アルパインDDリニア・トレードインスピーカーが進化!

先週、Twitterで軽くお伝えした、アルパインのカスタムフィットタイプDDリニアスピーカーについて、もう少し詳しくお伝えしたいと思う。

ラインアップはセパレート2ウェイ、コアキシャル2ウェイとも17センチと16センチの2サイズずつ。セパレート2ウェイシステムの17センチがDDL-RT17S(32,550円)、16センチがDDL-RT16S(31,500円)。コアキシャル2ウェイの17センチがDDL-RT17C(22,050円)、16センチがDDL-RT16C(21,000円)という内訳だ。基本的には従来モデルのDDL-R17S/R16S/R17C/R16Cのマイナーチェンジで、価格も変わらず。見た目もそれほど大きな変化はない。
   DDL-RT17S

   DDL-RT17C

セパレート2ウェイのDDL-RT17S/RT16Sで大きく変わった部分といえば、クロスオーバーネットワークだ。従来のDDL-R17S/R16Sのクロスオーバーネットワークは、配線にコンデンサーを2個割り込ませた簡単なものだったが、DDL-RT17S/RT16Sのネットワークはケース入り。大型フィルムコンデンサーとハイトランジェント・フィルムコンデンサーを地用しているところは同じだが、それ以外にトゥイーターのレベルをピンの差し替えで0/−1.5/−3/−4.5/−6dBに切り替えられるアッテネーター機能と、トゥイーターの位相を切り替えられる機能が付いている。

通常、アッテネーター付きのネットワークは抵抗を使用するのである程度の大きさが必要だが、DDL-RT17S/RT16Sは基板上の銅箔パターンで抵抗体を構成するアッテネーター回路を採用。そのおかげで、抵抗阻止による音質劣化とノイズを排除できたという。トゥイーターの位相切換は、ウーファーとトゥイーターの距離差からくる時間ズレを補正するために、ピンの差し替えで位相を反転できる。

これらの機能を搭載したのは、どんなクルマに、どんな状態で装着しても、スピーカーの性能を引き出して、いい音で音楽を楽しめるようにするためだ。というのも、セパレート2ウェイシステムでは、クルマによってリスナーに対するウーファーとトゥイーターの位置関係が変わってくるので、それぞれの環境に応じて、ウーファーとトゥイーターのバランス調整が必要。例えば、ウーファーに対してトゥイーターが遠ければ高域が弱く聞こえるし、逆にトゥイーターがウーファーに対して近ければ、高域が強く聞こえる。またトゥイーターの角度によっても音圧が変わる。それをアッテネーターや位相切換で調整することで、低域と高域のバランスがいい自然なサウンドが楽しめるのだ。

とはいえ、バランスがとれた音は、素人にはわからないもの。そこで、ミニバンを中心に、主要車種に関しては、あらかじめメーカー側でデータをとって、どのようにセッティングすればいいかを後悔する予定。これなら、誰もが手軽にスピーカーの能力を活かしたバランスのいい音で音楽を楽しめるというわけだ。

その他にも変更点はある。デュアルエミッショントゥイーターは、振動板を変更しダイナミックレンジを向上。また表面保護のネットを開口率の高い非磁性体のメッシュネットに変更し、音の通りを良くしている。さらに、ウーファーのエッジは、上級モデルで採用しているSHダブル・ギャザードタイプに変更。このように、従来モデルをベースに熟成を重ねた結果、サウンドは大幅に進化した。力強く、ヌケが良く、音楽を生き生きと再現するスピーカーに仕上がっている。

DDL-RT17C/RT16CもDDL-RT17S/RT16S同様の5段階切換のアッテネーター回路を搭載したクロスオーバーネットワークを採用。ウーファーにはSHダブル・ギャザード・エッジを採用するなど、DDL-RT17S/RT16Sと同様の改良を施している。トゥイーターは従来モデルと同じフェーズ・リンク同軸ロータリーホーン。一部がえぐれたホーンが回転し、えぐれた部分をリスナー方向に向けることで、ドアマウントでもこもり感のないクリアな中高域再生が可能になる。

この新しいアルパインのDDリニア・カスタムフィットスピーカーは、3月下旬に発売が予定されている。

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