トヨタ・カローラが9月17日にフルモデルチェンジ。従来のセダンであるカローラアクシオはシンプルにカローラに、ワゴンはカローラフィールダーからカローラツーリングに変わり、ボディは少し大きくなって3ナンバー化したようです。
この新しいカローラ/ツーリング、何がポイントかというと、標準でディスプレイオーディオが採用されていることですよね。つまり、スマートフォンと連動してカーナビを表示するスタイル。従来のような車載ナビを使いたいユーザーは、オプションでナビキットが選べます。画面サイズは標準で8インチ。26,000円(税別)の追加で、9インチにサイズアップできます。なお、DCMという専用通信機も標準装備。ただしTV(フルセグ)やApple CarPlay&Android Autoを使いたいかたはオプションが必要です。CDやDVDのディスクドライブはないので、音楽を聴くにはスマホだったり、USBだったりになりそうですね。
しかし、こうなると従来型の車載カーナビに変える人は、ほとんどいなくなりそうですよね。従来型のカーナビが持つ、自車位置測位の正確さや丁寧な道案内を知る世代にとっては、これでいいのか? と思ってしまいます。が、もともと、従来型のカーナビを知らない世代にとっては、スマホと連携したほうが使いやすいだろうし、地図更新は早くて手軽だし、オプションを選べば画面もデカイ! 市販カーナビで大画面化しようと思うと、安くても20万円以上かかるわけで、これじゃかないません。市販カーナビを作るメーカーの考えも変わってしまいそうですよね。
が、もしかしたらこれはカーオーディオメーカーにとってはいいチャンスかもしれません。カーナビはいっそのことディスプレイオーディオに任せて、オーディオ部分に特化できるからです。たとえば、ずっと前から言っていた、ブラックボックス・タイプのDSP。今なら、ハイレゾ・プレーヤーも必須でしょうけど、これの開発に力を入れるべきかと思います。カロッツェリアのマツダ車用DSPのようなものですよね。
このタイプのラインナップを強化して、ベーシック版から中級、ハイグレードまで多彩なモデルを揃えるのはアリかと思います。カーオーディオ好きなら、当然ハイグレードに行っちゃうんでしょうけど(笑)。カーナビ分のコストは純正でOKだから、よりグレードアップが手軽になる可能性はあります。
ベーシックモデルは、このカロッツェリアのようなタイプでいいので、中級タイプは10万円程度で、DSPの調整がきめ細かく、できればハイレゾ・プレーヤーがついたもの。そしてハイグレードタイプは、30万円超でいいので、音がものすごくいいヤツ。幸い、専用通信機もあるので、ストリーミングでハイレゾが楽しめるかもしれません。通信機の仕様がわからないので、どうかはわかりませんが。
いまDSPは海外製品が進んでいて、国内メーカーはちょっと躊躇している感がありますが、どこかが作ってヒットしたら、一気に増える可能性はあります。どこかのメーカーで、チャレンジしてくれませんかね(笑)。