ちょっと興味深いスピーカーユニットの紹介です。オンキヨーグループは2019年5月にバイオミメティクスという自然素材からヒントを得た高音質スピーカー振動板の開発に世界で初めて成功したと発表していたのですが、そのスピーカーがいよいよ世の中に出てきます。
2021年7月19日に発売予定の、月刊「stereo」が編集するONTOMO MOOK stereo編「これならできる特選スピーカーユニット2012年版 オンキヨー編」の特別付録として付いて来るんですが、その出版を皮切りにOEM販売も開始するとのこと。これまでもTVやPC用スピーカーのほか、車載用にも採用されているので、このバイオミメティクス振動板を採用したスピーカーも車載用が出て来るかもしれません。
バイオミメティクス振動板とは、生物が太古から進化してきたなかで獲得したデザインを生かしたもの。軽くて強度のあるトンボの翅の翔脈構造を取り入れて共振分散を実現し、貝殻の立体構造を取り入れることで強度と剛性を向上しています。
同社では、鉄の5倍の強度でありながら鉄の5分の1の質量を実現した夢の新素材ともいわれる最先端のバイオマス素材、CNFを開発していますが、さらなる音質の向上の実現と、強さやしなやかさ、軽さを併せ持った、より進化した振動板の開発に成功したわけです。
トンボの翅とか貝殻が混じってるの? と思っている人もいると思いますが(笑)構造を採用しただけで、トンボの翅の粉末とかは混じっていないのでご安心を。たぶん、この振動板をOEMで採用した車載用スピーカーはのちのち出てくるんでしょうが、まずはオントモムックを手に入れて、音を確かめておくのも良いかもしれません。