もう一つ、master strokeの名前を冠したスピーカーの紹介です。こちらのSS650C(180,000円/税別)は160mmウーファーと65mmツィーターのセパレート2ウェイ・システム。ただしクロスオーバーは付属していないので、DSPに組み込まれたデジタル・クロスオーバーで設定するか、パッシブ・クロスオーバー・ネットワークを自作するかが前提です。まあ、最近のオーディオ・フリークのシステムはDSPを搭載してデジタルで調整するのが主流になっているので、まったく問題ないかとは思います。
このスピーカーの特徴は、ツィーターがコーン型であること。ビーウィズ的なアプローチとでも言いましょうか。ツィーターの振動版も白いので、なんとなくビーウィズのスピーカーを彷彿とさせます。ただしこちらは真円なのでセンターキャップは中心にありますが(笑)
コーン型だからそれなりにサイズは大きく、外径寸法は83.9mm。奥行きは40.1mmで取り付け穴径は62mmだから取り付け場所の確保と、取り付けるためのスキルは必要です。だから腕に自信がある人以外はショップでの取り付けをお勧めしますが、コーン型だから広い帯域を再生できるのが特徴。推奨クロスオーバー周波数は1000Hzとなっていますが、Fsが145Hzだから、もっと低い周波数まで使えそうです。このあたりは、装着した後に一番良いポイントに調整するって感じですかね。このあたりの楽しみもあります。
再生周波数帯域は40Hzから20kHzで、高域はハイレゾ帯域までは再生できませんが、十分に可聴帯域をカバーする設計。ハイレゾ再生には超高域再生よりも中高域の密度感が重要という意見もありますから、このへんはそれほど気にしなくていいだろうし、超高域をもっと出したいならスーパーツィーターを追加して超高域を加える手もあります。
他とは異なるアプローチで、高音質再生を実現したい人にはちょっと気になるスピーカーかと思います。