カロッツェリアのPND、エアーナビに7型モデルが登場

毎月の地図更新や、スマートループ渋滞情報への対応、自車位置精度の高さなど、高性能が魅力のカロッツェリアのPND=エアーナビ。新型には7型モデルが追加され、よりラインナップが充実した!


カロッツェリア・エアーナビは、毎月、地図を更新できるマップチャージなど、他の多くのPNDには無い機能を持つ上に、通信契約することで、ドライブ中の他のカロッツェリアナビ・ユーザーとリアルタイムの交通情報を共有できるスマートループ渋滞情報や、いまいる場所の近くのニュースやイベント、お店などのリアルタイムの情報を取得できるテレマティクスサービス「ナビポータル」などを利用できる。ライバルが多いPNDの中でも、もっとも高機能なPNDと言ってもいいと思う。

エアーナビに7V型モニター搭載のAVIC-T99が加わった

そんなエアーナビの2011年モデルは、これまで画面サイズが5.8V型と4.8V型の2種類だったところに、7V型が加わって3サイズになったのが一つ目のニュースだ。7V型がAVIC-T99、5.8V型がAVIC-T77、4.8V型がAVIC-T55で、すべてオープン価格。発売は5月下旬(25日頃)の予定だ。
5.8V型モニターのAVIC-T77
AVIC-T55の画面サイズは4.8V型
ふたつ目のニュースは内蔵メモリーの容量を、これまでの8GBから16GBへ倍増したこと。元々、地図データの超圧縮技術「L-format」により、8GBのメモリーに24GB相当のデータベースを収録していたわけで、元のメモリー容量が16GBならば、40GB相当以上のデータベースを収録できる。メモリーナビといえども、データベースはHDDナビと遜色ないレベルなのだ。

その容量アップ分を使って、新たに追加したのが、渋滞予測データだ。スマートループによって蓄積した過去の膨大な渋滞情報を分析し、いつ、どの道が、どの時間帯に、どれくらい混みそうというデータを割り出し、収録している。渋滞予測データを収録している道は、VICSで渋滞情報を提供している道(約7万キロ)よりもはるかに多い33万キロ。FM-VICSも標準装備しているので、スマートループ渋滞情報がなくても、渋滞を回避するルートを探索できる。

じゃあ、スマートループは不要? かというと、さにあらず。渋滞予測データは、あくまでも予測だから、実際の交通状況とは異なることも多々ある。とくに、土日高速1000円が始まる前と後では渋滞状況が変わっているし、東日本大震災の後でも、交通状況が大きく変わったから、過去のデータが当てはまらないことも多いのだ。その点、スマートループは、実際に走行中のクルマからアップロードした情報を元に、リアルタイムの交通状況が反映されるから、正確さが違うのだ。とはいえ、1ヶ月に数回しかクルマに乗らないような人が、毎月の通信料金を払うのももったいない気もする。通信契約に申し込む前に、自身のクルマに乗る頻度を考慮し、元が取れそうかどうか、よく考えてみるといいだろう。

ちなみに、通信を利用すると、スマートループ渋滞情報の他に、コイン駐車場の空き状況がわかったり、近所のガソリンスタンドのガソリン価格の比較ができたり、ナビポータルのサイトにアクセスして、タウン誌おすすめ情報を見たり、クーポンを手に入れたりもできる。一度、通信を使ってみると、通信機能が手放せなくなるのは間違いない。

さらに、現在のスマートループ渋滞情報は、被災地の通行に大いに役立つ。スマートループ渋滞情報では、渋滞や混雑のほかに、空いている道の表示もできるのだが、これらの表示がある道は、スマートループ利用車が通行した実績のある道。つまり、通れる可能性が高い道ということだ。それを可能にするために、いまスマートループでは、東日本大震災以降に収集した情報だけを提供するようにしているのだ。被災地ではまだ、すべての道路が開通しているわけではなく、通常のナビでは、通行不可能な道を案内することもある。が、スマートループがあれば、通れる可能性が高い道を地図上で把握できるのだ。

ディスプレイは3機種とも、高精細なVGAで、地図はくっきりみやすいもの。詳細市街地図では、一方通行や建物の形、道幅などがわかりやすいし、地図上の文字も美しい。内蔵TVチューナーはワンセグ。7V型だと、さすがに、やや画像が荒く感じることもあるが、TVも見られるし、SDカードに保存した動画や音楽も楽しめる。対応フォーマットは、動画がMP-4/WMV/AVI、音楽がMP3/AAC/WMA/WAVだ。

ルート探索は標準ルートのほか、最短距離の道、有料道路を使わない道など、5種類の条件で、探索可能。曲がる交差点の直前で「右です」などと案内するジャスト案内を始めとした案内音声や、多彩な案内画面もわかりやすい。また、自車マークの動きがスムースで正確。もともとカロッツェリアのナビは全般的に測位の正確さに定評があるが、エアーナビでは、2軸ジャイロセンサーと3軸加速度センサーを搭載。地図データ内に道路の傾斜角度データ収録しているので、都市高速の入り口などを認識するし、1秒間に5回の測位を行う5Hz測位に加え、新開発のアルゴリズムを搭載することで、さらに自車位置表示の正確さを向上しているから、安心して案内を受けられるのだ。PNDにも高性能&多機能を求めるなら、エアーナビが筆頭候補になるだろう。

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