JEITA(電子情報技術産業協会)が2011年民生用電子機器の国内出荷統計データを発表しました。
これによるとカーAVC機器は、金額ベースで前年比85.9%と、約14%のダウン。3月が前年比62.6%、4月が47.2%、5月が60.1%と落ち込みが激しいので、東日本大震災の影響が大きかったようです。需要の縮小はもちろんのこと、部品メーカーが被災して思うように生産できない時期がありましたからね。それを考えると、6月から徐々に盛り返し、10月は前年比120.4%増、11月は7%減となったものの、12月にまた9%増となったのは、検討したといえるのではないでしょうか。
個別の機器を台数ベースで見ると、カーAVC機器で増加しているのは、フラッシュメモリタイプのカーナビとカーTVだけ。CD/DVD-ROMタイプのナビもHDDナビも、軒並み台数を減らしています。CD/DVD-ROMナビは1〜12月のトータルで33.5%減。おそらく、このまま減少を続け、メモリータイプにとって変わるものと思われます。その点、HDDナビは3〜5月の3ヶ月間、大幅に落ち込んだものの、10月は前年比7.3%増、12月は11.7%増と、検討しています。サイバーナビの廉価版が出たこと、アルパイン・ビッグXの出荷が安定したことが要因と思われますが、まだまだHDDナビにも需要がある証でしょう。12月の台数でいうとHDDナビが153,000台に対して、フラッシュメモリーナビが297,000台。HDDナビ1に対してフラッシュメモリーナビ2の割合で推移している感じでしょうか。
フラッシュメモリーナビは、前年比でマイナスなのが4〜5月の2ヶ月間のみ。他の月は軒並み前年比100%を超えています。とくに10月は前年比48.1%増の305,000台を記録。新製品を投入したメーカーが相次いだこともありますが、タイの洪水の被害も最小限に抑え検討したとともに、カーナビの主流がフラッシュメモリータイプのAVナビに移ったことが伺えます。同じフラッシュメモリータイプでも、ポータブルタイプのPNDはそこまで伸びておらず、1〜12月のトータルで出荷台数は6.5%減。11月は11.3%、12月は9%増ですが、震災の影響を考えると、ほぼ横ばいと言った感じでしょうか。台数でも、12月が99,000円と、フラッシュメモリータイプのAVナビの約3分の1です。カーCDプレーヤーは、通年で前年比13.4%減の出荷台数。10月は前年より17.8%増で、後半はほぼ横ばいに戻っています。まだまだ、オーディオの需要も堅い模様。2月にはカロッツェリアやケンウッドから新製品が投入されますから、さらに上昇も期待できるのではないでしょうか。