アポロ計画というと、僕らの世代では月への有人飛行計画ですよね。初めて月に降り立ったアポロ11号とか、アームストロング船長とか、爆発事故を起こしつつなんとか地球に帰還できたアポロ13号とかが有名ですね。これは映画にもなりました。
でも今、アポロ計画というと中国のバイドゥ(百度)が提唱する、自動運転に関する開発連合のようなんです。このアポロ計画は規模が大きくて、中国の自動車メーカーのほか、フォードやダイムラー、BMW、インテルやエヌビディア、ボッシュ、コンチネンタルなど、錚々たるメンバーが参画しています。ホンダも入っていますね。自動車メーカーからIT関係、部品メーカーまで、その数、100社以上。アポロ計画ではバイドゥが公開した、自動運転車を制御するソフトの情報を使って、各メーカーが開発を進めるんだそうです。AIを活用して世界規模で開発を進めることで、2020年までの完全自動運転の実現を目指しています。
その中の、OTAアップデートとデータ収集のために、ExcelforeのeSyncのプラットフォームが採用されたことが発表されました。なんだか、よくわからないですよね(笑)
OTAアップデートとはOver The Airアップデートの略。つまり、Wi-FiやBluetoothなどの無線ネットワークを使ってアップデートを行うことです。スマホでは今や当たり前のことですよね。で、eSyncプラットフォームは、クラウドとクルマの電子デバイスを双方向でつなぐもので、クラウドにあるサーバーとクルマ側のクライアント/エージェントで構成されるため、OTAでソフトウェアやファームウェアの更新ができるだけではなく、クルマの様々な情報をリアルタイムに収集できるんだそうです。
この双方向機能によって、クルマの様々なセンサーや制御装置から収集されたいわゆるビッグデータとクラウドの間には学習ループが構築されます。このおかげで、アポロ計画の自動走行ブログラムは、急速に高度に発展する基礎を提供するのだとか。バイドゥのマネージャーも「自律走行車においてはOTAの更新とデータ収集がますます重要になってきています」と語っているそうです。
バイドゥが中国の企業だけに、ファーウェイのようにトランプ大統領が口出しして開発が滞るようなことがなければ良いのですが(笑)、このアポロ計画によって、自動運転実現のスピードが加速するといいですね。運転するのが好きな人には、関係ありませんが(笑)