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オートバックスのくるまないとにパイオニア通信ドラレコが採用されました

オートバックスって、こんなサービスも提供しているんですね。高齢者向けの運転見守りサービス「くるまないと」。このサービスにパイオニアの通信ドライブレコーダーとIntelligent Pilotが採用されたそうです。

このサービスは「くるまないと」と「くるまないとfor Biz」の2種類あります。くるまないとはフロント用の1カメラのモデルで、通信ドラレコの機能を活かしてクルマの位置情報や移動情報を家族等が把握できます。高齢者が一人でドライブに出かけても、どこにいるか、事故等を起こしていないかわかるので、安心できますね。

またIntelligent Pilotは独自の地図データとこれまで蓄積してきたプローブデータを活用し、天候や運転傾向なども含めて総合的に事故や危険を予測。個々の車両の状況に応じて注意喚起や警告をしてくれるなど、ドライバーは親切な運転支援を受けられます。

さらにプレミアム・エイドと連携して、ドライブレコーダーが衝撃を検知すると専用コールセンターがGPSの位置情報と事故映像を確認。ドライブレコーダー端末を通じてドライバーと通話します。必要に応じて救急車を要請したり家族等に緊急通知を配信してくれたりするので、万が一の事故の時にも役立ちます。

くるまないとfor Bizはくるまないとの運転見守りシステムに車両管理機能を追加したもの。前方&室内の2カメラ・ドラレコを使っています。複数車両をグループ化して管理できるので、複数の車両を持つ企業や自治体が、効率的にクルマを管理できるし事故等があってもすみやかに把握&対処できます。ま、一般のドライバーには関係ありませんが、タイヤやオイルの交換時期、車検時期といった車両の整備状況も一元管理できるので、担当者の仕事の効率化に役立ちます。

もちろん月々、定額の料金はかかります。本体価格はくるまないと用の1カメラ・タイプ、TMX-DM04-Bが36,900円(税別)でくるまないとfor Biz用のTMX-DM03A-Bが64,800円(税別)。このほかにサービス利用料として通信料込みでくるまないとなら月々980円(税別)、くるまないとfor Bizなら月々1,980円(税別)かかります。この他に緊急通報サービスは別料金で、くるまないと、くるまないとfor Bizともに月額500円(税別)です。

毎日クルマに乗る人ならまだしも、たまにしか乗らない人にとってはちょっと高い気がしないわけではありませんが、安全と安心を買う金額だと思ったら、納得できる気もします。クルマに乗る時間が長い人にほどありがたいサービスといえるでしょう。

アルパインからフローティング式ディスプレイオーディオ

12月15日の夜8時からオンラインで発表会が行われたアルパインの新製品です。ディスプレイ・オーディオの新機種が出ました。名づけてフローティング・ビッグDAです。

アルパインらしい大画面のモデルで、画面サイズは11型のDAF11Vと9型のDAF9V、そして7型のDAF7の3タイプ。11型と9型は1DINサイズの本体にフローティング構造のディスプレイをくっつけたモデルで、7型モデルは幅と高さが2DINサイズで奥行きが半分ほどの本体に7型ディスプレイを搭載しています。

ディスプレイはWVGA。HD画面のモデルが増えてきたなかでWVGAというのはちょっと残念な気もしますが、ポイントは価格。11型でも79,800円、9型なら69,800円、7型にいたっては39,800円(すべて税別)ですから、かなりリーズナブル。この価格ならWVGAでもいいかな? と思えるかもしれません。

特徴は2台のスマートフォンを接続できること。以前、Android Auto対応のカーナビが付いたデモカーに試乗した時に、Android Autoのナビを代えて使ってみると元々のナビのルートは消えてしまうとか、スマホナビと音楽再生を併用できないなどがあって、わりと使いづらいと感じましたが2台のスマホを接続できれば大丈夫。という意味では旦那と奥さんとかカップルとか2人位上で楽しくドライブに出かけることが多い人向けかもしれません。

DAF11VとDAF9VにはHDMIの入出力を装備していますから、これにスマホを接続すればスマホで見ていたYouTubeの動画などもDAの大画面で見られます。7型はHDMIを装備していませんが、別売(3月発売予定)のデジタルアンプを接続できます。このアンプ、DAF7の裏側の開いたスペースにスタッキングして手軽にセット可能。アルパインのデジタルアンプは現行ビッグXでもわかるように最新の設計で音は良いと思われるので手軽に良い音がほしい人ならペアで導入したほうがよいでしょう。

重ね重ね画面がWVGAなのはちょっと残念ですが、このリーズナブルさは魅力大。アルパイン・ストアではクーポンなどを用意してさらにお得に買えるキャンペーンを行っているので、詳しくはアルパイン・ストアをご覧ください。

エタニ電機のETANI ONEが凄い理由

11月29日に名古屋の近く、あま市のコルトレーンでエタニ電機とのコラボ・イベントが行われました。そこで気づいたETANI ONEというDSP+デジタルプレーヤーの凄さをお伝えします。

このモデルは、亡くなった前社長からも何度も説明を受けていて、だいたいのことは知っていたつもりだったんですね。実際、音を聴いても調整後だと情報量が増えるし音場の臨場感も高まるし、なにより聴き心地の良い音になって、クオリティが一段と上がります。これはすごいなぁと思っていたんです。

でも前社長は感覚的に話すかただったので、細かい部分までは謎のところがあったんですね(笑)。それが今回、新社長の鈴木さんが丁寧に説明してくれたので、細かいところまで良くわかったわけです。これは凄いぞ、と。鈴木さんは元パイオニアでスピーカーの企画や開発に携わっていたかたで、現在のカロッツェリア・スピーカーの共通コンセプトである「オープン&スムース」の生みの親。前PRSスピーカーにも大きく関わっていて、スピーカーのブロなんです。

そこで今回詳しく知ったのは、ひとつのスピーカーでも周波数によって位相が変わるということです。ホーム用スピーカーならエンクロージャーに入った完成品なので、出てくる音もそれで完成とお思いでしょう。が、スピーカー・ユニットの構造的な問題で周波数によって位相が変化するんだそうです。例えば100Hzは0度だけど500Hzは90度、1000Hzは180度という具合。すべて0度の状態で再生できるのが位相が回っていなくて理想的なんですが、そうはいかないんですね。

ETANI ONEはスピーカーの実測データに基づいて補正データを作り、すべての周波数で位相が整った状態に直してくれます。これがWave EQの凄いところ。今回はホーム用のディナウディオのスピーカーで、補正前と補正後を聴き比べたのですが、音はぜんぜん変わります。もちろん、補正前でもディナウディオらしい良音なんですが、補正後の音は分解能が格段に高まって、細かい音が良く聴こえます。また、音像の立体感が増して、ヴォーカルと楽器の前後の関係などもはっきりと聴き取れるんです。

さらに、音が柔らかく感じて聴き心地が良くなります。位相が整ったことで、ギスギス感じるような耳障りな音が無くなったんでしょう。ずっと聴いていたい気分になります。今回用意したデモカーでは異常なほど試聴時間が長いお客さんが多かったんですが、たぶんクルマのなかでもそんな気分だったんだと思われます。

この調整にかかる時間は7〜8分ほど。最大4ウェイ・システムの調整ができます。ユーザー側が行うのは、最初のクロスオーバーの設定だけ。あとは待っているだけで測定と補正データの作成、確認を繰り返して整った音に仕上げていくわけです。

最初にクロスオーバーの設定をしますが、あとから設定値の変更も可能。だから最初のクロスオーバー設定がある程度適当でも、あとから直せるわけです。ただし、スピーカーを壊してしまうような極端な設定値は駄目だし、あとから設定し直せば多少は位相がずれてくるので、大きく設定値を変えた場合には最初から測定をやり直したほうが良いかと思います。

パラメトリックEQや定位する位置を補正するパラメーターも搭載しているので、ユーザーの好みに応じて調整したり、ショップ独自のサウンドに変えたりすることも可能。このあたりはインストーラーの腕の見せどころと言えるでしょう。位相を整えたあとに調整すれば、少しの調整で音がリニアに変わっていくのが感じられるので、セッティングもやりやすいと思います。

内蔵のデジタル・プレーヤーはラズパイ。USBを実質3基備えているので大容量のSSDなども接続可能です。もちろんハイレゾ音源の再生も可能。選曲などの操作はWi-Fiで接続したiPadなどでできるので選曲等の操作は手軽です。

車載機を初めて手がけたメーカーだけにサイズ(とくに高さ)は一般的な車載機を無視しているし、価格も価格なのでなかなか取り付けるのには勇気が要りますが、Wave EQはこれまでホームオーディオにもなかった考えかたで、確実にサウンド・クオリティが高まります。バナーに「ホームオーディオを超える音を車内に」といった意味の文言が書かれていましたが、あながち嘘ではありません。それはディナウディオのホーム用スピーカーを使ったデモでも証明されています。

もう少し安かったらいいのになぁという人は多いだろうし、実際に質問コーナーでも同様の問いが出ました。しかし前社長がまさに命がけで作り上げた製品だけに、まずはこの商品の認知度を広げていくことに集中するようです。

高いなぁと思っている人も、音を聴けばきっと凄いと思うこと間違いなし。聴く機会が少ないのが難点ですが、ショップからの依頼があればどこにでも出かけてセミナーを行うそうなので、聴いてみたい人はショップにリクエストしてみるといいでしょう。ある程度人数が集まりそうなら、セミナーを開いてくれると思います。その時は、僕も一緒に行けるといいなぁと思っています(笑)

デンソーソリューションのAVナビがイクリプスから

イクリプスからAVNの新製品3機種が登場。12月中旬から発売の予定です。イクリプス・ブランドといってもデンソーソリューションが企画・開発したもので、旧富士通テンのものとは違うようです。

コストパフォーマンスを追求したモデルで、ラインナップはAVN-LS01とAVN-LS01W、そしてAVN-LBS01の3機種。AVN-LS01/LS01WはDVD/CDとフルセグの地デジチューナーを内蔵したメモリーナビゲーション。Bluetoothにも対応しています。両モデルともWVGAの7型モニターを搭載し、LS01は2DINサイズ、LS01Wは横幅200mmのワイドモデルです。

AVN-LBS01は型番に入ったBの文字が示す通りビジネス仕様の企業向けモデルで、CDデッキもTVもありません。企業向けなので、一般ユーザーには関係ありませんね(笑)。

カーナビ機能を充実させたモデルで、クアッドコアのCPUにより操作はストレスフリー。地図のピンチイン/アウトで縮尺を変えることができるし、ダブルタップ、2点タップでも地図スケールの原稿が可能です。

フラットデザインだから車室内にもフィット。エントリーモデルながら静電容量式タッチパネルを採用し、光沢パネルなのでわりと高級感があります。企業向けモデルは英語、中国語、韓国語にも対応。コロナ禍によって外国人観光客は激減していますが、コロナ禍が落ち着いて外国人観光客が復活したらレンタカーでは重宝することでしょう。

実売価格はいまのところ不明ですが、おそらくお求めやすい価格で売られることでしょう。とにかくお安くAVナビを手に入れたい人には良いかもしれません。

5G時代の電磁波吸収シートをイースが発売

イース・コーポレーションが5G時代の音響用電磁波吸収シート、RAM-25を発表。昨日(12月3日)から「車内音響の魔術師」加盟店を通じて発売しています。

このRAM-25は電子機器の放射ノイズを抑制する音響用の電磁波吸収シート。最近のクルマは電子化が進んでいて、ECUとか追尾用ミリ波レーダーとかオルタネーターとか、多くの電子機器が放射ノイズを発生しているため、カーオーディオにとっては厄介。これらのノイズに対処しないと、本来のポテンシャルを引き出すことができません。

そこでRAM-25。ノイズ発生源の近くにRAM-25を貼り付けることでノイズを吸収してクリアなサウンドを実現してくれます。耐水&難燃性の製品なので、施工場所を選ばないのもいいですね。取り付ける推奨場所はハイブリッドバッテリーやドアトリム、ボンネット、ルーフ、フロア、トランク、電子機器、各種ケーブルなど。裏面が粘着層になっているので、鉄板でも樹脂パーツでも木材でも、あらゆる素材に貼り付けできます。

1枚が幅330×奥行250×厚み25mmのサイズで、これが24枚入ったバルクパックで64,800円(税別)。1枚あたりの価格は2,700円(税別)です。「車内音響の魔術師」の加盟店以外では入手できないので、ほしい方は加盟店へ問い合わせてみてください。

トライムからアルミダイキャスト製バッフル登場

オーディソンやブラムの製品を扱っているトライムからスピーカーの取り付けを手軽にするバッフルが登場しました。名付けてD-Baffleです。

このD-Baffleとはダイキャスト・バッフルの意味。つまり素材にアルミダイキャストを使用しています。その上で汎用。内径寸法は144mm(147mmから30度のテーパー処理)と145.5mmと大きめなので、トライムが扱っているオーディソンやブラムのスピーカーの8割がたに対応しています。

商品はトヨタ/スバル/ダイハツ/アウディ/フィアット/アバルト用のKSM-006(12,000円/税別)とトヨタ/スバル車の楕円スピーカー装着車に対応するKSM-012(14,000円/税別)の2種。ひとまず、トヨタ車を中心とした商品展開のようですが、売れ行きをみて今後もラインナップ拡大を図って行きたいとのことです。

ユニット固定用のビスはM4を8本付属。バッフル固定用ボルトやナット、ワッシャーもKSM-006には6組、KSM-012には8組付属しているのですぐに取り付けられますね。バッフルの背面には振動を制御するウレタンクッションを貼り付けていたり、スピーカーケーブルを内側に通すための穴が空いていたりするのも気がきいています。

ブラムのスピーカーをより強固に8点で固定したい時にはM&Mデザインのバッフル、PCD-1(12,000円/税別)との併用も可能。トライムが販売しているメタルリングスタビライザー、TR-165MS(オープン価格)と組み合わせて使うことができます。

スピーカーの取り付けは、いかに固定強度を高めるかが重要。アルミダイキャストのバッフルなら、がっちり固定できるので万全です。スピーカーの取り付け強度を高めてより良い音を目指したいなら、自分のクルマに対応しているか、手持ちのスピーカーが取り付け可能かなど、販売店に問い合わせてみてください。

オートサウンドWebグランプリが決まりました

お待たせしました。Macが不調でしばらく休ませていたため、10日以上ぶりの更新です。その間に、オートサウンドWebグランプリが発表されましたね。パチパチ。グランプリに選出された製品は、どれも自信を持っておすすめできるものです。

しかし今年は高いモデルが多かったですね。マイクロプレシジョンのパワーアンプが180万円、RSオーディオのスピーカーが120万円ですから、なかなか手を出せるものではありません。が、そのおかげで聴いたスピーカー、すべてがいい!(笑)とくに2ウェイ・スピーカーはダモーレ・エンジニアリングのA1500.2をリファレンスにして聴いたんですが、どちらもいいんです。

今年は2ウェイ機は選外となってしまいましたが、実は僕は点数を入れています。そこで、惜しくもグランプリには選ばれなかったものの魅力的な2ウェイスピーカーを紹介していきます。

まずはブラムのL165P。ライブ・シリーズの63,000円(ペア/税別)の16.5cmセパレート2ウェイ・システムです。付属のパッシブ・クロスオーバー・ネットワークはコンパクトでシンプルな作りですが、ハイパスとローパスが別れたセパレート・タイプ。だからバイアンプ接続が可能だし、ハイパスにはツィーター・レベルの調整機能が付いています。

このスピーカーは音像がビシッと出るタイプではないんですが、ほどよく膨らんでいて弾む感じの低域が魅力的。だから音楽が楽しく聴こえます。人によって音楽の聴きかたは異なるでしょうが、真面目に分析的に音楽を聴くよりは楽しんでこそなんぼと思っている人にはぴったりのスピーカーでしょう。低域が十分かつヌケが良く、気持ちよく音楽が楽しめるスピーカーです。

イートンのスピーカーは計35万円(税別)のONYXシリーズの3ウェイがウィナーを獲得しましたが、2ウェイのCRS-16(95,000円/税別)も良い音が楽しめました。こちらはブラムのスピーカーとは正反対で、とにかく音像の出かたが素晴らしいのが特徴。ダモーレのアンプのおかげもあって、奥行き感や距離感もはっきり出ます。さすがにカロッツェリアPRSスピーカーほどのリアルさはありませんが、音場表現に長けたスピーカーという印象です。ヴァイオリンのつや感も魅力的でした。

そして何より、カロッツェリアの新PRSスピーカー。個人的にはこのスピーカーがゴールド・アワードに値すると今でも思っています。その理由は、アルパインの場合音は良かったんですが、旭化成の工場火災の影響で今後入手できない可能性があることがひとつ。ふたつ目はものすごく高いモデルが多い中で128,000円(税別)と、わりと手ごろな価格で提供してくれていること。そして車載を考えた時、今後の車載用スピーカーのあり方を変える可能性があるエポックメイクな製品であることの3点です。

とにかくこのスピーカー、ダモーレとの組み合わせでは久々に鳥肌が立つほどの感動の音を聴かせてくれたし、デモカーでもこれまでの車載スピーカーにあった違和感を感じさせない、気持ち良い音場で音楽を再現してくれました。ともあれ、今年エントリーしたモデルは受賞機から惜しくも受賞できなかったモデルも含めて多くが魅力的で点数をつけるのに困ったほど。これは近年、めったになかったうれしい悩みでした。みなさんも受賞商品を参考にしつつ、実際に音を聴いてみて好みの製品を選んでみてください。