ブラックスのフラッグシップ、MATRIXアンプに2chのMX2が追加

ブラックスのフラッグシップ・パワーアンプ「マトリックス」に2chモデルのMATRIX MX2(682,500円)が追加。今月から発売されている。


MX2はMX4と同じ、幅360×奥行360×高さ79mmの大型ボディ。出力は4Ω時550Wで1Ωドライブにも対応。1100Wモノラルの2Ωブリッジでも使える設計だ。MX同様、負荷インピーダンスの変動による逆起電力が加わっても安定して駆動できるよう、ソフトウェア制御による強力でハイスピードな電源を搭載。電源はプリアンプ部、ドライバー部、ファイナル部の3ブロックが独立し、それぞれにブラス側、マイナス側の計6個の電源を左右独立で装備。また音質最優先で動作させるため、スピーカーのインピーダンスセレクターを装備しているのも特徴。4/2/1Ωの3通りに設定でき、インピーダンスが低下しても出力を上げずに、音質を優先して動作できる。

ボディカラーはブラックの他、シルバーもあり
キャパシタ端子も装備する
パワーアンプ部はMX4の4パラレルに対して、MX2では8パラレルのハイエンドMOS-FETで構成。300以上の動特性を測定してすべての基準にあった選別品だけが使われるため、ほとんど誤差が発生せず、バランスのとれた音楽再生ができる。ドライブ部は、オーディオ用でバイスによるディスクリート構成。入力部には左右独立デデントボリュームによるゲイン調整やハイエンドカスタムカップリングコンデンサー、バーブラウン製オペアンプ、シーメンス製銅メッキリレーを採用するなど、音質を最重視した設計だ。

光デジタル端子を装備しD/Aコンバーターを内蔵
MX4同様、光デジタル入力も装備。ボリューム調整ができる光デジタル出力付きのオーディオ機器の出力をダイレクトにデジタル入力してMX2に内蔵したD/Aコンバーターでアナログ信号に変換できる。内蔵D/Aコンバーターは、バーブラウンの24bitタイプ。こんな接続をする人はいないと思うが、iPodをオーディオテクニカのデジタルトランスポート、AT-DL3iにつなぎ、その出力をダイレクトにMX2にデジタル接続してもいいわけだ。まあ、ブラックスの兄弟ブランド、ヘリックスではデジタルプロセッサーのラインアップを増やしており、いずれブラックス・ブランドでも出すであろうことはほぼ確実。このデジタル入力が使えるプロセッサーやプレーヤーなどがあるかもしれないので、その辺も期待したい。

いずれにしても、ブラックスMX4はドライブ能力に優れ、情報量とレスポンスも抜群。現在のカーオーディオ・アンプの最高峰の1台であることは間違いない。それと同じサイズで2ch化したMX2だから、X4とX2の違いと同じように、さらに強力なドライブ能力を身につけ、より高音質を実現しているはず。高いが期待も大きいアンプである。個人的には、モレルのスプリーモ602を組み合わせたシンプルなシステムで聴いてみたい。

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