ザプコのプレーヤー内蔵DSPにオプションのDACチップ

ザプコのHDプレーヤー内蔵DSP、HDSP-Z8VとZ16V(ともに350,000円/税別)の音をクオリティアップする、オプションのDACキット、DAC KIT B14V(30,000円/税別)が登場しました。


このB14Vは8ch分のD/Aコンバーターを搭載したDACキットで、8chモデルのHDSP-Z8VにはB14Vが1個、HDSP-Z16Vを2個使用します。ボードだけ入手して自分で交換するというわけにはいかず、DACキットの取り付けはすべてエムズラインが行うので、すでに持っているDSPをバージョンアップしたい場合は、機器を取り外して送る作業が必要。ご注意ください。

B14Vに搭載しているDACはAKM(旭化成エレクトロニクス)製のAK4490EQというプレミアムDACチップ。もともと積まれていた8chDACのAK4458というチップと同じ768kHz/32bitというスペックは同じですがSN比が115dBから120dBに向上するなど、大幅にクオリティアップしています。それはマランツやティアックなど多くのハイエンド機器が、AK4490EQを搭載していることからもわかると思います。
   右が元々の内蔵DAC
AK4490EQは2ch DACなので、B14Vにはこれを4基搭載。電源部に使用している電解コンデンサーはオーディオ専用品を使用しているので、交換すると周波数特性やSN比、歪率等のスペックが向上するばかりか、空間表現、音像定位、音楽性も改善するとのこと。これは、最初から入れ替えておくべきでしょう。

当初、ESSのDACという話もあったような気もしますが、今やハイエンド・オーディオ機器の定番DACになったAKMのDACだから安心。元々がAKMのDACだから、途中で交換したとしても音色の変化は最小限に抑えつつクオリティ向上が実感できる作りだと思います。

最初からDACキットをオプションに変えた状態でもHDSP-Z8Vなら38万円(Z16Vは41万円/税別)。けっして安くはないですが、82万円(税別)のブラックスDSPを考えるとお手頃に思えるしプレーヤーも内蔵しています。コストパフォーマンスに優れた製品かと思います。