オーディオウェーブのアスパイア・プロが進化

オーディオウェーブのパワーアンプって、めちゃ高いけどめちゃくちゃ音が良いので憧れるアンプのひとつです。代表的なのが最初に登場したAspire(アスパイア)シリーズ。2009年に初めて登場して以来、2010年にはAspire Proシリーズを発表し、2016年には日本限定のスペシャル・モデルのAspire Pro JDPを発表。2018年にはそれが世界標準モデルになり、2021年、ついに新型が登場するわけです。


そのモデルは、Aspire Pro V2。モデル名はAspire Proのヴァージョン2というマイナーチェンジっぽいネーミングですが、新開発のオペアンプをはじめ、大幅にアップグレードしています。たとえばPCBは3オンスの金メッキで表面処理したゴールド仕様の両面基板。ここに新開発のAUDIO WAVE Dual Op Ampを搭載するとともに、Nichiconと共同開発したGold TuneキャパシタやTakman Electronics社製レジスタなど、スペシャルオーダーした最高級グレードの音響パーツを投入しています。

またゲインコントローラーには、なんとアルプス・アルパイン製のポテンショメーターを採用。RCA入力端子にはアクティブスプリングコンタクト採用のWBT社製コアキシャルソケットを搭載しています。これは車載アンプとしては初めてのこと。このように徹底的に音質を追求しているわけです。

筐体は厚さ2mmの溶融亜鉛メッキ鋼板に結晶塗装を施したもの。トップパネルは、樹脂+アクリルだった従来型からステンレス+ポリカーボネイト製のクリアパネルへとアップグレードしています。

すべての政策工程を、熟練した職人によるハンドクラフトで行っているのもオーディオウェーブのこだわり。新開発のDual Op Ampに至っては、たったひとつの制作に5時間以上かかるそうで、アンプ1台が完成するまでに2週間以上もの時間を費やすそうです。そりゃ、100万円以上するのもうなづけますね。

価格は税込で1,023,000円。定格出力190W×2(4Ω)の2チャンネル・モデルのみの展開です。マルチアンプ化すると、これが2台も3台も必要で電源強化も必須なので、パッシブ・クロスオーバーネットワークを利用したシンプルなシステムをおすすめしたいと思います。

ハイエンド・オーディオ機器といえでも量産品ではけっして味わうことができない芸術性や感動を得たいなら、熟練の職人による手作業で作り上げるオーディオウェーブのモデルはおすすめ。スーパーハイエンドのスタンダードとして注目したいアンプです。