カロッツェリア・サイバーナビのデモカーに乗りました

カロッツェリア・サイバーナビの2020〜2021年を搭載したデモカーに乗る機会がありました。9型の大画面を搭載しネットワークスティックを同梱した最上位モデルのAVIC-CQ911-DCを装着したヴェルファイアです。


昨年、フルモデルチェンジしたため、今年はマイナーチェンジ。地図を最新のものに替えたほか、レコーダーアクセスの対応機器が増えるなど変更は少しに止まりますが、それでもなお、機能面でも性能的にもいまあるカーナビとは一線を画す、素晴らしいものであることを実感しました。

サイバーナビの最大の特徴はネットワークスティックです。これはdocomoのin Car Connectに対応し、データ量無制限でLTEのデータ通信を車内で利用できるもの。最大5台まで接続でき、オンラインで音楽や動画を楽しむことができます。

たとえばYouTubeを見るならメニューのStreaming Videoにタッチ。これで、カーナビの大画面でYouTubeの動画が楽しめます。スマホのチマチマした画面で見るよりも大きいので迫力あるし、操作もナビ画面のタッチパネルでできるから使い勝手は上々。さすがに、クルマのキーを一度オフにするとレジュームが効かず操作は最初からになりますが、これはスマホでも同じなので良しとしましょう。

自宅のBDレコーダーに録りためたTV番組を楽しむなら、そのとなりのRecorder Accessでできます。インターネット回線を利用して自宅のBDレコーダーにアクセスして車内で楽しむ機能なので自宅の状況に応じてBSやCSも楽しめます。もちろんリアルタイムでの視聴も可能。車内で手軽にBSやCSを楽しめるのは、これまでなかったですね。もちろんバスなんかには有りましたが、大掛かりなアンテナが必要でした。

音楽好きなら家庭のNASに貯めた音楽が楽しめます。NASにハイレゾ音源を貯めておけば、もちろんハイレゾ再生も可能。ちょっと前にCDがUSBメモリーなどに変わったばかりなのに、サイバーナビならメディアをクルマに持ち込まずにハイレゾも動画も楽しめるわけです。この進化はものすごいスピードですね。

音も悪くないです。今回はアルファード/ヴェルファイア専用のチューニングを施していましたが、クリアでヌケの良い音が楽しめます。びっくりしたのはYouTubeを見た時。どうせ音がヤセているんだろうと期待せずに聴いたんですが、思いのほか良い音で楽しめます。もちろん動画の音自体も良かったんでしょうが、これだけ音が良ければハイレゾ音源も高音質で楽しめると思います。

これのライバルとなるのは、同じカロッツェリア・サイバーナビのXシリーズかと思いますが、個人的には断然こっちを選びます。というのは、使い放題のWi-Fiを手に入れたことで車内でのエンターテインメントが大きく広がったからです。もちろん、ポケットWi-FiなどのポータブルWi-Fiがあれば似たような使い方はできますが、やはり最初からWi-Fiがある前提で作ったものと後からWi-Fiを使えるようにしたものでは、使い勝手がまるで違います。YouTubeをタッチパネルで操作できるあたりが、そこですよね。

HDMIを装備しているので、Fire TVスティックを差し込んでおけばNetflixやDAZNなどの定額動画配信サービスも楽します。この操作はタッチパネルではできずリモコンが必要ですが、Fire TVスティック用のスマホ・アプリもあるので、それを使えば少しは使いやすくなるかもしれません。

このようにエンターテインメント面では群を抜く能力を手に入れたサイバーナビですが、いちおうカーナビなのでカーナビ性能についても触れておきます。最近のカーナビはエンターテインメント性を重視してカーナビ部分は似たり寄ったりになっていますが、その点でもサイバーナビは一線を画しています。というのも、以前から蓄積してきたスマートループのプローブ情報を活用しているからです。

たとえば渋滞情報はスマートループによってVICSよりもはるかに多い、全国の全道路の渋滞をチェックしているし、スーパールート探索はリアルタイムのプローブ情報を加味してサーバー上の高度なコンピュータで理想的なルートを導き出します。今回はMAユニットをシステムアップしていましたが、その時に出てくるスマートループアイのスポットも都内ではタイムラグがなく頻繁に出てくるようになりました。

まあ、この画像が実際のドライブに役に立つかどうかは別として、9型の大画面だから画像も見えやすくなっています。ただし、交差点名等の文字は見えづらいし例え読めたとしてもよく通る道でない限り、現在地との関係はわかりづらいという難点はありますが(笑)

ハードキーが無く、全面がフラットなデザインも未来的。インパネにうまく装着できれば、純正システム以上にインテリアに馴染むでしょう。という点でもおすすめできるカーナビです。