2〜3日前に、ケンウッドの海外モデル、DMX8019DABSがヨーロッパのエレクトロニクス分野でもっとも権威がある製品賞のひとつ「EISA」でインカーヘッドユニットアワードの2019-2020年間最優秀賞を受賞したことをお伝えしましたが、他のインカー・エレクトロニクスの受賞製品も見ていきましょう。
まずサウンドプロセッサー部門。これは、多くの人が想像していた通り、ブラックスDSPが受賞しました。車内サウンドを最適化するためのDSPは新しいものではありませんが、モジュラーカード全体で12チャンネル以上の処理を行うことができ、これまでになかったレベルに引き上げることができるというのが理由です。
プロセッサーは3台のアナログデバイセズ製Sigma350 64bitプロセッサーを搭載。1秒間に36億回という計算能力を持ち、DACおよびADCは旭化成製を採用しています。アドオン用にHD USBオーディオカードが用意されているのもいいですね。日本でもすでに購入できますが820,000円(税別)と超高価。なかなか入手できるものではありませんが、エムズラインが扱っています。
インカー・スピーカー部門はモレルのElate Carbon603が最優秀賞に輝きました。スピーカーユニットのメーカーとしてはもっとも有名なひとつであり、その最新バージョンであるElate Carbon603が選ばれたのは妥当な線でしょう。まだ、日本のサイトには載っていませんが、まもなく発売されるものと思われます。明宝自動車あらためジャンライン&パートナーズが扱っています。
スピーカーはもうひとつ。インカー・ハイエンド・コンポーネント部門で選ばれたイートンのCORE S3です。穴が空いたマグネシウムコンポジットコーンを超薄膜でコーティングした振動板は軽量かつ高剛性。共振も解消して、暖かく滑らかなサウンドを提供します。日本では2ウェイのCORE S2(500,000円/税別)と単体の8cmミッドレンジ、CORE-80(200,000円/税別)を組み合わせることでCORE S3が完成します。扱いはエムズライン。それにしても高いですね(笑)
もうひとつエムズライン扱いのブランド、ザプコのHDSP-Z16Vはインカー・イノベーションの最優秀賞に輝きました。DSPとハイレゾプレーヤーが統合されたのが理由です。まあ、日本ではETANI ONEが手に入りますが、世界的にはDSPとHDオーディオプレーヤーが統合された初めてのモデルということらしいです。
オプションモジュールを使用すればWi-Fi経由で、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を楽しめるそうで、日本でまだ発売されていないのは、技適(技術的適合証明)マークがまだ取れていないためでしょうか。ブラックスDSPと同じエムズラインの扱いなので、それとの兼ね合いもあるかもしれません。いずれにせよ、そのうち出てくると思いますのでお楽しみに。
他に受賞したのはアンプ部門でESXのGE1200.4、サブウーファー部門でグラウンド・ゼロのGZPW 10SQ、スマートアップグレード部門でアルパインのPWD-X5、ダッシュカム部門で同じくアルパインのDVR-R800PROです。EISAはヨーロッパ中の専門誌等が集まる団体であり、そのアワードはヨーロッパで権威のある賞です。日本ではまだ手に入らないものも多いですが、受賞製品を覚えておいて製品選びの参考にしましょう。