注目のブラムから一新したLiveシリーズ・スピーカー

最上級のシグネチャー・マルティックス・シリーズの評判が良く、それとともに人気が高まっているフランスのブランド、ブラム。その中核となる「Live」シリーズが、一新しました。

新しいLiveシリーズには、同じ165mmの口径ながら、音の好みや用途に応じてさまざまなタイプが用意されています。もっとも上位のモデルがL165P(63,000円/税別)。これはパワー・ユーザー向けの製品で、高いパワー・ハンドリングが重量感のあるサウンドを生み出します。


   L165P

ウーファーの振動板は軽量かつ高剛性のファイバー・ブラス。エクストラ・ロングボイスコイルは32mmと大きく、85mm×20mmの大型可動部アセンブリを持っているのが特徴です。これが、重量感のある低音と迫力たっぷりのサウンドを生み出す秘密でしょう。

付属のクロスオーバーネットワークはウーファー用とツィーター用が分かれたセパレート・クロスオーバーなのでバイアンプ接続も簡単。それぞれのネットワークが小さいので、取り付けも楽です。25mmツィーター用のハイパス・クロスオーバーにはレベル調整機能も装備。クロスオーバー周波数は4kHzでスロープはウーファー側のローパスが-6dB/oct、ツィーター用のハイパスが-12dB/octの非対称型という設計です。

インピーダンスは3Ωで、出力音圧レベルは91.7dBだから大型ボイスコイルの割には高能率。再生周波数帯域は50Hz〜25kHzです。取り付け口径は142mmで、取り付け奥行きは76.2mm。奥行きが長いのでトレードインでは簡単に付けられないクルマも出てきそうですが、それでもブラムならではの迫力あるサウンドを楽しみたい人におすすめです。

   165LQS

165LQS(45,000円/税別)は振動板の素材に、竹繊維で補強されたセルロース・パルプを採用。1980年代のアナログ・レコードのサウンドを彷彿とさせるウォームなサウンドが特徴のスピーカーです。入力インピーダンスはウーファー2Ω、ツィーター3Ωで出力音圧レベルが93.3dBという高能率。デッキやカーナビ等の内蔵アンプでもダイナミックに鳴ってくれるモデルです。

付属のクロスオーバーネットワークはL165Pと同じセパレート型でクロスオーバー周波数およびスロープもL165Pと同じ。取り付け口径も142mmと同じですが奥行きは71.2mmと若干短くなっています。そのためか再生周波数は74Hz〜25kHzと、低域側が弱くなっていますが、アナログ・サウンドをウォームに楽しむなら十分だろうし、もの足りないならサブウーファーを加えれば問題ないでしょう。古くからのアナログ・サウンド好きには気になるスピーカーです。

L165S(58,000円/税別)は軽自動車などドアの奥行きが少ないクルマや、インナーバッフルを使って見た目を変えずにさりげなく音質の向上を図りたいユーザーに向けたシャロウ・ウーファー採用のモデルです。ウーファーの取り付け奥行きは62mmだから、多くのクルマに楽に取り付け可能。それでも見た目に反してパワフルなサウンドを生み出します。

   L165S

クロスオーバーはツィーター用のハイパスのみで、ウーファーはローパスをかけずに自然な減衰に任せる仕様。インピーダンスは3Ωで出力音圧レベルは90.6dBです。再生周波数帯域は55Hz〜25kHz。わりと低い周波数まで再生します。さりげなく高音質を狙う人にはおすすめのスピーカーです。

最後にL165A(53,000円/税別)とL165C(42,000円/税別)。これらは新LiveシリーズのベーシックともいえるモデルでL165Aがセパレート2ウェイ、L165Cがコアキシャル2ウェイです。アコースティック楽器のサウンドにフォーカスし、ディテールやダイナミズムを重視。快活なサウンドを生み出します。

   L165A


   L165C

スピーカーの振動板はファイバー・グラスを採用。L165Aの付属クロスオーバーネットワークはセパレート・タイプで、バイアンプ接続に対応しています。取り付け奥行きは両モデルとも71.2mm。インピーダンスは基本2Ωで、L165Aのツィーターのみ3Ωとなっています。出力音圧レベルはL165Aが92.8dB、L165Cが93.2dB。両モデルとも能率が高く、内蔵アンプに接続しても元気に鳴ってくれるでしょう。

ブラムの魅力は音楽性の高さ。音楽を生き生きと楽しく再現してくれる良さがあります。新しいLiveシリーズはライブ・コンサートのエモーションを再現し、リアル・ミュージックのセンセーションを正確に映し出すことがコンセプト。音楽ファンには大注目のスピーカー群です。