満を持してアルパインのデジタルプロセッサー、H800登場

アメリカでは1年ほど前から発売されていたアルパインのデジタルプロセッサー、PKG-H800(126,000円)が、いよいよというかようやくというか、日本市場にも投入されました。

このPKG-H800(126,000円)は、8ch出力を持つデジタルプロセッサーで、タイムコレクション(タイムアライメント)やデジタルクロスオーバー、デジタルイコライザー、ドルビーデジタル/DTS/ドルビープロロジック2のサラウンドデコーダー、ロードのイズやエンジン音、エアコンの音など、クルマが発するノイズに対して逆相の信号を発生させることで、これらのノイズを打ち消し、視聴空間の静粛性を高めたうえで自然な音楽再生を実現するロードEQといった機能を搭載。最大で4ウェイのマルチアンプシステムをコントロールできるし、5.1chサラウンドシステムを組むこともできるオーディオ/ビジュアル両対応のデジタル・プロセッサーです。

サイズは幅169×奥行215×高さ50.8mm
SHARCプロセッサーを搭載
DSPはアナログ・デバイセズ社の32bit浮動小数点DSP、SHARCプロセッサ。これをはじめ、24bit D/Aコンバーターや24bit A/Dコンバーターなど、高級オーディオパーツを使用し、S/Nに優れた高音質を実現。ライムコレクションは0.05ms刻みで0〜20msまで調整でき、デジタルクロスオーバーはスロープを−36dB/octまで6段階に切り換えられます。グラフィックイコライザーは、フロント/リア/センター・チャンネルが31バンドで、サブウーファー・チャンネルは10バンド。0.5dBステップで±12dBの調整が可能です。またパラメトリックイコライザーも内蔵。フロント/リア/センター・チャンネルは10バンドで中心周波数は61から選択可能。サブウーファー・チャンネルは5バンドで、21の中心周波数から自在に設定できます。

付属コマンダー
これらのセッティングは付属コマンダーでできるほか、パソコンからも可能。グラフィカルなインターフェイスで使いやすいセッティング・プログラムソフトは、PKG-H800に付属しています。複数のセッティングパターンを保存できるのも便利です。またAVヘッドユニットのIVA-D800Jと組み合わせれば、IVA-D800Jでも操作できます。

音声出力は8ch
2系統の光デジタル入力を装備
今の時期に新発売されるデジタルプロセッサーであれば、これ自体がヘッドユニットとして機能するもの、たとえばUSBを装備してFLACなどのハイレゾ音源が再生できたりすれば、なお良かったのですが、AVヘッドユニットのIVA-D800Jと組み合わせれば、USBデバイスやiPod/iPhoneの音楽を再生可能。PKG-H800のサラウンド機能を活かすとなれば、モニターが必要なわけで、PKG-H800とIVA-D800Jは、切り離せないんでしょうね。

かつて、VWポルシェやRX-7、フェアレディZなどがプアマンズ・ポルシェと呼ばれていた時代がありましたが、このPKG-H800は、いうなればプアマンズ・カロッツェリアXといった感じ。とはいえ、ネガティブな意味ではなく、カロッツェリアXのような機能がカロッツェリアXよりは手軽に手に入るという、前向きな意味なのでお間違えなく。そして音もカロッツェリアXに肉薄してくれればいいのですが、どうなんでしょう。こればっかりは、実際に聴いてみないとわかりませんが、後発だけに期待したいものです。

アルパイン



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