにステレオイメージが展開します。フルレンジだからもちろん低域と高域で音色に違いが出るわけもなく、非常にまとまった一体感のある音です。

このスピーカー、すぐに発売しても良い感じではありますが、まだ仕様もグレードも、もちろん価格も決まっていません。もちろんスペック等の細かい数値も発表されていませんが、試聴した感じだと77mmスピーカー以上のワイドレンジを確保していそうだし、価格もそれなりになるでしょう。早ければ今年中に販売したいとのことでしたが、早期の発売を期待したいものです。

今回のデモカーはプレートを使って純正スピーカーの上にかぶせる形で装着していましたが、元々はコンパクトなキューブ型。これが単体で専門店でも売れるようになったら、たとえばダッシュボード上を加工して埋め込んだり、さまざまな取り付けが可能になりそうです。取り付け加工の夢を広げるという意味でも、画期的な製品でしょう。

【オートメッセ】アルパインスタイルを覗いてみました

大阪オートメッセのオーディオ関連の各ブースを見ていきましょう。まずは2号館にあったアルパインスタイルのブースから。

アルパインはオーディオやカーナビ等の機器を売るだけでは無く、クルマをトータルとして考えプレミアムなクルマを創造するために、アルパインスタイルとしてコンプリートカーやアフターパーツの販売を進めてきました。そのアルパインスタイルの店舗は、福岡、横浜と増やしてきましたが、2020年夏、大阪に3店舗目をオープンすることを発表しました。場所は大阪府茨木市上郡1-1-3。国道171号線沿いにオープンする予定なので、関西のみなさんはお楽しみに。

アルパインスタイルのブースには、そんなコンセプトカーやコンプリートカーがたくさん展示されていました。コンセプトカーのトップは、なんとトータルで3000万円は下らないだろうという話。フロントマスクの電飾が上から下へと流れるような光りモノにもびっくりですが、後席の大型TVやオーディオ類など凄いの一言。アルパインではF#1Statusを復活させるという噂も飛び交っていましたが、DSPは中国で発売されているものを使っているようです。

アルパインスタイルのカスタマイズカーがAmazonで買えるサービスもスタート。ミニバンやSUVを中心に、アルパインのカーナビなどを装着したクルマも販売しています。またAmazonガレージにマイカーを登録すれば、愛車に合わせたパーツやアクセサリーの検索も可能。よりクルマのカスタマイズがしやすくなるので、クルマ好きには楽しそうです。

フルモデルチェンジしたカーナビ、ビッグXは11型モデルがずらり。車種専用にデザインされたパネルに付けられたビッグXは、最初から付いているかのような一体感です。しかもデカイ(笑)。画面はWXGAで画素数は従来の2.4倍のきめ細かさだし、ボイスタッチという音声コントロール機能も使いやすくなっています。しかも音はハイレゾ対応。音は聴けませんでしたが、近々デモカーを借りる予定なので、レビューをお楽しみに。以前のモデルも、内蔵アンプとは思えない力強さがあり、ダイヤトーン・サウンド・ナビともいい勝負だったので、ハイレゾ対応のモデルも楽しみです。

大阪オートメッセ2020へ行ってきました

2月14日から16日までの3日間、インテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2020」もついさっき終了しました。僕は当初、新型コロナウイルスに感染したら怖いなぁと思い、今年は行くのをやめようかと思っていたのですが、カーオーディオ関連のブースがこれだけ多いイベントは他にありません。急遽、夜行バスに乗って行ってみることにしました。個別のデモカーの詳細は後回しにするとして、まずは全体の状況をお伝えしようと思います。

会場に着いたのは14日の朝9時ころ。入場口にはすでに行列ができています。熱心なクルマ好きはやはり多いですね。若者のクルマ離れなどと言われていますが、会場を見る限りそれはまったく感じません。今年、気になったのはマスク人口がものすごく増えたこと。あるブースでは、スタッフがお揃いの黒いマスクを着用していました。なかなか異様というか、カスタムカーのイベントらしいというか。もちろん、僕もマスクをしていました。これが、どの程度効果があるのかはわかりませんが、今のところ体調に異変はないので、大丈夫なんでしょう。

まずは入場口を入って右側にある2号館に向かいます。ここにはアルパイン・スタイルとカーオーディオクラブなどの専門店の合同ブース、E:STEEMがあります。アルパインはオートサロンの延長で規模を縮小した感じ。おおよそ3000万円というアルファードベースのコンセプトカーを中心にフルモデルチェンジしたビッグXなどを展示していました。このデモカーは、今月中か来月頭にも試乗してみる予定です。

E:STEEMに並んだクルマはカーオーディオクラブ、ファンメリー、トイズスクエア、Warps、クラウディアの5台。開始まもない時間帯だったのでまだクルマを磨いたりして準備中でした。奥の6B館にあるクルマとは違って、こちらに並んでいるのは派手にインストールしたクルマばかり。ファンメリーのクルマなどは、室内全面を板張りにしてノーマルとは別のクルマに仕上げてあります。このような個性的なクルマは見ていて楽しいですね。

さて、間を飛ばして一番奥の左側の6B号館に向かいます。ここはカーオーディオ関連のブースが集合しているところ。今回は例年出展していたオーディオテクニカとクラリオンのブースが無く、ちょっと寂しくなっているのかと思いきや、AVカンサイを始めとしたショップの頑張りもあって、試聴可能なデモカーの音も含めて、ものすごく充実した内容になっていました。

デモカーの詳細は明日から少しずつ公開していこうと思いますが、今回感じたのは良い音を創り出すにはショップの取り付け技術と調整のスキルがものすごく重要だということ。いや、それは前からわかっていたのですが、今回はとくにショップの実力の凄さを感じました。

とくにAVカンサイ。インポーターのブースに並んでいたクルマも含めて計5台のクルマを出展していたのですが、どれも素晴らしい音のクルマばかりでした。これまでクルマのオーディオは、やはりクルマの中を感じさせる、ややハイ上がり気味の音が多かったし、コンテストなどではそれが良しとされる傾向にあったのですが、AVカンサイのクルマはどれもどっしりした低音を基調とした良質なオームオーディオ的な音のものばかりでした。

ジパングのクルマもそう。ディスプレイオーディオのアルファードに替えて、それを生かしたグレードアップを考えたそうなんですが、今時VGAという画質には納得できず急遽、新サイバーナビを導入したとか。その際の配線等の解析技術と対応力の高さは、今後のカーオーディオを考える上で欠かせないもので、素早く対応しているあたりに技術力の高さを感じます。音も製品の質を生かした心地よいものでした。

そしてルロワ。フォーカルのフラッグシップスピーカーをダモーレのアンプ2台で鳴らす物量投入のシステムです。クルマもポルシェ・パナメーラ。デモカーとして入手したそうです。これも、それぞれの機器の持ち味を生かした力強い音が楽しめました。

これらを聴いたダイヤトーンの担当者も「ウチのクルマもこれじゃいかん」と思ったらしく、次回はしっかりと調整して来るとのこと。今回は、良くも悪くもカーオーディオ的な音で一瞬のインパクトは良いのですがショップのクルマと比べてみるとハイ上がりなのは否めません。今回は、調整もそこそこに持ってきたようで、そのあたりがショップの本気度とは違うところかと思います。

もちろん調整をきちんと行えば、ホームオーディオ的な聴き応えのある音になるので、そのへんはご安心を。きっと今後の試聴会では見違えるような良い音を聴かせてくれるでしょう。もちろん、今回だってかなりのハイレベルな音。けっして悪いわけではないのですが、周りのクルマがすご過ぎてやや霞んでしまったかな? という印象です。

という具合に、メーカーのブースが減った割には聴き応えのあるクルマが多かった今年の大阪オートメッセ 。他に、ジャンラインのブースにはクルマで試聴できるのは世界でこれだけというモレルの試作スピーカーが装着されていたし、トライムのブースでは光城精工の新製品を初お披露目。エムズラインではザプコやヘリックスの新DSPを展示していたし、ソニックデザインではコンセプトモデルの試聴ができました。このあたりはおいおいお伝えしていこうと思います。

それにしても、今回のオートメッセではショップ選びの重要さをものすごく実感した次第。それはハイエンド機器を選べば選ぶほど重要で、同じ製品、同じクルマに取り付けたとしても出てくる音には大きな違いが生まれます。自分好みのショップに出会うためにも、このようなイベントやコンテストなど、多くのクルマが集まる場所には積極的に出かけて試聴してみることが重要です。

3カメラ・ドラレコと連動するセキュリティ

久々の加藤電機のニュースです。先日、3カメラ同時録画のフルハイビジョン・ドライブレコーダー、SDR300Hを出しましたが、これと連動するホーネット・カーセキュリティシステム、HORNET 701VSを本日発売します。

このHORNET 701VShsガラス割りなどの衝撃をキャッチする2段階衝撃センサーや、ドアのこじ開けに対応するドアトリガーセンサー、不正なエンジン始動をキャッチするイグニッションONセンサーなどを搭載した高性能カーセキュリティで、連続微振動による誤警報を防止する、特許技術のノイズリダクション機能も付いています。そういえば以前、出張で線路の横のホテルに泊まった時に、たぶん夜行の貨物列車の微振動だったんでしょうね。一晩中、セキュリティが作動して迷惑をかけたことを思い出しました(笑)。これ、なにげに大事です。

リモコンは生活防水仕様で、市街地では約10mの範囲で操作可能。非常時に、リモコン操作でサイレンを強制発報することもできます。待機時の平均消費電流は約8mAの省エネ設計だから、長時間、放置しない限り、バッテリー上がりの心配も少なく、オプションのアンサーバックリモコンを使えば、操作範囲が約20倍の200mから300mに伸びます。センサーが異常を感知すると、リモコンのLEDとブザーで知らせてくれるので、少し離れた駐車場に置いた時でも安心ですね。まぁ、なにか通報があったとしても、すぐにクルマに向かうと反撃に遭う可能性もあるので危険ですが。

そこで連動するドライブレコーダーの出番。別売ですが、このSDR300Hは3カメラに対応していて、追加すればクルマの前方も室内も後方もすべて記録できます。前方カメラは200万画素で、フルハイビジョンの録画が可能。F値2.2の明るさなので、少しの明るさでも記録できます。車内カメラは100万画素ですが、こちらもハイビジョンで撮影可能。赤外線LEDでF値1.8だから、暗くても撮影可能です。後方カメラは、さらに別売みたいですね。こちらは今春発売予定です。

これがあれば、もしクルマの近くに不審者を発見した時、リモコン操作で録画可能。犯人と直接対峙することなく録画できるから安心ですね。セキュリティは道路運送車両保安基準に対応した全国自動車用便工業会自主基準登録品だから安心です。

警視庁によると、4割以上が自宅や施設の駐車場で盗難被害に遭っているとのこと。リレーアタックなど、新たな手口が次々と出てきて巧妙化、高度化している中、加藤電機のセキュリティは警備保険会社など、プロが採用しているそうなので、信頼感は高いです。すべてオープン価格なので、いくらで買えるのかはいまいちわかりませんが、クルマの盗難やあおり運転の被害が気になる人は、お店に問い合わせてみましょう。

レーザー式オービス対応探知機がセルスターから

東京オートサロン2020にも展示されていたセルスターのセーフティレーダー「ASSURA」AR-46LAが2月に発売されます。オープン価格でAmazonにもまだ掲載されていないので、残念ながら実際の価格は今のところ不明です。

このモデルは、最速&広角のレーザー受信を実現したレーザー式オービス対応セーフティレーダーで、レーザーの受信性能は従来機の最大約150%。より離れた場所でもレーザー受信が可能で、いち早くオービスの存在を知ることができます。また、レーザー式オービスからのレーザー光の受信レベルを強・弱の2段階で判定する機能付き。それによって危険度を把握できるのもありがたいですね。

受信性能が高いとコンビニの自動ドアなどで誤報しやすいことも考えられますが、このASSURAはレーザー式オービスからのレーザー受信を高い確率で識別するので誤報を軽減。また毎月のGPSデータ更新でフォーローしており、レーザー受信とGPSポイントのダブルで警告するので、レーザー式オービスを逃さず警告することができます。

そのGPS受信機は、31基のGPSのほか準天頂衛星みちびきの4基、グロナス24基、ガリレオ22基と全81基に対応。みちびきのサブメーター級測位サービスに対応しているので、高層ビルが立ち並ぶ都心や、森が茂った山間部など、測位精度が悪い状況でも高い精度で自車位置を把握します。

災害・危険管理通報サービスの災危通報を表示するのも新しい試み。政府機関が発令する地震や津波などの情報を画面と音声で知らせます。まあ、これはスマートフォンにも入ってくるので、スマホをお持ちならそれで十分かとも思いますが。

速度取締機は走行時間や場所に合わせて、リアルなCG画像を表示。新設の取締機も随時、無料で更新します。電気自動車を充電できるEV充電スタンドをGPSポイントとして追加しているのも新しい点。反則金のデータベースを更新し、新たに携帯電話の使用に関するデータを追加したのも親切です。罰金も点数も強化されたので、気を付けたいところです。

マップカラーや自車マーク、取締機アイコンなどを好みに合わせて変更できるユーザーセレクト機能も新たに搭載。これで、好み通りの表示&音声にカスタマイズできます。ドライブレコーダーとの相互通信に対応しているのも便利な点。相互通信対応ドライブレコーダーと接続すると、レーダーの画面に設定やカメラの映像を表示し、レーダーのリモコンで操作できるので、とても使いやすくなります。

スマホアプリのMyCellstar+Syncで、市販のmicroSDカードに各種データをダウンロード可能。パソコンでも利用可能で、WindowsだけではなくMacにも対応していますが、iOS版は無線LANによる転送には対応していないので、実際にはAndroidユーザー向けと言っていいでしょうね。製品は国内工場で一貫生産しているので安心。12V車のほか24V車にも対応しているのでトラックでも使えます。

法定速度で安全にドライブするのが一番ですが、いざという時のために最新のレーザー式オービスに対応したセーフティレーダーはいかがでしょうか?

大阪オートメッセ2020は2月14日に開幕です

東京オートサロンや名古屋オートトレンドなど、カスタムカーやドレスアップカーのイベントはさまざまありますが、オーディオ・ファンが注目したいのは、やはり大阪オートメッセですよね。例年6Bホールの一角にオーディオ・メーカーやショップが集まり、自慢のデモカーや新製品を披露します。また他のホールにもオーディオの出展が点在しており、カーオーディオ・ファンには楽しみなイベントです。

今、出展者の情報を見てみましたが、例年通りの状況のようです。ショップはサウンドステーション・グループの中からAVカンサイジパングルロワが出ています。またソニックデザインの中でサウンド21ソニックプラスセンター大阪京都神戸が出展。ビーウィズにもショップのデモカーがあることでしょう。

またカーオーディオクラブは別のホールに出展します。これも例年のことですね。ここにはクラウディアトイズスクエアファンメリーワープスのデモカーも並べられています。さらに、イーストボールのブースもありますね。かつてAVカンサイで腕を奮っていたスタッフが独立して始めたお店です。Facebookページで出展車両を毎日更新していますので、興味があるかたは見てください。どうやらオーディオ車ではないようですが(笑)。

見逃しているショップもあるかもしれませんがメーカー&インポーターに移ります。ダイヤトーンはあります。例年通り、もっとも大きなブースになりそうです。他の国内メーカーはというと、ソニックデザインビーウィズ以外、見当たりません。クラリオンとオーディオテクニカは出展取りやめでしょうか。一昨年はパイオニアが出展を取りやめ今年はクラリオンとオーディオテクニカも…。行ってみたら両方ともあったということを願っています。

インポーターはエムズラインディナウディオやモスコニなどを扱う佐藤商事、ジャンラインフェリースソニードといつものメンバーです。それに、昨年もいたかは確かではないのですが、トライムもいます。今、トライムが輸入しているブラムのスピーカー、マルチックス・シリーズが好評なので、これは是非聴いておきたいところです。もちろん、エムズラインはBRAX DSPかヘリックスのDSP ULTRAを搭載したデモカーがあるだろうし、F2Musicのケーブルを使ってザプコのプレーヤー内蔵プロセッサーを繋いだデモカーもあるとのこと。

他のホールでは、アルパインがアルパイン・スタイルとして出展しています。今年は、久しぶりにカーナビをフルモデルチェンジして、ハイレゾに対応しただけに、オートサロン同様、新型ビッグXやコンセプトカーをずらりと並べた、気合の入った展示になるんでしょう。こちらも楽しみだし、ビーウィズは毎年、オートメッセで何かしらの新製品を発表するだけに、今年も期待したいところです。

昨年よりも出展メーカーが減っていそうな気配があるとはいえ、まだまだオーディオ系のブースが充実している大阪オートメッセ。カーオーディオ・ファンなら多少遠くても、行ってみる価値はありそうですね。今年は暖冬だから、例年のように雪が降って交通が麻痺するようなことがないように祈っています。

大阪オートメッセ2020の日程は2月14日から16日までの3日間。大阪南港のインテックス大阪で、9:00から18:00の間で行われます。入場料は前売り2,100円、当日2,700円。前売りのほうが600円もお得なので、前売りを買っといたほうが良さそうですね。あとカーオーディオ・メーカーやショップが集中している6Bホールはメインゲートから入って一番奥の左側。一般のクルマ好きは手前のホールから順に見ていくでしょうから、カーオーディオ・ファンなら迷わず、真っ先に6Bホールへ。午前中は比較的空いているので、じっくり見やすいかと思います。

ヘリックスDSP ULTRAの評判が良いですね

昨年末だったか今年の初めだったか時期は定かではありませんが、発売がスタートしたヘリックスのDSP ULTRA。僕はまだ視聴していませんが、ショップからの情報によるとなかなか評判が良いみたいですね。

ヘリックスDSP PRO MK IIの上位機種として開発されたもので、内部処理の動作サンプリングレートは96kHz/32bitと、DSP PRO MK IIと変わらないものの、内蔵の64bitプロセッサーを2基に増やした(DSP PRO MK IIは1基)ため、CPUの処理スピードは格段にアップ。ちなみに圧倒的に音が良いBRAX DSPは3基搭載しており、処理スピードは音の良さにも直結するので、CPUを2基搭載して処理スピードを速めたDSP ULTRAも大いに期待が持てます。

となると、価格の上昇も気になるところです。なにしろBRAX DSPは82万円(税別)。ヘリックスDSP PRO MK IIは16万円(税別)なので、単純に考えても30万円は下らないだろうなぁと思っていました。が、DSP ULTRAの実際の価格は23万円(税別)。思ったほど高くなっていないと、ちょっとホッとした気分です。

サイズは幅177×奥行170×高さ40mmと、DSP PRO MK IIと比べて奥行きが2cm大きくなった程度。しかしRCA出力はDSP PRO MK IIの10chからULTRAでは12chへと増加しています。もっともフロント3ウェイ+サブウーファーがステレオでも8chなので、12chというと、リアスピーカーも鳴らせるし、フロントが2ウェイならセンタースピーカーまで鳴らせるんですが、そういったニーズにも対応できるということです。

内部処理の動作サンプリングレートは96kHz/32bit。このフォーマットのハイレゾ・データなら、圧縮することなくデジタル処理されます。内蔵のA/DコンバーターおよびD/Aコンバーターは、AKM社の32bitタイプ。これはDSP PRO MK IIと同じですね。ちなみに入力はRCA、ハイレベルともに8chを装備。また光デジタル入力と同軸デジタル入力も標準装備しているのでDAPを接続してハイレゾ音源を楽しむことができます。ただし同軸の場合は最大で192kHz/24bit、光デジタルの場合は96kHz/24bitが最大なので、32bit音源をお持ちの人はオプションのHEC USB HD AUDIO INPUT MODULE(28,000円/税別)を追加してUSB接続したプレーヤーで楽しむと良いでしょう。まぁ、32bit音源は少ないですが、たまにあります。ちなみに再生は96kHz/32bitですが、192kHz/32bitの音源は入力できます。

ADEP.3回路を搭載し純正ヘッドユニットの軽負荷時のエラー検知を未然に防ぐというし、9.6V〜16Vまで、広い電源電圧で動作可能。6Vまで電源電圧が低下しても5秒間は電源がオフしない仕様となっているので、アイドリングストップ車でのトラブルも減ります。

またVCP(ヴァーチャル・チャンネル・プロセッシング)機能も標準装備。これは、DSP ULTRAにのみ搭載されている機能で、入力信号合成時のFX(サウンドエフェクト)機能の使用性が向上したそうです。調整機能はDSP PRO MK IIとほぼ同じ内容ですが、位相調整がDSP PRO MK IIの11.25度ステップからULTRAでは5.625度ステップに細かくなるなど、バージョンアップしている部分もあるようです。ただ、31ステップに変わりはないので、どうなっているのかは後で詳しく聞いてみます。

いずれにしても、音は格段によくなっているはず。福岡の有名カーオーディオ専門店、エモーションのブログにもそのへんが書かれています。が、実際に聴いてみなければ、なんともいえないので、近いうちに聴いてみようと思います。おそらく大阪オートメッセ2020へ行けばデモカーを用意しているはずなので、出かけるのを楽しみにしています。