ケンウッドがエッジAIカメラの販売をスタート

JVCケンウッドは、産業用オープンソースハードウェア(OSH)の企画・製造ベンチャー、ビズライト・テクノロジー社製のエッジAIカメラ製品について、総販売代理店として取り扱いを始めるそうです。


なんかわけわからないカタカナが並んでいますが(笑)このエッジAIカメラとは、エッジ(カメラ)側でAI処理を行うカメラのこと。従来型のカメラは、映像・画像のAI処理をサーバーやクラウド側で行うため、それなりに処理に時間がかかっていましたが、エッジAIカメラなら処理結果のみをサーバーやクラウドへ送信するため、処理スピードの向上が期待できます。また情報漏洩のリスクも低減するでしょう。このあたりがエッジAIカメラのメリットです。

今回取り扱いを開始するエッジAIカメラはRaspberry Pi(ラズパイ)を活用したビズライト・テクノロジー社の汎用エッジボックス、BH3をベースに、ドライブレコーダーなどで培ったケンウッドの映像光学技術を組み合わせて開発。小型・軽量ならが高精細な映像を記録できる上に、カメラ側でAI判断のカスタマイズができるので、駐車場のナンバープレートの確認や人数カウント、マーケティング用途など、さまざまな場所で活用できます。今回は骨格推定エンジンを始め、顔認証や年齢推定などのAIエンジン・アプリケーションをエッジAIカメラに搭載することで、幅広いソリューションを提供してくれます。

すでに銀行の実店舗で、振り込め詐欺を未然に防ぐソリューションの実証実験も開始。今回、JVCケンウッドが人間の五感機能をセンサーで補う「EXensors」(エクセンサーズ)シリーズの第一弾として販売することでさまざまな場所で活用されることでしょう。まだ一般ユーザーに対応したものではありませんが、先日、JVCケンウッドはIoT・AIベースのテレマティクスサービス向け通信型ドライブレコーダーを開発したと発表したばかりなので、ゆくゆくはこれとエッジAIカメラを組み合わせた一般ユーザー向けの製品が出ないとも限りませんので期待したいところです。まあ、一般ユーザーにはオーバークオリティでしょうが。

その通信型ドライブレコーダーですが、ドライブレコーダーでは1〜2位のシェアを誇るケンウッドの製品なので安心感あり。すでにパイオニア等が提供している保険会社と組んだドラレコにも活用できるし、汎用OSを採用しているので独自のアプリケーションの組み込みも可能です。タクシー会社や運送会社等のドライバーモニタリングや運転支援機能など、さまざまな用途に利用できるだろうし、他のシステムとのデータ連携も実現できるので、高性能ドライブレコーダーとしての利用にとどまらず、さまざまな分野に活用できそうです。

どちらも値段がついていて一般の人が手に入れられるものではありませんが、ケンウッドはこんなものも開発&販売しているということで。ちょっとしたニュースでした。