ストラーダ・ミドルクラス2010モデルは6月末発売

PNDと同時に、HDD AVナビの「ストラーダ・ミドルクラス」の2010年モデルも発表された。こちらの発売は、3ヶ月先の6月下旬の予定だ。

ラインアップは、CN-HX910、CN-HW890D、CN-HW860Dの3モデル。CN-HX910が1DINインダッシュモニター+1DINナビという構成。CN-HW890DとCN-HW860Dは2DIN一体型で、CN-HW890Dがブルートゥース内蔵、CN-HW860Dはブルートゥース無しという違いがある。基本的には従来のCN-HX900、CN-HW880D、CN-HW850Dのマイナーチェンジだが、カスタマイズ性と音質を中心に大きく進化している。
   CN-HX910

   CN-HW890D

まずカスタマイズ性だが、地図画面上にストラーダチューンというボタンを表示したのがポイント。これにタッチすれば、ルートチューン、ガイダンスチューン、マップチューンの3つのチューニングがすばやく簡単にできる。

ルートチューンは、道幅/抜け道/有料道路といった各ルート探索条件の優先度合いを、ユーザーの好みに応じて調整できる機能。ガイダンスチューンは、ルート案内中の音声案内の頻度を調整したり、案内自体を個々にON/OFFしたりできる。たとえば合流案内は欲しいけど、カーブ案内や事故多発地点案内は要らないといった要望にも対応する。この設定は、元々できたのだが、初期設定の奥深くに潜りこんでいたため、気づかない人も多かった。それをすばやく簡単にできるようにした、ということだ。マップチューンは、地図の色や道路の色、文字のサイズを見やすいようにカスタマイズできる。地図色は4種類。道路色も濃度別に4タイプあり、文字サイズもP4段階に変更できるから、昼/夜モードで各64通りの設定ができる。

音質面だが、HDDへのリッピングに非圧縮の「CD音質」録音モードを搭載した。これで、 HDDミュージックの音質も、CD並みのクオリティで楽しめるようになった。非圧縮だから当然、1曲あたりのデータ容量も大きくなるわけで、HDD容量は60GBにアップ。これで、非圧縮の「CD音質」録音モードでも約800曲、圧縮音源の128bpsモードなら約7,500曲をHDDにリッピングできる。

また圧縮してクオリティが下がったHDDミュージックやiPodの音楽でも、心地よく快適に楽しめるように、快適メモリーミュージックモードを用意。音の匠モードのイコライザー調整もできるようになり、クルマに合わせた好みの音質へカスタマイズできる。

モニターは高精細な7型ワイドVGAで、家庭用TVでも好評のパナソニック独自の技術、PEAKSプロセッサーにより、映像信号の入力から出力までフルデジタル処理。内蔵の地デジチューナーは、高性能な4チューナー×4アンテナタイプで、2チューナー×2アンテナタイプよりも広範囲で12セグ放送を受信できる。

学習型ステアリングスイッチ設定は、純正のステアリングスイッチで、ストラーダ・ミドルクラスのオーディオ機能を操作できるというもの。主要国産車に対応しており、対応車種なら、オプション品の追加やアダプター無しで、純正ステアリングスイッチと連動する。また、先に発売されたDSRC車載器、CY-DSR1000Dとも連動。これを組み合わせれば、道路交通情報や安全運転支援情報を音声だけではなく、画面にも表示できるようになる。CY-DSR1000DはETC機能も搭載しているので、ETC料金の音声案内や料金履歴表示もできる。

ブルートゥース内蔵機は、対応携帯電話のハンズフリー通話や、音楽データのストリーミング再生が可能。また、おでかけストラーダのMyデータ情報を、ブルートゥース経由で簡単にナビに転送できるし、別売りのネットワークカメラに接続して、車内から自宅の状況を静止画で確認することも可能だ。さらに、CN-HX910Dなら、カーナビから自宅のエアコンや照明にON/OFFなどができるライフィニティや、自宅のDVDレコーダー「ディーガ」を車内から遠隔操作して、放送中のTV番組の録画や予約録画が可能なディモーラとも連携している。5.1chサラウンドプロセッサーを内蔵しているのもCN-HX910Dのみだ。

いまPNDが人気だが、自車位置精度の高さや渋滞対応、抜け道対応、道案内のきめ細かさなど、PNDではできない機能がHDDナビにはある。しかも、オーディオ&ビジュアル機能を含めた操作性の良さとサウンドクオリティは、PND+純正オーディオでは得られないもの。そのあたりもじっくり考えて、ナビ選びをしたい。