昨日(12月14日)は神奈川・大和市のアドワンサウンドで、オーディソン&ブラムの新スピーカーの試聴会をやっているというので、天気は良いし暖かかったため散歩がてら行ってきました。
外の駐車場には、ブラムのスピーカーを装着したデモカーが置かれ、お客さんが試聴中。2階の店舗に上がると、やはりお客さんがスピーカーをじっくり聴き比べていました。店内のデモでメインで聴かせていたのはオーディソンの新しいTHESISスピーカー。TH1.5II violino(125,000円/税別)という38mmツィーターと、TH6.5II sax(180,000円/税別)という165mmウーファーを組み合わせた2ウェイシステムが、エンクロージャーに入った状態で手前に置かれていました。
このスピーカーはオートサウンドWebグランプリを獲得したように、その良さは確認していましたが、あらためて聴くとやはり良いですね。音が艶っぽくて、引き込まれるような音がします。聴く音楽を選ぶようなところがあって、ビートが強い曲やノイジーな曲などは正直いって似合いません。たとえばヘビメタなんかですね。これらを聴くと「んっ?」と感じます。でもバラードとか弦楽器のアンサンブルあたりを聴くとグッと刺さります。これで一気に好きになる人も多いでしょう。
ずっと聴いていられるような心地よさも、このスピーカーの良さです。在店中、お客さんがけっこう大きい音で試聴していましたが、うるさくて嫌になることはまったくなく、ずっと聴いていられます。この耳当たりの良さと心地よさは、このスピーカーの最大の美点だし、他のスピーカーでは得られない点でしょう。お客さんも、そのあたりが気に入ったようで、お店にいた2〜3時間の間に2セットも売れていました。それほど引力の強いスピーカーです。
下にもどってデモカーを見てみると、ちょうどお客が聴き終わって空いていたのでさっそく聴くことができました。こちらはフロントにブラムのSignature Multxシリーズが付いていました。ツィーターがピュアマグネシウムのTSM25MG45(60,000円/税別)、ミッドレンジが80mmのMS3Multix(105,000円/税別)、ウーファーが165mmのWS6Multix(150,000円/税別)の3ウェイです。これにオーディソンの25cm薄型サブウーファー、APBX10DSを組み合わせています。
パワーアンプはDSPを内蔵したAP8.9bitを使用。これだけでもいいのですが、ハイレゾ音源をより良い音で楽しむために、bit One HDをDACに使用してハイレゾを楽しめるようにしています。
コンセプトは手に入れられる現実的な価格のシステム。とはいっても十分に高いですが(笑)、コンテストに出てくるような金のかかったクルマに比べればリーズナブルに感じる価格で、これから余分なものを省いていったら十分に手に入る価格で収まりそうです。ソースユニットは手持ちのスマホでもいいだろうし、ちょっとサウンドは落ちるものの純正デッキでもOK。bit One HDだって無くても十分なクオリティで音は出ます。
その音ですが、僕の好みからいえばオーディソンよりも、こちらがしっくりきます。リズムのキレが良いことと、音に重みがあること。そして重いのに速いことが理由です。また、ブラムのほうが高域の伸びを感じます。こちらもオートサウンドWebグランプリを受賞していて、その時の試聴では2ウェイでした。それでも十分に厚みのある中域で声がとてもリアルだったので2ウェイで良いと思ったのですが、やはり3ウェイになると中域の密度感が違います。ただ、個人的にはスピーカーが目立つ取り付けは嫌いなので、2ウェイで良いかなとは思いますが。
またオーディソンのサブウーファーが、かなり良い仕事をしている印象です。30,000円(税別)という、フロントスピーカーに比べればリーズナブルなユニットだし、推奨容量に満たない小さなエンクロージャーに入れているとのことでしたが、これがドアのウーファーの下の帯域を支えて重厚感を増しているようです。このサブウーファーはボックスタイプのものやアンプを内蔵したものもあるとのこと。オーディソンはアンプのメーカーと思っていましたが、THESIS IIスピーカーといい、スピーカーもかなり良さそうですね。
オーディソン&ブラム製品の輸入元であるトライムのサイトを見てみたら、デモカーのシステム総額は512,000円(bit One HDとDAPは除く)とのこと。これなら十分に普通の人でも手に入れられる範囲です。今後、試聴会等で聴く機会がある人もいるでしょうから、興味のある人は是非聴いてみることをお勧めします。