【オートメッセ】ブラックスのデモカーを聴いた

オートメッセのネタはまだまだ続きます。今回はエムズラインのデモカー。ブラックスのDSPやアンプ、スピーカーを搭載したクルマです。

ブラックスDSPは昨年のオートサウンドWebグランプリの時に試聴して、その良さを実感しました。64bitプロセッサーを3基搭載し、内部処理のサンプリングレートは192kHz/32bit。それ以下のサンプリングレートなら圧縮せずに再生できます。しかもマトリックスMX4PROを接続すればデジタルボリュームを使わず、アンプでアナログに変換した後で音量を調整。このアナログを重視した設計思想が、これまでのDSPとはひと味もふた味も違う音を実現しているのだと思います。


ただし試聴時に聴いたのは2チャンネルだけの音。つまり調整機能を使っていない状態で、車載状態でマルチアンプ・システムをきちんと調整した状態で試聴するのは初めて。これは楽しみです。

まずはシステム紹介を。スピーカーはブラックスMatrixシリーズ。フロントが28mmツィーターのML-1(15万円/税別)+54mmミッドレンジのML-2(17万円/税別)+16cmミッドバスのML-6P(18万円/税別)を組み合わせた3ウェイ構成。ラゲッジルームには25cmサブウーファーのML-10(17万円/税別)が埋め込まれています。

パワーアンプは最上級のMatrixシリーズではなく、その下のGraphicシリーズ。4chモデルのGX-2400のロングバージョン(39万円/税別)を2台搭載し、キャパシタのIPC1,000,000(70,000円/税別)をそれぞれに接続しています。そして中心にブラックスDSP(82万円/税別)を搭載。ケーブル類はF2Musicを使用しています。たぶん、今回のオーディオ系デモカーのなかでは最高額のシステムでしょう。ケーブル類を含めずにシステム総額は241万円(キャパシタ含む/税別)。クルマが買える金額です(笑)。

音はさすがに素晴らしいです。ブラックスDSPならではの情報量の多さと音の透明感、鮮度の高さはさすがブラックスです。価格もダントツですが、音の良さも今あるDSPの中では抜きん出ていると言えるでしょう。とにかくデジタルを感じさせない滑らかさと静粛性。もしアンプがMatrixシリーズなら? とか、スピーカーが違うメーカーのものなら? と言ったことも思いましたが、ブラックスDSPを中心に置けばさまざまな可能性がある、夢のあるアイテムだと感じました。

確かにシステム総額は高いです。が、高いものにはそれなりに理由があるし、これじゃないと得られない音をあるということを時間できたクルマでした。

なお、ヘリックスの最新デジタルプロセッサー、DSP ULTRAやザプコのHDSP-Z16Vは展示のみで今回、インポーター・ブースでの試聴はなし(ショップ・デモカーでの試聴は可能でした)。ほかにF2Musicのケーブル類の展示をしていて、即売もあり。3月から値上げすることもあり、けっこう売れていたようです。こちらも値上げまでまだ1週間ありますので、欲しい方は早めに注文することをお勧めします。