オートサウンドWebグランプリが決まりました

お待たせしました。Macが不調でしばらく休ませていたため、10日以上ぶりの更新です。その間に、オートサウンドWebグランプリが発表されましたね。パチパチ。グランプリに選出された製品は、どれも自信を持っておすすめできるものです。

しかし今年は高いモデルが多かったですね。マイクロプレシジョンのパワーアンプが180万円、RSオーディオのスピーカーが120万円ですから、なかなか手を出せるものではありません。が、そのおかげで聴いたスピーカー、すべてがいい!(笑)とくに2ウェイ・スピーカーはダモーレ・エンジニアリングのA1500.2をリファレンスにして聴いたんですが、どちらもいいんです。

今年は2ウェイ機は選外となってしまいましたが、実は僕は点数を入れています。そこで、惜しくもグランプリには選ばれなかったものの魅力的な2ウェイスピーカーを紹介していきます。

まずはブラムのL165P。ライブ・シリーズの63,000円(ペア/税別)の16.5cmセパレート2ウェイ・システムです。付属のパッシブ・クロスオーバー・ネットワークはコンパクトでシンプルな作りですが、ハイパスとローパスが別れたセパレート・タイプ。だからバイアンプ接続が可能だし、ハイパスにはツィーター・レベルの調整機能が付いています。


このスピーカーは音像がビシッと出るタイプではないんですが、ほどよく膨らんでいて弾む感じの低域が魅力的。だから音楽が楽しく聴こえます。人によって音楽の聴きかたは異なるでしょうが、真面目に分析的に音楽を聴くよりは楽しんでこそなんぼと思っている人にはぴったりのスピーカーでしょう。低域が十分かつヌケが良く、気持ちよく音楽が楽しめるスピーカーです。

イートンのスピーカーは計35万円(税別)のONYXシリーズの3ウェイがウィナーを獲得しましたが、2ウェイのCRS-16(95,000円/税別)も良い音が楽しめました。こちらはブラムのスピーカーとは正反対で、とにかく音像の出かたが素晴らしいのが特徴。ダモーレのアンプのおかげもあって、奥行き感や距離感もはっきり出ます。さすがにカロッツェリアPRSスピーカーほどのリアルさはありませんが、音場表現に長けたスピーカーという印象です。ヴァイオリンのつや感も魅力的でした。

そして何より、カロッツェリアの新PRSスピーカー。個人的にはこのスピーカーがゴールド・アワードに値すると今でも思っています。その理由は、アルパインの場合音は良かったんですが、旭化成の工場火災の影響で今後入手できない可能性があることがひとつ。ふたつ目はものすごく高いモデルが多い中で128,000円(税別)と、わりと手ごろな価格で提供してくれていること。そして車載を考えた時、今後の車載用スピーカーのあり方を変える可能性があるエポックメイクな製品であることの3点です。

とにかくこのスピーカー、ダモーレとの組み合わせでは久々に鳥肌が立つほどの感動の音を聴かせてくれたし、デモカーでもこれまでの車載スピーカーにあった違和感を感じさせない、気持ち良い音場で音楽を再現してくれました。ともあれ、今年エントリーしたモデルは受賞機から惜しくも受賞できなかったモデルも含めて多くが魅力的で点数をつけるのに困ったほど。これは近年、めったになかったうれしい悩みでした。みなさんも受賞商品を参考にしつつ、実際に音を聴いてみて好みの製品を選んでみてください。