6チャンネルアンプ内蔵DSPもあります

スイスが発祥の新ブランド、ラディカル・オーディオの続きです。DSP内蔵アンプがもう1モデル出ます。

こちらのモデルはDSP RA6(65,000円/税別)。6chパワーアンプを内蔵しています。またRCAプリアウトを2ch装備しているのでDSPでは8ch分の調整が可能です。入力はハイレベルのみの6ch分。昨日紹介したDSP-35Aはパワーアンプ内蔵DSPという肩書でしたが、こちらはDSP内蔵アンプ。構成的にはアンプの出力数が違うだけで同じだと思うのですが、DSP-35AはDSPがメインでパワーアンプはサブ、DSP RA6はその逆であくまでもパワーアンプがメインということなんでしょうね。


そのアンプは定格出力が75W×6。DSP-35Aの内蔵アンプと比べて定格出力が倍増以上です。クラスDの動作を採用しているのでボディはコンパクト。幅223×奥行160×高さ49mmは1DINサイズより4〜5cmほど幅が広いですが、コンパクトなのに違いはありません。

DSP部分はDSP-35Aとほぼ同じ内容で、32bitプロセッサーと24bit D/Aコンバーターを搭載。クロスオーバーは-6、-12、-18、-24、-36、-48dB/octのスロープに調整でき肩特性は3種類から選べます。タイムディレイは0〜15ms(0〜518.99mm)の範囲で調整可能。31バンド・パラメトリックイコライザーはCH1〜6が20〜20,000Hzの周波数を-15〜+15dBの範囲で上下できQは0.3〜15の範囲で設定可能。サブウーファー用のCH7〜CH8は20〜200Hzの範囲を-15〜+15dBで調整できQは0.5〜15の範囲で設定できます。

SN比は90dBだからDSP-35Aよりもわずかに向上。歪率0.01%と、こちらはDSP-35Aのほうが良好な数値ですが、聴感上はどうなのかはわかりません。もっとも大きな違いは光と同軸のデジタル入力を各1系統ずつ装備していることでしょうか。そのためDAPなどの外部オーディオプレーヤーを接続できます。ハイレゾに関する記載はないのでネイティブで再生できるかは不明ですが、DACが24bitなので可能性はあります。

もちろんDSP-35A同様、別売のBTオーディオレシーバーも容易。これをUSBポートに接続すれば、スマホで再生した音楽をブルートゥースを通じて手軽にワイヤレスで再生できます。DSP RA6用のBTオーディオレシーバーは、DSP-35A用と同じ8,000円(税別)です。

もうひとつ大きな違いは、RCA出力のチャンネル数。DSP-35Aでは6ch分装備されていて外部アンプのシステムアップが可能でしたが、DSP RA6のRCA出力はサブウーファー分の2chのみ。これはDSP RA6はあくまでもパワーアンプとしての機能がメインというところから来ているのでしょう。35W×4のアンプではちょっと非力でシステムアップしたくなるでしょうが、DSP RA6には75W×6のアンプがあるのでアンプのグレードアップは不要という考えでしょう。

ボリューム調整や入力切り替え、設定メモリーの切り替えができるリモートコントローラーも別売で5,000円(税別)。これはDSP-35A用とは異なる専用の横長のデザインです。Webサイトからダウンロードできる無料の調整用PCソフトも、DSP-35AとDSP RA6では異なるデザインのようですね。

6chアンプがあれば、すべてフロント用に使って3ウェイ・マルチアンプ・システムを構成できるし、フロント2ウェイ+リアスピーカーを鳴らすのも可能。サブウーファー用は別にRCA出漁があるので計4ウェイのマルチアンプ構成ができます。これなら出力的にも十分でしょう。65,000円(税別)でこれだけの機能を持っていれば、コストパフォーマンス優秀。純正システムを活かしたまま、オーディオのクオリティアップを果たしたいと考えている人には気になるモデルといえるでしょう。