クラリオン・スムーナビが3機種に増殖

クラリオンがメモリー2DIN AVナビ「スムーナビ」の09年モデルを5月13日に発表。6月中旬から発売する予定だ。従来モデルはDVDビデオ再生あり/なしの2機種だったが、09年モデルでは3機種に拡大。従来通りのDVDビデオあり/なしNX309/NX209に加え、フルセグ対応地デジチューナーを内蔵するなど、機能を充実させたNX609を「スムーナビ」最上位機種に据えた。ちなみに全機種、オープン価格の設定だ。

内蔵メモリーはすべて8GBで、ディスプレイは7型ワイドQVGAの解像度。NX609&NX309は1,171都市の詳細市街地図や約3,000万件の個人宅電話番号検索データ、TVサーチの情報も収録している。またメモリーに音楽を保存/再生できるミュージックキャッチャーは、NX609&NX309が1,000曲で、NX209が500曲だ。

メモリー容量がすべて同じなのに、NX609&NX309とNX209では地図や検索の情報量が違うし、ミュージックキャッチャーの収録曲数も違う。この辺が気になっていたので訊いてみたら、NX609&NX309とNX209ではOSもプラットフォームも異なるというのだ。つまりNX209は昨年モデルのマイナーチェンジ版で、NX609&NX309は新規開発というわけ。そういえばNX609&NX309はUSB装備で、NX209は未装備だった。したがってNX209は実用性十分であれば安いモデルがいいという人向け。NX609&NX309は、エンターテインメント性も求める人向けということがいえるだろう。さらにNX609は、地デジはフルセグ対応で無くては物足りないし、オーディオの発展性もある程度確保したい。しかも、渋滞情報は正確でなくては困るという欲張りな人用だ。

そのNX609だが、フルセグ対応の地デジチューナーは4チューナー×4アンテナの高性能タイプで、B-CASカードリーダーも含めて本体に内蔵。全国の中継局・系列局のチャンネルや近隣県情報を自車位置と連動させることで、自動的にスムーズにチャンネルサーチができるチャンネル高速自動サーチは、サーチ時間を従来の約半分に短縮しているという。

09年クラスヴィアで初めて採用したオンライン交通情報検索も採用。これはブルートゥース携帯電話経由で日立交通情報センターから配信される交通情報をリアルタイムで取得できるもの。タクシーや、クラリオンナビユーザーからリアルタイムに情報を収集したプローブ情報に独自の推定補完技術を加えた渋滞情報だから、VICSではわからない高精度な渋滞情報を取得できる。この情報提供エリアは当面、東京23区内だが、エリアは徐々に拡大していく予定とのことだ。

そんな機能を搭載しているから、当然、ブルートゥースを内蔵。交通情報の提供エリア外の人でも、ブルートゥース携帯電話をお持ちであればワイヤレスでハンズフリー通話ができるし、音楽再生機能付き携帯電話やデジタル音楽プレーヤーをお持ちならワイヤレスで音楽のストリーミング再生もできる。さらに別売ケーブルの使用でビデオiPodの映像をナビ画面で見ることができるし、4chプリアウト+サブウーファー出力やローパス/ハイパスフィルターを装備しているから、外部アンプやサブウーファーを追加できるなど、オーディオの発展性もある。

NX309は、NX609の地デジチューナーをワンセグチューナーに代え、ブルートゥースやプリアウト&ローパス/ハイパスフィルターといったオーディオ系の装備を省いたものと思えばいい。サイドビューカメラ、CC-2016A-A(25,200円)や後方確認カメラCC-2017A-A(25,200円)の追加は全モデル対応。シンプルかつ実用性に優れ、手頃な価格が魅力のスムーナビは、ハイスペックモデルのNX609が追加され、ますます魅力が高まった。

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