クラリオンのSmartAccessがGoogleの技術を活用し新展開

昨年からクラウド活用の情報ネットワークサービス「Smart Access」を展開してきたクラリオンが、Smart Accessの新たなサービスの拡充を図るべく、Googleと連携。技術の勝つように関する契約を締結したことを発表した。


クラリオンが採用するGooleの技術は、音声認識のグーグル・ヴォイスと検索のグーグル・プレイス、そしてセンド・トゥ・カーの3つ。グーグル・ヴォイスとグーグル・プレイスはスマートフォンなどのモバイル端末でも使われているサービス。クラウド上の高性能なエンジンで音声認識を行い、クラウドの膨大なデータから検索した地点の情報を引っ張りだしてくる。これを車載環境で快適に使えるようにSmart Accessと組み合わせて、サービスを提供する。

試作機は画面右上のマイクボタンを押してから話す方式だったが
市販時にはUIも含めて変更される可能性大。また地図も試作機では
クラウドにあるGoogleのマップだが製品ではメモリーに搭載よてい
音声認識で目的地を検索する機能は何も今始まったわけではなく、従来のクラリオンのナビでも実現していたのだが、これまではナビ本体に搭載した音声認識エンジンを使い、ナビ本体に格納した検索データを使っていたため、検索データ数やデータの鮮度、認識率にも限界があったわけだが、グーグル・ヴォイスやグーグル・プレイスといったクラウドサービスを活用することで、情報量も情報の鮮度も認識率も、大幅に向上するというわけだ。

記者会見では、試作機を使ってデモを行ったが、たとえば「おいしいラーメン屋」とか「櫃まぶし食べたい」など、特定の語句に反応するわけではなく、普段しゃべっているような言葉使いでも求める情報を提供してくれる。しかも、しゃべってから検索リストが現れるまでのレスポンスが、思ったよりも断然速い。まぁ、レスポンスに関しては、通信状態に左右される部分が大きいとは思うが、ナビ本体に搭載した音声認識エンジンとデータを使った従来の音声認識とは違う「使える」感がある。

このサービスを採用したカーナビの発売時期は未定だが、2013年内には発売したいとのこと。まずは市販カーナビからはじめ、その後、カーメーカーの純正ナビ等にも展開していきたい意向のようだ。もっとも、ヒュンダイなどいくつかのカーメーカーでは、このサービスを利用しているようだが。

いずれにせよ、クラウドを使った音声認識は待望されていたものだけに、検索だけではなく様々な機能まで音声認識の利用範囲を広げてくれることを含めて、期待したい。

クラリオン