2012年にもサービス開始を予定しているのが、デンソーのスマートフォン連携情報サービス「アルペジオ」だ。
こちらのサービスも、クラリオンのスマホ連携サービス同様、スマホにインストールしたアプリと同じ機能を車載端末でコントロールできるシステム。スマホと車載端末の連携はBluetoothで行い、対応スマホを車内に持ち込むだけで、自動的に対応車載端末と同期する。ただし、カーナビの地図データまでスマートフォンのアプリに依存するクラリオンのスマホ連携サービスとは異なり、主に情報を車載端末と連携させる。つまり車載端末には、カーナビの地図データが組み込まれており、検索データをアルペジオのサーバーで扱うイメージだ。また検索データのみならず、燃費管理やインターネットラジオ、ソーシャルメディアなど、クラウドを活用した、さまざまなサービスの提供が考えられている。もちろん、スマホ内の音楽再生も、Bluetoothを通じて可能だ。
簡単にいえば、クラリオンが最新ナビに搭載しているカージェットをカーナビだけではなくスマホでも使えるようにし、これとパナソニックがSシリーズで実現しているスマートフォン検索とを統合したようなものと思えばわかりやすいかもしれない。ただし、アルペジオというプラットフォームに乗せることで、メーカーの壁を越えたさまざまなカーナビに載せることができるし、コンテンツプロバイダーも参入しやすいだろう。またカーナビに関していえば、車載端末側に地図データを組み込んでいるため、実用性、信頼性も高い。発展の可能性を秘めたサービスだ。