>んっ? パナソニックからゴリラ!?

昨年、パナソニックはサンヨーを完全子会社化したが、パナソニックのPND(ポータブルナビ)の新製品は、なんと「ゴリラ」の名前で登場だ!


今回発表された「パナソニック・ゴリラ」は全13モデル。そのうち、販売ルートが異なるので型番が異なるが、内容は同じというモデルもあるため、機種としては7種類となる。

「パナソニック・ゴリラ」は、大きくわけて3タイプ。画像がきめ細かく美しい「ワイドVGAモデル」、12セグ/ワンセグチューナーを内蔵した「フルセグモデル」、そして「スタンダードモデル」の3つだ。

ワイドVGAモニター搭載の7型モデル、CN-GP710VD
「ワイドVGAモデル」は7V型ディスプレイ採用のCN-GP710VD(カー用品ルート)&CN-SP710VL(家電ルート)と、5V型ディスプレイ搭載のCN-GP510VD(カー用品ルート)&CN-SP510VL(家電ルート)の2タイプ4モデル。基本的に、カー用品ルートと家電ルートの製品は、同じものと思っていい。ただ、売っている場所が異なるだけだ。

この4モデルには、115万2000画素のディスプレイを採用。QVGAディスプレイを搭載した従来モデルのCN-SP500VLが約40万画素だったから、画素数は約3倍。それだけ、緻密できめ細かい映像を再現できる。もちろん、地図データもVGAディスプレイにあわせて情報量を上げているし、大容量のデータを高速処理して快適に操作できるよう、専用のOSや高速CPU、グラフィック専用チップなどを搭載し、快適な操作性を実現している。ちなみに、JR新宿駅から大阪城までのルート探索は、約4秒でできるそうだ。地図データを格納しているメモリー(SSD)の容量は16GBだ。

また、このVGAモニター採用機に関しては、他のモデルとは異なり、地図を部分的に更新できる新しいフォーマットを採用。購入後、最長3年間(2014年7月まで)は、SDカードを介して専用のWebサイトからデータをダウンロードすることで、無料で地図の部分更新ができる。部分更新のデータは年6回(現時点では偶数月の配布を予定)の予定。またすべての地図の更新(年1回の予定)は有料になるが、こちらもSDカード経由で更新できる。

ボディの厚みは7V型で22ミリ、5V型で17.5ミリと、昨年モデルに比べて大幅にスリム化。5V型モデルなら、ポケットに入れて持ち歩けるようなサイズだ。そのため、電子コンパスを搭載し、徒歩使用での使い勝手を高めている。詳細市街地図は緻密だし、細街路案内も充実。JTBの観光ガイドブック「るるぶ」の情報を約33,000件(約100冊分)収録したのも、PNDとしては初めてのことだそうだ。

ディスプレイが高精細なのだから、地デジチューナーも12セグを望みたいところだが、ワイドVGAモデルに搭載したチューナーはワンセグタイプ。メーカーとしても12セグ/ワンセグのフルセグチューナー搭載を検討したようだが、どうしても価格が10万円を超えてしまうため、断念したようだ。SDメモリーに保存した圧縮音源(MP3/WMA)や動画(MPEG4/H.264)を再生したり、静止画を見たりする機能はある。地図のきれいさにこだわる人なら、このタイプがいいと思う。

12セグの地デジも見られるフルセグモデルは、7V型のCN-GP700FVD(カー用品ルート)&CN-SP707FLV(家電ルート)と、6.2V型のCN-GP600FVD(カー用品ルート)&CN-SP605FLV(家電ルート)の4機種2タイプ。6.2V型のほうは、カー用品ルートと家電ルートではメモリー容量が異なり、カー用品ルートのCN-GP600FVDが8GB SSDを搭載、CN-SP605FLVは16GB SSDを搭載している。7V型モデルはともに16GB SSD搭載だ。
フルセグチューナー搭載の7型モデル、CN-GP700FVD

ディスプレイはQVGAの解像度。地デジチューナーは2チューナー×2アンテナで地デジ用のフィルムアンテナを2枚付属しているほか、ツインロッドアンテナも搭載。メインのクルマにはフィルムアンテナを貼っておき、別のクルマでナビを使うときには、ロッドアンテナで地デジを受信ということもできる。ロッドアンテナでも意外に受信感度はいいようで、都内ではおおむね良好に12セグの受信ができるそうだ。自車位置の測位精度を高めるGジャイロや電源を入れてすばやく地図が立ち上がるクイックGPSなど、ナビ機能も充実。地デジを高画質で楽しみたいなら、このタイプがいいだろう。
CN-GL410Dは最大3年間、無料で道路マップを更新可能
スタンダードモデルはカー用品ルートが、5V型モニター採用のCN-GL410DとCN-GL300Dの2機種。家電ルートは7V型のCN-SP705SLと5V型のCN-SP505VL、同じく5V型のCN-SL305Lの3機種ある。このうち、CN-GL300DとCN-SL305Lが同じモデルで、メモリー容量が4GB。ほかは8GBメモリーを搭載している。この中で特徴的なのはCN-GL410D。このモデルのみ、ワイドVGAモデル同様、最大3年間、地図データの部分的な更新を無料でできる地図フォーマットを採用している。内蔵チューナーはすべてワンセグだ。とにかく安くカーナビを手に入れたいなら4GBメモリーのモデルがいいだろうし、地図は最新のものがいいならCN-GL410D。という具合に、さまざまなタイプを用意して、多くのユーザーニーズに対応しているのが、新しい「パナソニック・ゴリラ」だ。

なおすべてオープン価格だが、市場想定価格と発売時期は下記に記しておく。

【ワイドVGAモデル】
CN-GP710VD/CN-SP710VL 約8万円前後 6月10日発売予定
CN-GP510VD/CN-SP510VL 約7万円前後 7月上旬発売予定

【フルセグモデル】
CN-GP700FVD/CN-SP707FLV 約95,000円前後 7月下旬発売予定
CN-GP600FVD 約8万円前後 7月下旬発売予定
CN-SP605FLV 約85,000円前後 7月下旬発売予定

【スタンダードモデル】
CN-GL300D/CN-SL305L 約4万円前後 6月10日発売予定
CN-GL410D 約55,000円前後 7月1日発売予定
CN-SP705L 約65,000円前後 7月中旬発売予定
CN-SP505VL 約55,000円前後 8月上旬発売予定